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「あなたにはこっちの世界にいてほしいです」
私の中には「こっちの世界」と「あっちの世界」がある。
簡単に言うと、「こっちの世界」にいるのが健康的なときで、楽しいこと、おもしろいことに積極的になれる。
厄介なのが、「あっちの世界」。理性を失う、と人は表現するのだろう。好きで「あっちの世界」に行くのではない。勝手に、だから厄介なのだ。
「あっちの世界」へ引っ張られたときのために、頓服がある。にもかかわらず、「あっちの世界」に引きずり込まれると、その服用もNG命令が出る。
「あっちの世界」と「こっちの世界」、1人で闘っている。まわりから見たら、行動停止していて、一体何を考えているのだろう?と、はてなマークを全開にさせてしまう。しゃべりもしないし、動きもしない。はい/いいえだけは答えられる。
昨日は「あっちの世界」へ行った。正直、しんどかった。まわりに迷惑をかけるわけにはいかないし、どうしたもんかねー、と困り果てた。
「あっちの世界」へ行ってしまったのは、精神科病院のデイケア中のこと。デイケアの後に診察予定だった。デイケアの利用者、スタッフを困惑させる度合いを最小限にするにはどうしたらいいか。ひとつは、ホールへ行かないこと。体調不良時は音に敏感だし、ホールは2階。2階は、私にとってややこしいことを引き起こしかねないので、だから行かなかった。
代わりに診察に向かった。だからといって闘いがなくなったわけではない。闘っているまま診察時間になった。
結論を言うと、グラウンディング、と呼ばれる技を習得した。
今、ここに、います、感覚。を取り戻す技。
両手を胸の前でクロスして、トントントントン。
やっと「こっちの世界」に帰ってこれた。帰ってきたのは、このグラウンディングの他に、さりげない一言が隠し味だった。
「たななこんぶさんには『こっちの世界』にいてもらいたいですし。」
「こっちの世界」にいると、こんな素敵な言葉にも触れられるんだ…身に染みた。
グラウンディング、という名前は初出しだったが、「ヒアアンドナウ」なら知っていた。そのことを伝えたら、2人で笑い合えた。おもしろ。
そのこととはこのこと↓。
今、ここに、を覚えるために私が作った架空の人物がいる。その名も「ヒアさん」と「ナウさん」。
どうもーーー!!!
ヒアですっ
ナウですっ
2人合わせてヒアアンドナウですっ!
設定は、芸人さん。
今、ここに、います。ヒアアンドナウです。
これがキャッチコピー。
今までは音声のみだったけど、「胸の前トントン」の動作の映像付きになった。
「こっちの世界」も悪くないね。人生楽しんだもん勝ち〜。よく遊んでよく学ぼうっと。
(よろしければ、グラウンディング、どうぞ。)