やる気を刺激する学習の動機づけモデル「ARCS」の「R」(Relevance)
学習の動機づけに「ARCSモデル」というのがあって、それを理解していると、教える側(たとえば、教師とか講師とかOJTトレーナーとか)として、様々な動機づけに工夫ができるだけでなく、学習者自身も「自らの学習モチベーションを維持、向上する」のに多彩なヒントを得られる。
7-8年前のこと。熊本大学の鈴木克明先生(IDの第一人者)が実際に対面で教えてくださるという、働く大人向けの公開講座に通ったことがある。事前課題ありの1日対面研修だったか。(2日間だった気もするが・・・)
先生は、「僕はそんなに話さず、皆さんに学んでいただきます」とおっしゃったものの、どうしても伝えたいことが溢れてきたのか、後半はかなり長く講義をなさった。そして、その講義部分がとても良かったのだ。
学習は、学び手のものかもしれないが、やはり、その道のプロからの講義によって蒙が啓かれることは多々あって、この時の鈴木先生の「ARCSモデルの使い方」のお話がとても印象的だった。
「ARCSを教える人が使うモデルだと思っているかもしれないけど、学習者が大人だったら、大人なんだから、自分で自分を動機づけする方法も持っていたほうがよい。その際、ARCSは、学び手も使えばよいし、ARCSのAなんて、大人なんだからそんなもん自分でなんとかして、考えるべきことはRCSだ。学習者がRCSを自分で意識して、取り入れて学習することで、学びは効果効率だけでなく、魅力も高まる」
そんな感じのことを仰った。なんせ、7-8年前のことなので、記憶で主旨を再現しているだけで、一言一句正確な再現ではない。
とにかく、学習者自身がARCSを理解して、自分に適応せよ!という示唆は、あ、そうか!と目から鱗だったのだ。
特に、社会人の、大人の学びは、自分で自分をどう動機づけするか考えよ、って、ほんとにそうだよなと思った次第。
というわけで、ARCS(Attention、Relevance、Confidence、Satisfaction)それぞれにして、もっと理解を深めると、何歳になっても楽しく学び続けらえっるんじゃないかと思うのだ。
Rの解説を試みてみた。