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消費社会に脅かされる高校生活

私が家庭教師先の生徒と話していて驚かされるのは、今日の高校生の生きづらさです。

人は高校三年間の間に人生における様々なことを学びます。
そして、そんな大切な期間が消費社会によって脅かされています。

まずは、マイナビティーンズによる化粧品使用に関する調査を見てみます。

↑本当に5人に一人が高価なデパコスを愛用しているのでしょうか?

下の画像はこの調査をダウンロードする際に回答を求められる項目です。

このように学生たちは化粧品マーケットの「金脈」として見られており、化粧品会社がこぞって市場獲得を目指している様子が見て取れます。

私の生徒はこのようなメディアやSNSによる外見至上主義の影響を受け、学校でも化粧したいと強く望むようになりました。

私は校則により化粧が禁じられている場合が多いのは、生徒間の競争が起きることを防ぐためだと彼女に説明しました。

彼女曰く最近では100均の化粧品が進化しているとのことですが、化粧品の低価格化はこの問題の解決にはなりません。なぜなら、安い化粧品を使う生徒が劣等感を感じる事態は避けられないからです。

私が最も恐れている事態は高校生が高い化粧品を求め、アルバイトに学生生活の多くを消費してしまうことです。また、これはあまり考えたくないことですが、違法な手段でお金を稼ぐ生徒が増える可能性もあります。

高校生は本来社会に出るための準備期間ですので、学業に集中できるように校内環境を整える必要があります。しかし、高校生にとっては高校が社会そのものであり、そこでの成功が彼らの最優先事項になっているのです。

このような事態を防ぐためには、学校関係者や保護者など周りの大人が校則の意味をきちんと説明できる必要があります。

私の生徒はクラスの担任に化粧品禁止の理由を聞いても「校則だから」という返事しか返ってこなかったそうです。このような対応をしたならば、校則の意義を疑う生徒が出てくるのも仕方のないことかもしれません。

また、特定の企業を批判する意図はありませんが、教育関係者として
学生に対するマーケティングはほどほどにしていただきたいです。

化粧品会社の皆様、どうか彼らが社会人になり経済的に自立するまでは待っていただけないでしょうか。その方が結果的に高所得者が増え、長期的に見れば高級な化粧品の売り上げも上がると思うのですがいかがですか。



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