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劇場版三部作をちゃんと観た
見た経緯
ジークアクスを観てからガンダム熱が再燃して、ファーストガンダムをもう一度見返そうか、どうしようか迷っていた。
そんな迷っていた矢先、こんなニュースが飛び込んできた。
このニュースを見た瞬間、これは僥倖だと思った。
実は自分はTV版は何週もしているが、劇場版は観たことが無かった。
正しく言えば、観たことはあるのだがそれが何と効果音が差し替えられており、それだけで興ざめしてしまい集中出来なかった。
結果、内容の方に全く身が入らないまま三部作を完走してしまった。
さらに、それがトラウマになってしまい何となく劇場版三部作を敬遠していた。
今回、バンダイチャンネルで配信してくれるということで、まさか天下のバンダイがSE差し替え版をやるはずがないだろうということで、改めて劇場版三部作を観てみることにした。
感想
編集
TV版を何週もしている自分からしたら所々に物足りなさはあったものの、よく纏まっていて「TV版のこの素材をここに持ってきたのか」と観ながら富野さんの編集のセンスに感動した。
富野さんはよく演出に着目されるけど、編集のセンスもずば抜けていると感じる。
ただ、書いてあるように総集編映画ということで仕方ないのだが、タムラ料理長の塩の回や「時間よ、泊まれ」のような箸休め回がカットされており、そこは悲しかった。
新規作画
安彦さんの新規作画も素晴らしかった。
ⅠはほぼTV版の再編集といった感じで新規作画はあまりなかったが、回を追うごとに新規作画が増えていき、Ⅲはほぼ新作と言っていいほど書き換えられいた。
ガンダム以降の富野作品に安彦さんがほとんど関わらなかったのが残念に思われるほどその作画は美しかった。
安彦さんは人もMSも温かみを感じる。
ここがガンダムがただのメカにならずにみんなから愛されるようになった要因ではないかと考えている。
ガンダムって優しい感じがする。
内容のブラッシュアップ
内容がブラッシュアップされており、TV版では唐突に登場したように思われるニュータイプ(以降:NT)という概念が劇場版ではちょこちょこ登場しており、観ている人にいきなり登場したように感じさせないような作りになっている。
やっぱり、ア・バオア・クー
ア・バオア・クー戦はTV版の内容が完璧なので、ほぼカットされずに絵を新しくするだけにとどまっている。
完全にNTとして覚醒したアムロがホワイトベース(以降:WB)のみんなをア・バオア・クーから脱出させようとクルーのみんなに声を届ける。
そして、WB隊を導いたアムロが今度は新時代のNTである子供達に導かれてみんなの所に帰る。
ララァに守るべき人も家もないと言われたアムロにも”まだ”帰れるところがあった。
このラストはえにもいわれぬ感動がある。
劇場版はこの場面が新規作画になっているし、「めぐりあい」が裏でかかっているのでTV版以上に感動した。
このラストを見てしまうと確かに後のガンダムは全て蛇足だと言う人の意見も分かる。
まとめ
所々に物足りなさは感じるものの新規作画は素晴らしいし、内容も纏まっていて素晴らしい映画だった。
色んなガンダムやロボットアニメを観てきたけど、この「機動戦士ガンダム」という作品は自分の中で特別な作品だと今回の劇場版を見て改めて認識することが出来た。
やっぱり自分はガンダムが好きだ。
ただ、こんなに劇場版を推しているが、もしこれから機動戦士ガンダムを見る人がいたら、是非とも全43話を見てからこの劇場版三部作を見て欲しい。
この劇場版三部作は新規作画があったり、新しいシーンがあったり、ちゃんとTV版を見た人へのご褒美のような作品だから。