「矛先」の向き先
矛先と聞くと、いつも無意識にこのように頭に浮かんでくるのです。
矛先なん?
矛先の向き先なん?
例えば「怒りの矛先を向ける」なんて使い方をすると思うのですが、これって、怒りを矛先の向いている方向に向けるってことじゃないですか。
矛先自体に怒りがこもっていてそれをどっかに向けるのか。
怒り自体を矛先の向き先に向けるのか。
矛先自体に怒りがこもっている訳ないんで、後者なんですけども。
怒りの矛先
それ単体で見ると、
え、なに!?
矛先が怒ってんの?
怒りを矛先の方向に向けてるの??
どっち!!
って一瞬、無駄に逡巡する感覚です。
わかりますか。
矛先って見る度それが巡るんで、自分にとってこの単語はとても燃費が悪い。
燃費の悪い単語。
自分で言っててなんか感動した。
いいですね、この表現。
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怒りの矛先的な燃費の悪い単語……というか事象というかが、あと二つありまして。
一つ目はこれです。
太陽はどちらから昇るか
これが出てくるたび「西から昇ったお日様が東へ沈む」の逆だから「東から昇る」だ。毎回毎回、かれこれ物心ついたあたりから、太陽の昇る方角を考える度「西から昇ったお日様が東へ沈む」を挟んでいるんですよね。もう、癖で、やめようとも思わない。とても燃費が悪い。
二つ目。
電車が止まる時
これは知人の現象なんですが。
電車が止まる瞬間、体が、グーっと少し進行方向に傾きますよね。この時、毎回毎回「あー、慣性の法則、慣性の法則」って頭に浮かぶらしいんですよ。
この話を聞いたときに、わたしの「矛先理論」と「太陽はどちらから昇るか理論」が頭に浮かんできて、ああ、同志だ!!って思いました。
なんか染みついた事柄がふとした時に、意図せず、不要に、無意識に浮かんでくる感。
あー、自分以外にもそういう人がいるんだって知った時の嬉しさと安心ね。
思わず言いましたもん。
「あー、わかるー!!!」って。
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全然共感されませんでしたけど。
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左
って聞くと常に「箸持つ方の逆」って浮かぶって言うてる人もいました。
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ちなみに、矛先にはどちらの意味もあります。辞書的には。
ほこ‐さき【矛先/×鉾先/×鋒】
1 矛の切っ先。
2 攻撃。また、攻撃の方向。「非難の―を転じる」「批評の―が鈍る」
https://dictionary.goo.ne.jp/word/%E7%9F%9B%E5%85%88/
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