招かれた家でのブルスケッタの話
人を招く家作り
ホームパーティというものがございます、今はなかなかできませんけど、昔はよく招き招かれやりました、ホームパーティ。
我が家で開催する場合は、規模の問題から言いましてホームパーティというより家飲みといった方が適しておりますが、それでもよく我が家には人の出入りがございました。
結婚した時に、人の出入りがある家庭にしようとカミさんと話し合ったものですよ、例えば寅さんとこに来るタコ社長だとか、浜ちゃんとこにくるハチさんだとか。
我が家の裏にもダイちゃんて人が住んでるんです。
この人は下北沢の道端でも飲み屋でもよく会います。
たまに行きつけの飲み屋さんで働いてもいます。
昼間はちゃんとサラリーマンをしている、ちゃんとした人です。
これは一部の方にしかわからない話で申し訳ないんですが、そういう身近な人が裏に住んでるってことが嬉しい。
長屋のような暮らし、これをわたくし共夫婦の理想の暮らしとしています。
ブルスケッタは挨拶のツール
一方で、大きなお家にお住まいの方や広い住居をお持ちの方に招かれると、この写真のような、これはブルスケッタとかなんとかいうそうで、まず最初に出てきます。
ブルスケッタとは、薄くスライスしたパンを焼いて、ニンニクをパンの表面に塗り、お好みの具材をトッピングして楽しむイタリアの前菜メニューの一つです。 ... ブルスケッタはニンニクの他にオリーブオイルなどかけておくことがあり、パンに水分がしみ込みにくくなることで、トマトなどの水分が多いものを乗せても食感よく楽しむことができます。
※クラシルHPより引用
これとワインなんかをいただいて、まずは緊張をほぐしたりなんかします。
初めて会う方もいらっしゃって、お互いに持って来たお洒落なお酒やお菓子なんかを紹介し合ったりしながら、このブルスケッタの乗ったお皿を回し合いっこしたり勧め合ったりする。
いわゆるお通しみたいなものですか。
西の方では突き出し、なんて言います。
つまり会話のキッカケでございますよ。
東北地方の方々が最近「マー君帰ってきたね。」という言葉を交わすだけで何かを共有する、イギリスの紳士が天気の話をするとか、そんな役割がございますね。
余談
ちなみにわたくしが持参する酒、若くてお金がありませんでしたから、今もないですけど、ですので差し詰め「いいちこ」とか「二階堂」とか、そんなもんでした。
「いいちこ」だって下町に行けばナポレオンと呼ばれてるんですから、何も恥ずかしいことはございません。
銘酒でございますよ。
と言っておいてわたくしはお金持ちが持ってきた高い酒ばかり飲んでおりましたですね。ヴィンテージのワインを遠慮なくガブガブ、シングルモルトなんかもガンガン注ぎ足したりなんかして。
改めて申し上げます、その節はごちそうさまでした(笑)。
パーティ嫌いの克服
わたくしは元来は社交性があまりない方でございます。
人当たりは良い方だと思うんですが、どうも社交性というものを母親の胎内に忘れて来たみたいなんです。
ひょっとするとその胎内にすらなかったかもしれません。
ですので基本的にこういう場合はキッチンですとか廊下ですとか、小ぢんまりしたところで隠れて飲んでる方でした。
自然とそういう場所を選んでいた、という方が正しいかもわかりません。
狭いところで少人数だと落ち着くって方、少なくないと思います。
換気扇の下でタバコを吸いにやってくる方としっぽり話す。
そういう過ごし方を選んでおりました。
いつだったかそこでの話が長すぎて、リビングに戻るとみんな帰るか寝るかしていたなんてこともございました。
わたくしはわたくしは、断然そちらのタイプですよ。
ソファだなんてとんでもない、あの場所はパーティにおいては王様やお妃様が座るモンです。
注目される人がそういう場所に座ればいいんです。
わたくしは先祖代々続いてる人見知りでございます、田舎モンでございますから、根性がどこか卑屈に出来てるんです。
それをなんとか誤魔化しながら生きてるんであります。
ですけどこうしたことはパーティ慣れといいますか、若い頃にパーティに対する免疫力をいくらか身に付けたお陰でですね、自然と少しずつ沢山の人とも喋れるようになりました。
今ではソファにドッカリと座ってお酒を楽しむこともございます。
歳を重ねたことも大きいでしょうが、若い頃に苦手意識を持たないようにしていた、あるいはただ鈍感というか楽天家だったことが大きいかもしれません。
パーティを、今では楽しめるようになったと思います。
「ブルスケッタ、どうですか?」なんて生意気にも言えるようになりました。
話題が見つからなくて困った時は、そう言やぁいいんです、とにかく(笑)。
「いらない」って言われればワインを注げばいいんです、それもダメなら、うーん、そうですね、「マー君帰って来ましたね。」これでしょうか(笑)。
相手に、周囲に気を配ることが出来る。
社交性とは少し大人になるということではないでしょうか。
大人になるって難しいんですよ。
だから学習を続けて、少し恥をかきながら階段を登るんです。
こういうわたくしだって大した大人では決してございませんよ、だけど階段を登った自覚は持つことが出来た。
だったらこの先に進もうか、そう思えるということでございます。
最後に
ブルスケッタ、我が家でもカミさんがよく作ってくれます。
我が家ではコタツでいただいてますけど(笑)。
わたくしの社交性の原点とも言うべき料理でございます、今日はそんなお話でございました。
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