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(17) 通勤時間が爆長くなったので毎日本を一冊ずつ読むことにした

 通勤時間を利用した読書の記録です。はじめてiPhone版のnoteアプリからこれを打ってみていますが、使い心地はどんなものだろうか。パソコンとスマートフォンってどうしても文体変わりますよね。「旅の間にしか読めない本があるとよい」のようなもの(円城塔『道化師の蝶』)。

83. カウンセリングを語る(上)

 これはもう、本当にいい本。『カウンセリング』とあるけれど教育や育児本としての意味合いも強いのではないかな。人が自分を救えるようにするのがカウンセリング、そしてカウンセリングに必要不可欠なのが共感と受容だけれども、それが真にできるというのはどういうことか。という話。ときに怒られたり憎まれたりすることもあれど、自分自身を豊かに持っている必要があるっていう、「そうですね…………」としか言いようのないことが優しく書かれている。また駆け出しカウンセラーたちの陥りやすいミスや、スーパーバイザーがいない・少ないことによる弊害などなど、わたしの本業はカウンセラーではないけれど、「わかりますぅ」とつい言いたくなるようなことがたくさん書いてあった。こんな感じの知見を持つ人が多くいる環境で働きたい……。いないから書籍になってるんだろうけど……。あっでも、やっぱり古い本?というか古い人なのかな、同性愛者の例がたくさん出てくるのは少し「う〜ん」と思いました。別に悪い書き方はしていないけどね。


84. 餓死した英霊たち

 類書は『日本軍兵士―アジア・太平洋戦争の現実』かな。『日本人兵士』のほうが新しい本なんだな、手を取る順番を間違えたかもしれん。内容は結構似ていた。戦争による死というと戦闘による死をイメージしやすいが、実際の多くは餓死と、餓えによる病死をしている人がほとんどだという本。歩んでいくうちにバタバタと兵士たちが死んでいく道を「靖国街道」と言ったという話、「えぐすぎかよ」と口に出そうになった。えぐすぎとか言っている場合ではない。

85. まんがでわかる 隣のサイコパス

 prime readingより。監修している精神科医のコラムのコーナーでは「多かれ少なかれサイコパスの持つ特徴はサイコパスと診断されてないような人でもある程度持っているものである」的なことが書かれていたけど、マンガのテンションが全然違っていて、そちらは「超怖くないですか?! ヤバ〜い!! スカッとジャパン!!」(スカッとジャパン 名前しか知らないけど……)みたいな感じになってたのが面白かった。こういう、家族や職場や恋人のことを思い出して怒りを正当化し増幅させる用の本ばかり読んではいけない。感情は感情をエサにして膨れますからね。

 内容に絡めたこともちらっと書いておこう。数年前働いていた職場で、愛称として「サイコパス」と呼ばれていたことがあるんだけど、確かに他人の利益よりも自分の利益を優先させるのを厭わないところとか、自分の利益を優先させる立ち回りで多少アラ(というか利害関係を考慮していない他人からの不評?)が出ても気にしないところとか、あるな って思った。でも別にわたし困ってないし、職場でも別にぶっ飛ばされてないからいいかなって思った。これ、書けば書くほどなんかやばい人感が出ちゃうし、「あたしサイコパスかも✳️」みたいに言うのもダサいし、こんな共感できるのに人に言いづらい本ってあるんだな〜と思った。サイコパスアピールまじで嫌だな……(まだ言うか……)

86〜88. おとなになっても(1)〜(3)

 3巻まとめて手に取りやすい状態で売られていたので、中古で買ってしまった。志村貴子の大人百合………… 帯から見ても「人妻に恋するレズ」がいることが分かって、そんなクソリアルな漫画(しかも志村貴子)読んでたまるかよ と思っていたのに………… 読んでしまった。

 内容は「流石です」というか…… 特に1巻、あるあるすぎて数ページごとに閉じては開き、また閉じては開きながら頑張って読んだ。「どいつもこいつも結婚してんじゃねーよ!!!!!」って超わかるし、やっぱりレズはノンケの女と恋愛しちゃダメなんだよ〜(泣) と叫びたくなる。あと家のことがちゃんと描かれるのも志村貴子っぽいというか、ちゃんと登場人物の人となりが環境から分かるように描かれているのが面白いところだなあ。3巻まで読んだところですでに1巻から読み返して見つけられる発見があるのも流石です……。 わたしは恵利ちゃんが好き!! というか、ショートカットだった時の自分(在宅バージョン)が恵利ちゃんに似ている!!! あとわたしの本名にそっっくりな字面の人が出てきてびっくりしました。わたしの本名を知っている人はぜひ読んで笑ってください。

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