大学生がゼロ秒思考を3年間続けて感じた「頭の回転が早くなる」以外の3つの効果
ここ最近バズっていた伊藤 翼さんの「ゼロ秒思考を1年続けてみた話」というnoteを読みました。
私自身も大学生活初期から3年間ゼロ秒思考を続けていて、その効果を実感している一人であり、伊藤さんのお話には共感しっぱなしでした。
一方で私は、「ゼロ秒思考を3年間続けた結果、単に頭の回転が早くなる以外にも多くの効果を得ることができた」と確信しています。
というわけで今回は、私が3年間ゼロ秒思考を続けて感じた「頭の回転が早くなる」以外の3つの効果について解説したいと思います。
ゼロ秒思考とは
伊藤さんをはじめ、たくさんの方が取り上げてくださっているので詳しくは書きませんが、ゼロ秒思考とは赤羽雄二さんが考案した誰でも頭がよくなるトレーニングメソッドです。
やり方はとてもシンプルで、「毎日A4用紙に10枚メモを書く」だけです。
1分間という短い時間の中で、自分の頭の中にある考えを全て言語化して紙に書き起こしていきます。
具体的な例を挙げると、私がnoteを始めた初日に書いていたメモがこちら
字が汚くて恐縮ですが、以下のことが書いてあります。
自分の思想を発信する
自分の技術力の証明
みんなに有益な情報を届ける
しゅみとしての物書き
強制的なインプットとアウトプット
このように「noteを書くうえでやりたいこと」を1分間で紙に書き起こしたことで、自分の思考がかなり整理されました。
こんな感じで「自分の頭にあるモヤモヤを言語化することで頭がよくなるよ!」と書いてあるのがゼロ秒思考という本なのですが、3年前の当時純粋無垢だった私はこれを読んで、「頭がよくなるってマジ!?」と衝撃を受けたのを覚えています。
その結果どうなったかというと、
この通り、3年間毎日メモを書き続けていました。
私の書き方のアレンジ
効果について解説する前に一点、昨年から私がアレンジしていたメモの書き方がかなり良かったので共有させていただきます。
それは、メモを書いて出てきたアイデアに対して
「具体的には?」で解像度を上げる
「なぜ?」で論理を通す
ということです。
これは、榊巻 亮さんが書かれた「世界で一番やさしい考え方の教科書」という本から着想を得たものです。
この本では、「思考する」という行為を
問いを書き出す
考えるべきことに順番をつける
問いに対する答えを出す
「具体的には?」「なぜ?」で思考を深める
という4つのステップに分けているのですが、その中でも答えを出した後に「具体的には?」と「なぜ?」で思考を深めるステップが非常に重要であると書いてあります。
この4つ目のステップをゼロ秒思考のメソッドに取り入れようと思ったわけですね。
例えば、先ほど挙げた私のメモの例だと
「具体的には、どうすれば自分の技術力が証明できるのか?」
「なぜ、みんなに有益な情報を届けたいのか?」
といったテーマでさらにメモを書き進めるという感じです。
※補足ですが、これに似たようなやり方としてはなびさんの「はなび式メモ書き」がXでバズっていました。その効果はお墨付きのようですね。
ゼロ秒思考を3年間続けて感じた効果
ここからは、私が実際に3年間ゼロ秒思考を続けて感じた効果を3つ紹介します。
①思考の言語化の速度が向上する
まず初めに感じたのは、自分の思考の言語化の速度が明確に向上したことでした。
もっと具体的に言うと、「これまで頭の中には何となく浮かんでいたけれど言葉として認識できていなかったモヤモヤを言語化する速度」が格段に上がったのを覚えています。
ゼロ秒思考が習慣になると、イメージとしては日常で自分がイライラしていることに気づくと頭の中で
みたいな感じで無意識にメモを書いている感覚になるんですよね。
頭の中に常にA4用紙があって、発生した事象に対して脳内で無意識に考えを書き起こしているイメージです。
メモを続けて半年経った頃にこの感覚に気づきましたが、この頃から明確に自分の思考の言語化能力が向上したのを覚えています。
②価値観や判断基準が明確になる
次に体感したのは、メモを書くごとに考えが可視化されることで、自分の中の価値観や判断基準が明確になったことです。
このゼロ秒思考メソッドではモヤモヤした気持ちが解消されるまでメモを書くことが推奨されているため、1日に何度も同じテーマでメモを書くことがあります。
私の場合はこれが特に顕著で、1日のうちに以下のようなテーマで何回もメモを書いていました。
〇〇は自分にとってどのような意味を持つのか?
なぜ自分は〇〇に対して〜〜な感情を抱いているのか?
このようなテーマで何度もメモを書くことで、自ずと自分の価値観が明確になり、物事に対する判断基準がはっきりしたのを覚えています。
加えて私が効果を感じたメモの書き方に、日常で触れたコンテンツ(アニメ・ドラマ・小説など)に対して、自分がどう思ったのかをメモを通して深ぼる、という方法があります。
自分はなぜこの小説に感動したのか?
このアニメの中で自分の感情が一番揺れた場面はどこか?
自分がなぜこのドラマをそこまで魅力的に感じなかったのか?
このメモの書き方は、千葉雅也さんの著書「センスの哲学」から着想を得ました。
この言語化によって自身の感情の解像度を上げることは、下の梶谷さんの記事にもあるように、人生を楽しむ上で非常に重要なポイントです。
普段見落としていた感情に真摯に向き合い言語化することで、自分自身に対する解像度が格段に上がったと感じています。
②Why型思考がインストールされる
最後に感じた効果として、前述したメモの書き方を習慣化することで、日常のあらゆる出来事について「なぜ?」と考える癖がついた事です。
これはすなわち、細谷功さんが提唱するWhy型思考という思考法なのですが、著書の中でその重要性について以下のように述べられています。
ChatGPTが普及した現代において、「問いに答える人」ではなく「問いを作る人」が求められていることは周知の事実でしょう。
ゼロ秒思考によってその土台となるWhy型思考を身につけることができたのは、私にとって非常に大きな副産物であったと感じています。
習慣化するためのポイント
最後に、私がゼロ秒思考を習慣化するために行っていたポイントを解説します。
①起床直後に数枚書く
起床直後の頭がぼーっとしている時間は、私にとってメモを書く絶好のタイミングでした。
その理由は、このタイミングでメモを書くことで、一日のやるべきことを明確にすることができるからです。
書くテーマは以下のような感じです。
今日一日でやるべきタスクは何か?
その中で最も重要度が高いタスクは何か?
それを終わらせるために自分はどんな行動をするべきか?
加えて、メモを書いているうちに頭が冴えてきて、最高の一日をスタートすることができます。まさに一石二鳥と言えます。
②毎日必ず書く「固定テーマ」を決めておく
ゼロ秒思考が続かない人に多い悩みの一つが、「書くテーマが見つからない」ことではないでしょうか。
私も序盤にこの壁にぶつかったのですが、日々メモを書くうちに「頻繁に書いている、自分にとって重要なテーマ」があることに気がつきました。
そして、そうしたテーマを自分の固定テーマとして毎日書くようにしたことが、習慣化にかなり役立ちました。
参考として、私が毎日必ず書いている固定テーマはこんな感じです。
今日一日でやるべきタスクは何か?
〇〇(インプットした情報)に対して自分はどう考えるか?
今日一日の改善点はどこか?
このように一日のTodoや振り返り、自分の考えを深ぼるためのテーマを必ず書くようにしています。
こんなふうに自分の固定テーマを見つけることで、習慣化がグッとしやすくなるのではないでしょうか。
③いつでもメモが書ける環境を作る
メモ書きを習慣化する上で、「いつでもメモが書ける環境」を作ることは非常に重要です。
そのために私がやったことは、持ち運び用のバインダーと光で知らせるタイマーの導入です。
持ち運び用のバインダーは、文字通りどこにでもメモ用の紙とペンを持っていくためのアイテムです。
私は最もオーソドックスなHINGEというバインダーを使っていますが、紙とペンを携帯できるのであれば何でも良いと思います。
これによって「書きたいことが思いついたのに紙とペンがない」という状態がなくなり、習慣化にかなり役立ちました。
もう一つのアイテムは、光で知らせるタイマーです。
メモ書きをする人の中には、スマホのタイマーやキッチンタイマーを使う人が多いと思いますが、私は圧倒的に光で知らせるタイプをお勧めします。
理由は以下の2つです。
ストップウォッチ形式で1分測る=今どのくらい時間が経ったかを確認するために画面をチラチラ見る必要があり、メモに没頭できない
音で知らせるタイマーで1分測る=周囲に迷惑がかかるため、家以外の環境で使用できない
光で知らせるタイプのタイマーの良いところは、上記のどちらの問題も解決してくれるところです。
視界内にタイマーを置いてメモを書くことで、画面を見なくても1分経ったことを光で確認できますし、音がしないため外でも使用することができます。
私は下のタイマーを使っていますが、これも消音と点灯の機能があるものなら何でも良いと思います。
終わりに
私自身、メモ書きが習慣化するまでに何度も挫折しそうになりましたが、今となってはやめなくて良かったと心の底から思っています。
そうした経験を経て、その効果をよりたくさんの人に実感してもらいたいと思い、この記事を執筆することに決めました。
本記事がこれからゼロ秒思考を始めようと思っている方、始めてはみたものの続けられずに苦しんでいる方のモチベーションになれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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