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認知症日記(9) 「夕飯は何がいい?」と訊ねて始まった連想ゲーム

毎日、朝昼夕の食事を考えるのは面倒くさいです。
夫に、「今日の夕飯、何が食べたい?」
と訊ねると、珍しく考える様子。
普段は「なんでもいい」で済まされるのに、何か思いついた様子です。

「あれがいいよ、台形の。ときどき作るやつ」
台形? 
「うん。だいたい台形。うーん」
素材は? 肉? 魚?
「うーん」
それじゃあ、どんな味? 甘辛とか。
「甘辛」
じゃ、色は?
「白。茶色。わからなくなってきた。包んであるやつ」
えっと。じゃ、何で焼く料理? オーブン? フライパン?
「オーブンじゃない。フライパン」

(フライパンで焼く、包むもの………。もしかして………)
「餃子?」
「そう、餃子」

餃子って、甘辛じゃないけど。形は「丸」よりは「台形」寄りと言えなくもない。
色は、皮は白くて中身が茶色、ということだろう。
つまり、「餃子」という単語は出てこなかったけど、餃子のイメージはあったのだ。それをなかなか伝えられなくて、本人ももどかしいだろうなあ、と思います。

今日は私、眩暈がして辛いので、焼いてある餃子を、近所のスーパーで買ってきました。

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