ラディカル・アクセプタンス(ネガティブ感情から抜け出す「受け入れる技術」で人生が変わる(28)
こちらの本を、読書会で読んでおります。
Clubhouseで17時30分から15分間。
第5章 身体への里帰り:ラディカル・アクセプタンスの基礎
【傷を癒やす:身体への里帰り】
ロザリーは自分に起きた過去の経験をこの「旅」によって消化し、その経験から自分を解放する術を発見したのです。
そこからロザリーは、セラピーセッションによって自身の身体の感覚に慣れるためのテクニックを検討し始めるのです。
「ボディスキャン」。
身体の部分への意識を深めると同時に、そこに何を感じているかに気づき、その感覚をあるがまま受け止めるのです。
セッションのある日、ロザリーは大切な人との出会いを体験していました。
この出会いを大切にしたい…心からそうのぞむ彼女は、さらに自身の身体を探求する旅をつづけます。
身体の中におきていることに「ただ気づくこと」。
そして、そのおきていることにラベリングをしていく。
…感覚…思い…感情…そうした思いや感覚とつながりながら、小さい女の子と妖精をしっかりと抱き締めるロザリー。
彼女は「痛み」を受け止め、今まで避けてきた感情とも付き合いはじめるのです。
変化する感覚の流れを感じ、受け止めるというプロセス。
これは、仏教心理学と西洋の経験的心理療法、両分野において人が変わることのできるきっかけの中心に位置するものです。
身体に閉じ込められていた過去の苦痛を感じ、それを解放できれば、今の時点で感じる感情を優しく、はっきりとした心で迎えることが可能になります。
ルーミーは言います。
「痛みの治療法は痛みそのものの中にある」と。
ロザリーが痛みを癒やす「治療法」を見つけるには、彼女自身がある程度安心し、信頼できる環境を作ることが必要でした。
こうして、彼女は「内なる旅」以来、彼女の中に基本的な信頼感が生まれはじめていたのです。
妖精との出会いは彼女自身の中に眠る叡智、自分を守ろうとする本能、そして自分らしさを取り戻したい、はっきりとした意識で人生を歩みたいという切望感を露わにしたのでした。
この「自分自身」への『信用』を可能にしたのは…
「リスクをとって身体感覚をマインドフルに感じるという行為」そのものだったのです。「自分に何が起きても大丈夫」彼女は痛みとともに過ごすことで治療法を見つけたのでした。
身体の体験にラディカル・アクセプタンスを用いることを習うことは段階的なプロセスです。
身体の中に恐怖があれば少しずつ自身の感覚に触れ、必要があれば一歩下がったり、精神的に疲れていれば休息を取り、意識を他に向けたり、自身への思いやりを与えながら旅をつづけていくのです。
時間の経過とともに、身体の感覚に意識を向けることは自分らしさを取り戻すための通過儀礼となり得ます。感覚の基礎である身体に優しく意識を向けることで、恐怖に満ちた反射的な感情と思考から自分を解放します。
自分の身体をしっかりと意識しながら生きること…私たちの人生と魂を取り戻す「旅」…。
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