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読書感想短文 2020SS
気が付けば今年も半分が過ぎ去り後半戦。。
自粛期間も手伝っていくつか本を読んだので、短めの感想とともに記録しておきたいと思います。
●村上ラジオ2 おおきなかぶ、むずかしいアボカド/村上春樹
村上春樹のエッセイ、大好きなんです。
彼の小説は苦手だったのですが(後述)
小説からは想像がつかなかった自然体で肩の力が抜けたキャラクター。読む度その人柄に惹かれていきます。
コラム用の短い文集なのでさくさく読めます。
●これでもいいのだ/ジェーン・スー
ラジオ”生活は躍る”のパーソナリティ、スーさんの軽快なジェンダー論が楽しめるエッセイ。
そこから自分のこれからのこと、友達のこと、母のことに想いを馳せました。
●ハーモニー/伊藤計
潔癖な健康志向の世界で生きる意味を問う。
SFなので軽く読めるのですが、図らずも数ヶ月後にコロナが流行り各国の対応を知ったとき、この世界がわりとすぐそこにあることを実感し思いを巡らせたりすることもありました。
●遠い太鼓/村上春樹
エッセイの中でも旅行記が大好きなのでとてもたのしく読み進めました。
垣間見える奥さんとの関係性から作者をより身近に感じられる。笑
本作では主にヨーロッパを転々としていて、作中の一時期はノルウェイの森を執筆していた頃だとか(‼︎)
こんな環境で書いていたんだなーと知ると小説が読みたくなってきて、、、
●海辺のカフカ(上)(下)/村上春樹
10代の頃、「ノルウェイの森」がどうも受け入れられず途中放棄して以来避けてきた村上小説。
エッセイでかなり親しみが湧いたのでそろそろ小説も読んでみようと思い、そんな人でも読みやすい1題を隠れ春樹ファンな彼に選んで貰いました。
登場人物のひとり、中田さんの存在が親しみを持たせてくれていままでとは違う気持ちで読めた一作。
はっきりさせない美学というか、独特の世界観に巻き込まれて沈読。一気読みしてしまう程におもしろかったです。
●緋色の研究/コナン・ドイル
言わずと知れたミステリーの名作。家にあったので読んでみました。
ホームズとワトソンが出会うところから始まる本作。文体に多少の古めかしさがありますがイメージしてたホームズよりもとっつきやすくおもしろい。こちらも浸かれます。
●あの絵の前で/原田マハ
どこも行けないGWに美術館に行った気分を味わいたくて。短編集なので少し物足りない気もしましたが、読みながら絵を想像し、読み終わったら絵をネット検索して鑑賞するという遊びもたのしかった。
●脳には妙なクセがある/池谷裕二
馬渕真由子さんが紹介されていて気になったので挑戦。チャプター形式で、身近な行動と脳のつながりを一般人が触れやすい内容で書かれています。脳、無意識、反射、経験。FOXP2に興味が沸きました!
●たゆたえども沈まず/原田マハ
ゴッホと日本の結びつきを描いた作品。
存在した人物や史実にうまくフィクションを絡めて魅力的な絆がつくりだされています。
私も重吉に代入することでこの時代を直に見たような気持ちになれました。
研究者は史実を知っているが故につっこみたくなり素直に読めないところもあったそうで、無知も悪くないなと思いました。笑
以前から単純に美しさだけに惹かれて、いつか星降る夜を鑑賞したいと思っていたのですが、
これをきっかけに画家ゴッホのことも調べて知っておこうと思いました。
以上、2020年上半期の読書感想短文でした!