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いまNFTでできること「Web3ビジネス」を成功に導く30の事例の所感と紹介

本書を通してNFTは一時のバズワードではなく、アート以外の様々な業界で活用されていることがわかってきた。
新規事業の立ち上げなどのミッションをお待ちの方には非常に参考になる情報が含まれている。

ネットでも色々な情報を調べることも良いが、NFTを発行することによってどのような成果を得たのか?そこからの可能性と課題は何か?
そこを知るには適度に為になる一冊なのではないかと感じる。
私が本書から学びとったポイントのみご紹介して行きたい。

本書から得た学び・気づき

まず持ってNFTの活用がアートとして注目されていたころとは異なり様々な業態にて利用されていることだ。
ゲーム業界、アイドル業界、出版業界、地域活性化やラジオ、飲料に至るまでNFTを活用したサービスへのチャレンジが始まっている。

ゲーム業界では、バンダイナムコやセガなども参画するOasys(オアシス)が紹介されている。
ゲーム内で獲得できるキャラクターや武器などをNFTとして売買するといった動きが出てきている。

アイドル、出版では、イベントや書籍の購入などによりNFTが付属としてついてくる。その結果、ユーザー側はNFTを保有することで、例えばアイドルの公開されていない動画や体験が可能になったり、出版物であれば特別なページが見ることが出来るなどプラス1の体験が可能な取り組みが進んでいる。

飲料ではサントリーのSakazukiという取り組みが紹介されている。今やグローバルでも人気の「山崎」などの消費証明NFTなどを提供することで味わった人を識別可能にする。そうすることで、より深い体験やコミニティをグローバルに展開していく。

これはほんの一例レベルでの紹介となっており、本書には30以上の事例が紹介されている。
技術ではなく提供価値の可能性としてのアプローチが数多くある点から、アイデアを考えなければならない人にとっては事例としての引き出しと着想を得ることが出来る良本である。

社会課題の解決にむけた取り組み


30ある事例の中でも社会課題に直結する事例二つについて応援の意味も込めて紹介しておきたい。

イシューとしての相性として関心したものとしては
①ブランド品の本物の証明だ。
サイカルトラストが展開するこの仕組みは、0.6ミリマイクロチップと連動したNFTを発行することにより本物を証明する。
これまで、本物は保証書のような紙だった。私も妻のダイヤモンドを買った時や、バッグや財布を買ったときについて来た証明書があったが今どこに保管されているか定かではない。もしもそれを無くしているとするならば、年間515兆円とも言われている贋作との見分けも難しく、折角の本物も直ちに価値が下がる危険にされされている。
この取り組みに関心を示したのは、贋作をデジタルに誰もが見分けができる健全な世の中にすることで不幸にも掴まされるといったことを無くすと共にデジタルな証明書により名実ともに永久の価値を保証し、購入者に高いロイヤリティを提供できることになるだろうと考えられる。

②e-加賀市民制度の提供
もう一つ面白いと感じたのがこのe-加賀市民制度の提供というものだ。
令和2年の調査としては加賀市は63000人となっており、人口減少や都市化により更に加賀市における人口の減少が懸念される。
そんな中、e-加賀市民制度ではNFT等により繋がりを持つ人口を100万人にするという目標を掲げている。

この取り組みとして良いと思ったこととしては、
現在の所在地だけでなく、色々な市町村にアイデンティティを結びつけていくことで、人が気安くなったり、地元への貢献ができる可能性があることだ。

私も京都出身であるが東京での仕事に従事している中で、生まれ育った場所とは縁遠い関係となってしまっている。ただ、不思議なものでアイデンティティとしての地元へ何かしらの貢献をしたいという感情はあるものだ。

地元であることや、その地がそもそも好きになるなど、場所場所を愛する形として、人口減少によりどうしても過疎化などが進んでいってしまう中で、好きな場所が失われるということも起こりうる。
そうなるのであれば、NFTやDAOといったデジタルな繋がりを継続性の中で拡大していくことにより、その土地にある文化を継承していくことは大事なのではと感じている。

最後に


NFTとは何か?それは代替不可能なデジタル証明書である。ただ本書を読んで各社の取り組みを覗いてみると私達の経験や体験がWalletの中でNFTとして管理されるのであれば、体験自体が次に繋がっていく価値そのものにも変わっていきそうである。
私自身もそうだが体験自体に対する価値が大きいことは理解してはいるのだが、お金自体を大切に思い込みすぎて躊躇することも多い。
ただ本書のように体験そのものがNFTとして残り、次の価値ある体験になっていきそうと思わせてくれるものが出てくるのであれば思い切って飛び込みやすくなるシーンもありえるだろうと思う。

これから進化して気づいたら誰もがNFTを知らずに保有している世の中もそう遠くはないのだろう。
その時には、自らが携わる事業においても顧客に対してブロックチェーンのように繋がりのある心地よい体験を届けていたい。

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たなかゆうや
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