ワクワクリベンジ読書のすすめ~『続・発想法』川喜田二郎著~
『発想法』の続編。サブタイトルに「KJ法の展開と応用」とあるが、どちらかと言えば、「KJ法の意義と基本手法の再確認」のように思う。
前編でも痛感したように、KJ法について誤って理解していた。著書の中にも記載されているが、そもそも「KJ法は整理術ではない」ということ。
「KJ法とは、現場の声の多様さを、その個性のままにとらえ、それを構造的に組み立てて、それが語りかけてくるところにしたがって、問題を把握していく技法である。つまり、いかに衆知の声に耳を傾けて、そこから問題を組み立てて理解するか。(中略)一見相反する意見でも、よく耳を傾けて注意すると、必ずどこかに結ばれるところがあるものだ。それを探し出すのがKJ法の秘訣である」。
まさに! このメッセージを読んで初めて、KJ法の本質を理解できたと実感した。
ということは、KJ法はいろいろな用途に活用できる技法であると言っても過言ではない。
例えば、KJ法による創造性学習は知識の量を増やすことができる。
知識には「知る→わかる→身につく」の3つのステップがある。
「知る」とはいわゆる詰込み学習のようなもの。「わかる」は「知る」よりも深い段階でKJ法による図解と口頭説明をあわせたものになる。さらにそれを深めることで「身につく」につながる。
また、文章作成にもKJ法は有効である。自分が表現したい問題点や主張を紙に書いてKJ法で組み立てる。論理的骨子が明確になり、わかりやすい文章ができる。それだけではない。KJ法による図解やそれをもとにした文章化は、そこにエピソードやふと思ったことなどを書き加えることで、味わいのあるエッセイを作成することもできる。
最近、文章を書く機会が増えてきた自分にとって、最高のアドバイスである。さっそく実践してみようと考えている。
創造性がより重視される今日。いまこそ社会のあらゆる局面で、KJ法を正しく学び実践していくことが必要であると考える。
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