ノンセクをカミングアウトした
たった今の話。
今付き合っている彼氏に、自分がノンセクシャルかもしれないということを話してみた。
来年上京することが決まっているので、
東京に出たらセクマイのコミュニティに参加しようと思ってる、という感じで。
ノンセクシャルって言っても多分通じないから、
「人に性的欲求が向かないんだよ」
と伝えてみた。
もともと、私は性的なスキンシップをずっと嫌がっていた。
ふとした時に胸を触ってくるのとか、こちらを尊重していない感じがしてすごく嫌な気持ちになったし
性行為だって、面倒だな、あんまりしたいと思わないな、という感覚を持ちながら、
だましだまし彼氏と付き合っている感じがあった。
なんなら初めて性行為をしたときはなぜか涙が溢れて止まらなかった。
彼氏はそんな私に対して、
初めの頃は、「過去に何かトラウマがあるの?」と優しく聞いてくれていた。
私は思い当たることもなかったので、なんにもないよ、気持ちがたかぶっちゃっただけだよ、と説明していた。
最近では、
「なんで触らせてくれないの〜」とか「浮気しちゃうよ!」とか、冗談めかしていうことが多い。
…冗談でも、そういうことを言われるのはきついよ。
そしてじわじわ、自分はノンセクかもしれない、と思っていたことがほぼ確信になっていった。
(はじめはアロマアセク?と思っていたけど、恋することに抵抗はないし自然とあるので、ロマではある。性的なことになるとだめになるので、ロマアセクという意味で、本稿ではノンセクと言っている)
で、彼氏についてはこちらの話をある程度聞いてくれるという信頼があったので、カミングアウトしてみた。
してみてしまった。
「性欲が人に向かないってことは、モノに向くってこと?」
「俺のことは男として見れないってこと?」
「流行のLGBTね、思い込みかもしれなくない?
色々試してみようよ」
……ううん。
突然だったし、よくわからないことだろうし、傷つけてしまったのだろうか。
上記のような言葉で、そうじゃないんだよな、ってすごく悲しくなったけど、それと同時に気づいたこともある。
私は、「ノンセクの気持ちがわからないヘテロ」の気持ちがわからないノンセクだ。
ヘテロにわかりやすいように、もっとヘテロの感覚も知った上で話せばよかった。
泣かずに落ち着いてノンセクのことを説明できるような精神力を身につけておけばよかった。
もっと論理的に説明できるよう準備をしっかりしておけばよかった。
そもそも思い込みじゃない証明っていわゆる「悪魔の証明」みたいなものだと思うけど、なにか科学的根拠を持ってきた方が通じやすかっただろうな(これは彼氏の受け取り方の癖も含めて…)。
いろいろ今回のカミングアウトについて反省点はあるけど、今後やっておかなきゃいけないことは一つだ。
彼氏は、「色々試してみようよ」と言った。
たぶん、性行為のやり方とか中身についてだと思うんだけど(変えたところで何も変わらないとは思うんだけど)、
彼はノンセクじゃないからきっとそれも実践してみないとわからない。
実験だと捉えよう。
彼はここからトライアンドエラーで、きっとノンセクのことを学んでくれる。
私はそれを、つらいな、なんでわかってくれないんだろう、と思うこともあるだろうけれど、
彼のことが好きな気持ちは本当だから、根気強く付き合って、2人のベストを探していこう。
私もまた、トライアンドエラーだ。
もっとセクマイのことを知ろう。
マジョリティのことも知らないといけない。
また、この文章を読んで、
それノンセクシャルの感覚じゃないでしょう、とか、それやっぱり思い込みじゃないの?みたいなことを感じる人がいたら、優しく説いてくれると嬉しいです。
自認って難しい。
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