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文学の秋 おとなの来館者が目立つ「国際子ども図書館」とは!?

はじめに:大人も夢中になる、絵本(児童書)の楽園

上野の森の外れに佇む国際こども図書館

上野の森の外れに佇む「国際子ども図書館」。その歴史ある建物は、まるで時が止まったかのような静けさをたたえ、足を踏み入れた瞬間から、訪れる人を絵本の世界へと誘います。

古今東西の貴重な絵本コレクションがずらりと並び、その豊かな世界観に浸ることができる、まさに絵本好きにとっての楽園と言えるでしょう。

今回は、そんな国際子ども図書館の魅力を、大人ならではの視点でたっぷりとご紹介します。

2.絵本を通して世界へ!大人も学び、楽しめる展示

「国際子ども図書館」は、日本の絵本の歴史を辿りながら、世界中の絵本と触れ合うことができる、まさに絵本好きのための宝庫です。子ども連れでなくても、何度でも訪れたくなる、わくわく感と発見に満ちた空間が広がっています。

国内外の児童書や関連資料が豊富に揃っているだけでなく、定期的に開催される特別展示やイベントは、訪れるたびに新しい出会いを提供してくれます。

例えば「絵本で知る世界の国々」のような展示会では、各国の代表的な絵本を実際に手に取って見ることができるため、まるで世界旅行をしているような気分を味わえます。絵本を通して異文化に触れ、国際理解を深める貴重な機会となるでしょう。

また、図書館内には、ゆったりと読書を楽しめるカフェテリアも併設されています。明るい店内やテラス席で、午後のひとときを過ごすのもおすすめです。

このように、「国際子ども図書館」は子どもだけでなく、大人も心から楽しめる多彩な魅力にあふれています。多くの人々が、この図書館を訪れ絵本の世界に浸っているのです。

3.東京都の歴史的建造物:ルネッサンス様式と現代建築の融合

1906年、帝国図書館として誕生した「国際子ども図書館」の建物は、明治期の洋風建築を代表するルネッサンス様式の見事な造りです。

緩やかなアーチの大きな窓や、重厚な石造りが特徴的で、どこか懐かしい雰囲気を醸し出しています。1929年にはレンガ棟が増築され、その歴史と重みはさらに深まりました。

2015年には、世界的建築家・安藤忠雄氏設計のアーチ棟が加わり、歴史と現代が見事に融合した、ユニークな空間が誕生しました。全面ガラス張りの美しい曲線と、緑あふれる屋上庭園は、訪れる人を温かく迎え入れてくれます。

この図書館は、単なる蔵書施設にとどまらず、歴史的建造物としての価値と、現代的な機能性を兼ね備えた、文化的な交流の場として多くの人々に愛されています。

4.国際子ども図書館のフロア紹介

カフェテリアからテラス席

国際子ども図書館 フロア紹介

国際子ども図書館は、レンガ棟とアーチ棟の2つの建物から構成されており、それぞれのフロアに魅力的な空間が広がっています。

レンガ棟

アーチ棟

各フロアの魅力

(世界を知るへや)
絵本を通して、世界の文化や歴史に触れることができます。

(児童書ギャラリー)
日本の児童書の歴史を辿り、時代の変化を感じることができます。

(本のミュージアム)
定期的に開催される展示会は、いつも新しい発見があります。

(おはなしのへや)
絵本を読み聞かせてもらったり、自分で絵本を読んでみたり、様々な楽しみ方ができます。

(カフェテリア)
読書の合間に、美味しいコーヒーや軽食を楽しめます。

国際子ども図書館は、絵本好きだけでなく、読書好きなら誰でも楽しめる、魅力あふれる空間です。

5.絵本の世界から見えるもの:多様な価値観と広がる想像力

絵本は「子どものためのもの」というイメージが強いですが、国際子ども図書館の絵本は、大人も心揺さぶられるような深みと奥行きを持っています。

例えば、世界の様々な文化や歴史を描いた絵本は、私たちに多様な価値観や生き方があることを教えてくれます。異なる文化に触れることで、自分自身の価値観を見つめ直し、世界に対する理解を深めることができます。

また、環境問題や社会問題をテーマにした絵本は、私たちに現代社会の課題を考えさせ、より良い未来のために何ができるのかを問いかけます。絵本を通して、社会への関心を高め、行動を起こすきっかけになるかもしれません。

絵本を読むことは、単に物語を楽しむだけでなく、自分自身の心を豊かにし、想像力を育む貴重な体験です。絵本の世界に足を踏み入れることで、私たちは新たな視点や可能性を発見できるでしょう。

6.おわりに

初めて国際子ども図書館を訪れ、レンガ棟2階の「児童書ギャラリー」で本物のちりめん本を手にした時の感動は、今も鮮明に覚えています。明治から昭和初期にかけて作られた、ちりめん状の和紙でできた小さな本。その繊細な作りと、海外の人々に日本の文化を紹介しようとした当時の熱意に、深く心を打たれました。

それからというもの、国際子ども図書館に通うようになりました。平日には、子ども連れだけでなく、大人だけで来館している方も多く見かけます。特に、中高年の方や30代、40代の女性の姿が目立ちます。皆、それぞれに好きな本を見つけ、静かに読書を楽しんでいる様子が印象的です。

遠目から眺めていると、静かにページをめくり、時折微笑む姿は、まるで絵本の世界に引き込まれている子どものように見えます。大人になった今も、絵本の世界に心をときめかせている。そんな姿に、温かい気持ちになります。

今回の記事では「大人も楽しめる国際子ども図書館」の魅力についてご紹介しました。ぜひ、あなたも一度足を運んでみてください。きっと、忘れられない読書体験ができるはずです。(千里ふうた)

※ 本記事では「児童書=絵本」として執筆していますが、実際は、絵本のカテゴリに該当しない児童書もあります。

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