初の全国規模の私学の小学校教員研修の講師【50名以上の先生が探究学習とAIを体感する3日間】
今回ご縁をいただいて日本私立小学校連合会主催の第68回全国教員夏季研修会のメディア部会にて、3日間講師をさせて頂きました。50名以上の先生方にがっつり3日間研修する機会を頂きました。メディア部会は、元々は視聴覚部会で、現在はICTを活用した教育を中心に研修しているそうです。
このような貴重な機会をくださった田中先生をはじめ、メディア部会の先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。20代の若者を伝統ある全国規模の研修会で講師を依頼し、誰よりも学ぼうとされている姿勢には3日間刺激をたくさんもらいました。本当にありがとうございました。
田中先生から、探究学習と言っても、何をすればいいのかぼんやりしている方も少なくないのが実際の中で、この研修で探究はどのようにするものか、そこにICTをどのように活用するのが良いのか、参加者自身がグループに分かれて探究学習を体験し、メディア教育部会ならではの授業での活用を考えていきたいとのことで、オファーを頂きました。
そこで研修内容ですが、一言でまとめると「AIを使って探究学習を先生がやってみよう」という内容です。探究学習をする先生が探究学習を取り組みながら、学習者視点に立って探究学習を捉え直すと共に、探究学習の理論について学んだ上で、自分の実践を価値づけました。
DAY1 「探究学習とは?〜理論と問い作り〜」では、そもそも探究学習とは何か説明をした後に、高校段階での探究学習を示した上で小学校段階における探究学習に求められていることを考えました。その後、先生方に自分の興味関心を深ぼるワークを学習者になって行い、それぞれのグループでテーマの方向性を決めて頂きました。また、生成AIがあるこれからの社会において求められる力や、AIと探究学習の相性の良さを話して、実際にAIにも触れて頂きました。
DAY2「探究学習を学習者として体感する〜学び手から探究学習を捉え直す〜」では、それぞれ決めたテーマを元に問いを作り、実際に仮説を立てて、検証、考察、まとめまでやって頂きました。実際に探究学習を学習者として活動する中で、これまで見えてこなかった多くの気づきが生まれていました。探究学習は何度も行き来するということや、回り道が結果的に近道になったことなど学びが多く。教育者は無意識に子どもに大き過ぎる負担をかけていることに無自覚です。自分の日頃の指導に目を向けられたことも大きな価値だったと思います。また、AIを活用することで、作業時間が短縮されることや壁打ち相手としての有用性を感じていました。
DAY3 「探究学習として価値づけ〜実践を現在地を知る〜」では、これまでのプロセスを経て、小学校段階ではどこまで求め、どの力を重点的に育んでいくのか、どの部分を学習者中心にして、教師中心にするのか考えました。その後、それぞれの先生の素晴らしい実践を発表して頂き、それぞれの視点で価値づけしながら、自分は何を大事にしてきたのか言葉にして頂きました。
3日間、本当に若輩者の研修に真摯に向き合ってくださった先生方には感謝しかないです。先生方の学びに向かう真摯な姿勢から多くの刺激をもらいました。それぞれのグループの探究も面白くて、プロ野球選手のポジションと動物占いを調べ、特徴を分析するグループや高校生が下校中にする寄り道が楽しい要因はなにかという問いで実際にフィールドワークをして、プリクラを撮って通学路を歩くグループがいたりと本当に最高でした。また生成AI×探究学習の可能性の大きさを先生方が感じた研修でもありました。
学習者になることで、多くの気付きが生まれていて、先生方からの感想を受けて、少し胸の荷が降りたような今日この頃です。一般社団法人Foraとの連携により専門的な知識を先生方に届けられたことは自信に繋がりました。今後も自分なりにできることを精一杯形にしていきたいです。