うっとり、ジパングの黄金の色@名古屋
前回、秘境線飯田線に乗り、長篠城跡を見た続きになります。お待ちかね!(言いたかっただけです汗)桜の季節がオススメと書いたその心は、春まつりが開催され、本丸御殿などへの入場が 3時間 も延長され、ライトアップも行われるのです。
筆者のように、長篠城と名古屋城を一日で見たい欲張りさんにはピッタリ。といっても、帰路の飯田線に乗ってから知ったので、長篠城跡にちょっと未練を残して帰ってきました。
日没に間に合いました
青春18切符で関西から来たので、残念ながらライトアップは見れませんでしたが、長篠城跡を飯田線1本分早めに出発したので、まだ青空の名古屋城に着けました。
地下鉄の駅を降りると、筆者の名古屋のイメージを裏切らない派手派手な金シャチ横丁という商業区画が広がっています。名古屋飯などが食べれます。
写真では静寂な世界
人、人、人、ゴックン。これだけの人を飲み込めば、どんな緊張でも飲み込めそうなくらい混雑していましたが、空堀が広がるおかげで、写真は比較的撮りやすいお城ではないかと思います。
堀沿いには、桜がたくさん植わっていました。
本丸表二之門から桜を通して見る東南隅櫓が美しかったです。桜の位置との兼ね合いで言えば、東南隅櫓がベストかもしれません。
親しい人ほど、分からない
一方、天守閣の周りは、桜の樹自体が少なめでした。
それにしても、肉眼で見ていると、とっても鳥が多かったです。ヒッチコックの鳥を少し思い出してしまいました。
桜の分量を増やそうと近寄ると、ご自慢の金の鯱(シャチホコ)が見えなくなり、悩ませてくれる天守閣なのでした。それに、夕暮れの薄曇りめ!(笑)
加藤清正公ファンの同士へ
東南隅櫓と表二之門間に、清正公石曳きの像があります。筆者の好きな武将3本の指に入る清正公に名古屋城でお会いできるとは思わず、嬉しかったです。しかも、歴史小説でよく登場する石曳きを鼓舞するお姿。
清正ラバーでない方のためのうんちく
筆者的には大見出しにしたいところですが、ここは熊本城ではなく、名古屋城なので小見出しにしておきます。
なぜ、名古屋で清正?清正公と名古屋は縁が深いどころか、愛知県出身であります。では、出身地だからこの像かというとまた違うのです。
戦国時代スーパースターの影響で勘違いされている方もいらっしゃると思いますが、織田信長公が青春時代を過ごしたのは那古野城で、今川家が築城しました。その城は廃城となり、私たちが眺めている名古屋城は徳川家康が関ヶ原後に、那古野城の跡地に豊臣秀頼対策として新たに築城されたので、信長公とは一切関係ないのです。
豊臣恩顧の大名である清正公は、徳川家と豊臣家の仲に波風を立てないように、必死に両家のバランスをとろうとします。そして、命じられた名古屋城普請のお手伝いもしたわけです。
うんちくとは長いものです。興味ない方、申し訳ありません。
清正公が担当したと言われている天守閣の石垣は、扇の勾配と呼ばれる、下はなだらかで、登るほど急になる熊本城の石垣と似た造りになっているんですね。
清正公は、大河の主役になれるのか?
ちなみに、有名な虎退治は、朝鮮出兵の時になります。全体的にウダウダとしているので、筆者は個人的に、この出兵期間は読書として好きな期間ではありません。が、この時期に活躍をしてしまった清正公なので、故A首相から税金をふんだくったにも関わらず少女像を建てまくる小国に遠慮して大河にならないという噂もあります。どうなのでしょう?おにぎりを握るシーンにうんざりして、数週間の命だった”花燃ゆ”に較べると、かなり見たいのですが。
さびが美しい本丸御殿
2009年に復元された本丸御殿がオススメです。皆さん、秀吉公の金の茶室はご存知でしょうか?想像してみてください。どうですか?ケバいと思われませんでしたか?
ところが、実際は、筆者の愛する文豪である谷崎潤一郎氏が”陰翳礼賛”で述べているように、電灯がなかった時代の薄明かりの下で見る金は、現代人の見ている金とは異なると言われています。
名古屋城の展示では、このことを体感させてくれる照明が灯されており、金の美しいこと。そして、確かに虎の目が生きているように見えてきますね。
ぜひ、皆さまにも一度、見ていただきたいです。
帰りに、西南隅櫓越しに天守閣を見て、別れを告げました。
こぼれ話
駅に戻ると、障害者施設の方がパンなどを販売していらしたので、些少ながらクッキーを購入しました。
すると、「元気?」と問われ、とっさに「そんなに」と言ってしまったのです。
それに対して、「元気だして!」と返答してくれたのです。自分なら、そんな素直に言えるだろうか?どう返事したらいいか分からなくなるかもと思ってしまいました。マニュアルじゃない心のこもった対応って嬉しいですねって話でした。
今回は、うんちくなど、ご興味ない方には長くなってしまいました。
これにこりず、また拙noteに戻ってきてくだされば幸いです。
施設情報
電話:052-231-1700
時間:午前9時~午後4時30分
ただし、本丸御殿・西の丸御蔵城宝館への入場は午後4時まで
休園日:12月29日~31日、1月1日
料金:高校生以上600円 (各種割引あり)
最寄駅:地下鉄名城線 「名古屋城」