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台湾ひとり研究室:翻訳編「#25編集経験者が翻訳を手がけることの利点を考える。」

台湾書籍《大港的女兒》 の翻訳者が、日本版の刊行前後の進捗をリポートしていく有料マガジンです。公開から1週間は無料でお読みいただけます。第25回では、タイトル通り、編集経験者が翻訳を手がける利点について考えてみます。

前回は、ライターという角度から連載の継続する仕組みをどんなふうにしてきたか、という話をお届けしました。不肖ワタクシ、編集なる仕事を始めたのは1997年のこと。今も細々と編集の仕事を続けているので、計算すると自分でもビツクリですが、編集歴27年を迎えております。光陰矢のごとし、あな恐ろし、でございます。

編集歴を振り返る

遡ること、1997年に月刊誌の編集アルバイトになり、雑誌連載1本、編集の下働きとしてプレゼント発送、読者アンケート集計、各種お使いから編集作業に触れていきました。やや軽めの連載企画に立ち上げから担当する機会を経て、3年後に社員になる頃には、特集から連載まで月に30ページほどを担当し、かたわらで連載の新書化もやっていました。まあ、端的に言ってブラックだったと思います。馬車馬でしたねぇ(遠い目)。

その後、雑誌から書籍の編集部に異動し、シリーズものを立ち上げにかかわります。聞くところによると、今も刷りを重ねているそうですし、一部は海外にも版権が渡り、私の住む台湾でも販売されています。

本作りにまつわる業務として、国内外の出張はもちろん、初期のHTMLを使ったホームページ制作、読者向けのイベント開催など、かなり幅広い業務をする機会があったことは、編集経験という意味でも、人生経験としても大きな財産になりました。

雑誌編集部には8年、書籍編集部には8年半在籍し、制作にかかわった雑誌は約90冊、新書1冊、ムック数冊、書籍はシリーズもの3つほど担当した他、単発の書籍では予算の都合で自ら1冊分の原稿を作成したこともあります。台湾に来てからは雑誌の1コーナーを8年担当していますから、結果、何らかの形で編集という仕事を続けてきています。

編集者だった頃の翻訳

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