強気コメントの既視感
よしなしごと【気まぐれ選73】
NHK番組改変の賠償訴訟で高裁判決が出た。NHK敗訴である。そのときのNHK広報のコメントがあるのだが・・。
(以下一部引用する)
〜〜判決は不当であり、極めて遺憾だ。番組趣旨の説明やその後の取材活動を通じて、相手側に番組内容に対する期待権が生じるとしたが、番組編集の自由を極度に制約するもので、到底受け入れられない。
また、判決は、政治的圧力は認められなかったとしているが、NHKが編集の権限を乱用・逸脱した、国会議員等の意図を忖度して編集したと一方的に断じている。
NHKは放送の直前まで、放送法の趣旨にのっとり、政治的に公平であることや、意見が対立している問題についてできるだけ多くの論点を明らかにするために、公正な立場で編集を行ったもので、裁判所の判断は不当であり、到底承服することはできない。〜〜
さて、この口調、どこかで聞いたような気がするなあ・・。というわけで少しだけ単語を入れ替えてみた。
(入れ替えた単語は太字)。
〜〜国連決議は不当であり、極めて遺憾だ。国際社会の状況やその後の制裁活動を通じて、相手側に軍事内容に対する自衛権が生じるとしたが、国防活動の自由を極度に制約するもので、到底受け入れられない。
また、決議は、政治的圧力は認められなかったとしているが、わが国が国防の権限を乱用・逸脱した、経済制裁等の意図を忖度して攻撃したと一方的に断じている。
わが国は核実験の直前まで、国際法の趣旨にのっとり、政治的に公平であることや、意見が対立している問題についてできるだけ多くの論点を明らかにするために、公正な立場で軍事演習を行ったもので、安保理の判断は不当であり、到底承服することはできない。〜〜
若干(いい加減とってつけたので)文章が意味不明のところもあるが、それはともかく、全体として強い非難に立ち向かう口調は、NHKも某国も大概似てくることがよくわかる。
【よしなしごと0183・2007年1月30日 (火)掲載】
2024注記:
記事を書いた当時、「某国」は朝鮮半島の国家を指しているつもりだったのだが、現在読み直してみれば、ロシアでもイスラエルでもあてはまるように思える。(もちろん満州事変の頃の日本も同様である)