ワクワクリベンジ読書のすすめ~『官僚たちの夏』城山三郎著~
「熱い!」「暑い!」。まさに夏の読み物。城山三郎の作品は、他に『価格破壊』しか読んでいないが、同様に全体的なほとばしるエネルギーを感じる。
舞台は1960年代。異色の官僚(風越信吾)を主人公に、高度経済成長を推進した通産官僚たちの姿を描く。「官僚」というと国会答弁を除き、あまり身近に感じないこともあり、彼らの熱さはなかなか想像できない。また諸々の事件から、どちらかというと保身的なイメージが先立ってしまう。もっともこれは自分自身の偏見であり、実際には今日でも天下国家を考えながら