夢は願うな、口に出せ
みなさんこんにちは。
気づけば2024年も終盤。
昨年と違って今年は1年の経過が早いなと感じているKです。
今回は今までとは全く違った趣旨の話を書くのでお時間あればお付き合いください。
目標を口に出す事の重要性
皆さんは何かやりたい事や目標がある時、それを誰かに言ったりしますか?
人によっては言わずに黙々と目標に向かって行動する人もいると思います。
目的達成の仕方は人それぞれです。
以前の私は人には自分の目標を言わずひっそりと行動をする傾向がありました。
しかし、ある時からやりたい事ができたら人に言うようになりました。
今回はそう考えるようになったきっかけ、そしてその結果どうなったかを書きます。
やりたい事があるけど行動に起こせない、そんな人に読んでほしいです。
当てはまらない人も『こんな考えの奴がいるんだな』くらいの感覚でご覧ください。
叶えたい希望は周りに言いまくれ
2011年、大学卒業を控えた私はやりたい事ができました。
ドイツで気が済むまでサッカーがしたくなったのです。
しかし、何をどうすれば自分の希望を叶える事ができるのか全く分からない状態だった私はとりあえず留学会社に連絡、希望だけを伝えて話を終えました。
『行きたいという希望はあるけどいまいち現実味が湧かない。さて、何からしようか?』
1人で悩んでいては埒があかないと思った私は現実味を持たせるために少しだけ大学の同級生を巻き込む事にしました。
とりあえず周りに「大学を卒業したらドイツへ行くわ」と言い回りました。
はい、ここで現在まで続く自らの行動スタイルが完成します(実質今回の話おしまい)
卒業式の際にも同級生に言いまくりました。
まぁ、誰も私の進路なんて気にしないと思います。
卒業したらもう会わない人もいますからね。
ですが万が一同級生と再会した際に「実は(ドイツへ)行ってないんだよね」なんて言おうものなら完全に何もやらなかった口だけ野郎の出来上がりです。
大学の卒業式が終わった後、すぐにドイツへ行く日程を決めてそれに向けて行動する事にしました(目標設定の際には期間を必ず決めること)←超重要
そして設定した2011年7月、予定通りワーキングホリデービザを取得してドイツへ行きます。
あの時頑張ったからか、休暇で日本に帰国した際に偶然同級生と会ったりすると「あれ?ドイツ行ったんじゃなかったけ?」「休暇で帰って来てんのよ」といった会話を毎回します。
意外とみんな覚えてくれていました。
口に出さないと何も始まらない国での生活
ドイツに来た私はいきなり問題にぶち当たりました。
この国のサッカー事情が全く分かりません。
どうやってチームを探せば良いのかも知りませんでした。
当時は多少英語が話せたので(今は頭からポーン)悩むのをやめて語学学校の人達に「サッカーしに来たからチームを探しているんだよね」って言い回りました。
この時は「あっ、俺もチーム探しているんだけど良ければ一緒にチーム探さない?」って言ってくれる人が現れ、その後一緒にチームを探しました(最終的には同じチームに入った)
更に留学中には仕事を探す必要があったので「うち仕事探していんだよね」と言い続けていたところ、「じゃあ僕が昔働いていた食堂の人に(枠があるか)聞いてみるよ」とバリバリ日本語を話すドイツ人の先生が仕事先を紹介してくれたりしました。
無事にチーム、仕事、両方を見つける事ができた私は楽しく1年間の留学生活を終える事ができました(住居もチームメイトから引き継ぐ形で簡単に見つかった)
新しい目標も当然人に言いふらす
1年間の留学生活を終え、日本に帰国した私は再び新しい目標ができました。
再びドイツへ戻り、定住したいと思いました。
留学生活が楽しくて「絶対にまた(その国へ)戻る」と言って結局戻る事なく日本で生活している人は多いです。
私もドイツにいた際、チームメイトや友達に同じ様に「必ず戻るわ」と言って帰国しました。
これで戻らなかったらまたまた口だけ野郎の完成です。
それとまだ気が済むまでサッカーをしていません。
他の理由も相まって再びドイツへ戻る決意を決めた私は1年後に設定したその日まで日本でお金を貯めるために働く事にしました。
そして新しい職場でもドイツへ行きたい事を言い回りました。
私が働く事になった職場には日本大学国際関係学部に在学している学生が多々おり、私と同じ様に海外生活を夢見ている子達が多くいました。
共通の話題があったおかげで職場の人達とすぐに仲良くなれた私は1年間楽しく過ごす事ができました(実は初対面の人と仲良くなるのは結構苦手)
1年間しっかり働いて再びドイツへ行きます。
進みたいか?じゃあ口に出せ
2013年、再びドイツに来た私は前回の留学の際にお世話になった人達に「ドイツに定住するために仕事を探している」と言って回りました。
もちろんサッカーもしたいのでそれも言い続けた結果、仕事とサッカーチーム、両方を見つける事ができました。
サッカーチームは「1年後のこの時期に戻るわ」と言った事を覚えていた前クラブ関係者が「戻って来たならまたこのクラブでプレーしないか?」と連絡をくれました。
(観光ビザで渡独、仕事を見つけるもビザが間に合わず3ヶ月帰国した。2014年1月に再び渡独)
順調に生活ができていたものの、最終的には家庭の事情で2014年の末に本帰国する事になってしまいました(職場で上司とソリが合わなかったのも理由の1つ)
ゼロになってもやる事は変わらない
仕事と家庭の事情、両方の問題が重なって日本へ本帰国する事になった私は2018年までの約3年間を日本で過ごす事になります。
ドイツへ戻りたいという気持ちはあったので、いつか来るであろうチャンスを必ずモノにするために少しだけ頑張る事にしました。
伝えろ、行動しろ
チャンスがいつ来ても良いようにとりあえずドイツでの就職先を探す事にしました。
そこで偶然良い条件の企業を発見、採用担当と連絡を取る事にしました。
結果から言うと採用したいとのこと。
しかし家庭の事情から当時は実家から離れる事ができませんでした。
「すぐ行きたいところですが今は行く事ができません。行ける状態になった時、また求人が出ていたらその際にお世話になります」と伝えて話を終わりにしました(この時2015年1月)←面接してくれた人も納得してくれた。
それと日本にいてはドイツ語を勉強する機会って中々ありませんからね。
1人で勉強するのも限界があります。
大学生だった頃に非常勤講師としてドイツ語の授業をしてくれていた先生が日本大学の准教授だったので直接大学へ出向き「勉強させてください」と伝えて授業に参加させてもらいました。
やっぱり伝えておいて良かった
3年後の2018年1月、家庭の問題が解決した私は再びドイツの地を踏む事になります。
2017年の夏頃にようやくドイツへ戻る準備ができた私は約2年前に連絡をとった企業に再び連絡。
タイミング良く求人を出そうとしていた所での連絡だったのと、私の事をしっかり覚えていてくれていたのですぐに内定をもらう事ができました(2017年夏にドイツへ1週間行った。その際に直接面接を行なった)←マネージャーと初めて会った際の最初の会話は「君から連絡が来るのをずっと待っていたよ!」だった。
この時に決まった職場が南ドイツのノイシュヴァンシュタイン城がある町として有名なフュッセンでした(城があるのは隣町だけど)
この町でも当然ながら地元のサッカーチームへ突撃練習参加をお願いして1年間プレーします。
仕事にサッカー、2015年頃から始めたロードバイク(日本から持ってきた)そして自然に囲まれた最高の環境で本当に充実した生活を送る事ができました。
再び挫けかけるもあの時の会話がここで活きる
2018年の12月、諸事情で仕事を辞める事になった私は再び岐路に立たされます。
仕事を探すか、全てを諦めて日本へ帰るか。
この2択です。
というのも、この町には日本人が働ける環境がほとんどありませんでした。
そもそもドイツ語がしっかりと話せない私が日本企業以外で仕事を見つける事自体が至難の業でした。
諦めかけていた時、とある人から連絡が来ます。
「仕事がないなら俺の職場で働けよ」
前職で働いていた際に毎日来てくれていた清掃会社のイタリア人社長から連絡が来たのです(フュッセンにはイタリア人が多く住んでいる)
「お前がこの町を気に入っているのは知ってる。いつも言ってたもんな。だからお前が良かったら俺の職場に来ないか?」
前職にいた際、私はこの社長と毎日の様に話していました(サボってたわけじゃないよ)
その際の会話を覚えていてくれた社長がどこからか私が仕事を辞めた事を聞きつけて連絡をしてきてくれたのです(この時2019年2月)←仕事を辞めてから2ヶ月、ちょっとダラダラしてた_(┐「ε:)_
諦めなければチャンスは意外とやって来る
上記の会話があった数日後、何気なく求人票を眺めていたらとある企業の求人が目に入りました。
それが現在住んでいる西ドイツへ引っ越す理由になった企業です。
困った時こそ人に話せ
ドイツへ住む事にした目的はいくつかあります。
その1つが気が済むまでサッカーをする事です。
当然ながら当時32歳だった私は全く満足していませんでした。
この町は好きでしたが実質6ヶ月しかサッカーができない状況を考えたら引っ越した方が良いなと思っていました(雪国なので約5ヶ月は雪が降っている)
しかし私を仕事に誘ってくれた社長の恩もあります。
やりたい事を取るか、恩を取るか。
次の職場で安定した暮らしができる保証もなかったのでかなり悩みました。それと引っ越しが超億劫です(大変だからね)
そんな時に偶然話す機会があった前職の同僚に相談したらこんな事を言われました。
「私ならその(引っ越して環境を変える)チャンス、必ずモノにします。だって目標があってこの国に来たんですもんね。言っていたじゃないですか。気が済むまでサッカーがしたいって」
そして同僚は続けて言いました。
「それにこの町ならいつでも来れるし住めます。けど身体が動くのは今しかないですよ。それもよく言っていましたよね」
この同僚もまた、私がいつも言っていた事を覚えていてくれたのです(いつも言っていたから忘れようがないか)
かくして、自分の目標を達成する為に西ドイツへ引っ越す事にしたのです(清掃業の社長には事情を話したら「いつでも戻ってこいよ!」と言ってくれた)
充実した時間だった
しかし糸は突然切れた
2019年の3月に現在も住んでいる西ドイツへ引っ越ます。
同年の10月には新居が決まり職場近くのサッカーチームでも順調にプレーをしていました(ここももちろん突撃練習参加で加入した)←本来はメールや電話で先に許可をとってから行く
運が悪い事にコロナが始まり仕事もサッカーも全て中断せなばならない時期がありましたが生活は意外と充実していました(この間に自転車仲間のKEIMASA CYCLEが動画投稿を本格的に始めて自転車での楽しみも増えた)
2021年にはある程度規制が緩和、ここから順調に生活が続けられると思っていた矢先、社長と衝突して仕事を辞める事になりました(私の管轄を明らかに邪魔する複数のドイツ人社員に対しての意見を言ったが頑なに庇い続けていた、それが原因で他の日本人社員がとても迷惑していた。特に同じ管轄で働く社長の親戚が自分のミスをひたすら私に擦りつけていた)
全てが順調だっただけにこの時は本当に失望しました(仕事を辞める最後の3ヶ月はストレスで全く眠れなくなってしまった)
「もういいや、日本へ帰ろう」
思った以上に失望していた私は文字通り全てを諦めて日本に帰る事にしたのです。
(心が完全に疲れ切っていた)
最後にみんなにお礼を…これが救いの手だった
少し話はそれますがドイツサッカーのカテゴリーには主に学生年代がプレーするユース部門と成人以上がプレーする成人部門、それと32歳以上がプレーするおじさん部門があります。
私は主に成人部門でプレー(プロもこの部門)していましたが同時におじさん部門でも練習をしていました。
仕事を辞めた日がそのおじさんチームでの練習日、私は皆にお別れを言うつもりで練習へ行きました。
「うち、今日仕事辞めた。もう疲れたわ。日本へ帰る」
練習後はいつもみんなでビールケースを囲んで楽しく会話をしてから帰路につきます。
私はその場で上記の理由と日本へ帰る事を伝えました。
この国での生活が楽しいと毎回言っていただけにチームメイトのおじさん方達はとても驚いていました。
そんな時です。
「お前、まだ(ドイツに)居たいんだろ?じゃあ俺の職場へ来いよ」
まさかこんな場所で次の仕事が決まるとは思ってもいませんでした(仕事の話はまた後日書きます)
「お前、40歳まではドイツでサッカーしたいって言ってただろ。今帰るのは勿体無いよ。だから俺の職場で一緒に働いてサッカー続けようぜ」
その後はとんとん拍子で話が進み、仕事を辞めた4日後に現在の仕事が決まりました。
あれから3年ほど経過しました。
今もその仕事を続けています。
先日、私を誘ってくれた人にこう言われました。
「この職場に来てもう3年経つんだな。あの日、お前が仕事を辞めた事を俺達に言わなかったらお前もう日本だろ。どんな生活してたんだろうな」
想像しただけでも少し怖かったです。
夢を持ってこの国に来たのに最後はその国に打ちのめされて帰国する。
そんな日本人を今までに大勢見てきました。
後少しで私もそのうちの1人になる所だった事を考えるとあの時にみんなに話した事、今でも奇跡だったと思っています。
『あの時(自分のやりたい事を)みんなに言い続けたからこそ、今の自分があるんだなぁ』
これが私が目標を口に出すことの重要性がいかに大事かと思う事になった話でした。
最後に
思い返してみれば、初めてドイツに来たいと思ったあの時から何かを変えたくて何気なく始めた行動が現在まで続く私の考えの基盤になるなんて思ってもいませんでした。
運良く周りの人達が私を助けてくれたと言われたら間違いではありません。
しかし、自分の意見を言わなければ何も始まらないこのドイツという国で周りの助けを得ながら前に進み続ける事ができたのは間違いなく私がそれを行動として示す事ができたからでしょう。
今後何かをしたいけど自信がない方、1人で行き詰まっている方がいるのであれば1回試しに誰かに話してみてください。
助けてくれるとは限りませんが人に伝える事で自分の意思がより明確になり行動しやすくなります。
物は試しです。
ここまで読んでいただき誠にありがとうございます。
もしちょっとでも共感できる方がいたら私も嬉しいです。
ではでは✌️✌️✌️
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