【書籍】レベッカ・ソルニット『闇の中の希望』
右や左という標識がなければどんな提携や連帯が生まれるのだろうかと、私はしばしば思いめぐらしてきた。たとえば、近ごろのアメリカ民兵運動は、家父長制や国粋主義を信奉し、懐古趣味や銃器愛好を特質とし、国連を敵視する奇妙な幻想を抱いていたことが、私たちとどこか共通するところもあった。彼らは地域性を尊重し、それが多国籍企業に呑み込まれてしまうことを恐れていたのだ。銃を使って訓練する男たちは、私たちの同志と見なすには、あまりにも不気味だが、彼らも、生計と地域社会とが押し流されるのを見つ