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たぶん宇宙に連れて行かれた~米津玄師 2025 TOUR / JUNK @札幌~
この記事は、私が米津玄師さんのライブツアー『JUNK』の札幌公演を見た記憶を元に作成しています。ネタバレや記憶違いなどがあると思いますが、ご了承ください。
先に謝っておきますが、個人的な感想がとても長い(6300字)です。初ライブ参加者の心の声を、あたたかい目で見守っていただけますと幸いです。
ついに来た 2025年2月21日(金)。
米津玄師さんのライブ『2025 TOUR / JUNK』の北海道(札幌)公演へ行く。
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会場は大和ハウスプレミストドーム。地下鉄で向かったのだが、すごい人。地下鉄でこんなに並んだのハジメテ。降りてからもすごい人。どこもかしこも人間ばかり。人に酔う。こんなのハジメテ。
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端からチラッと覗く。(満足)
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ポスター展示!かわええ。
人の数はすごかったが、無事に入場できてひと安心。しかし、本当に問題なのはここからである。めちゃくちゃ広くて 自分の席がわからないのだ。
果てしない。ドームってこんなに広いんだ……。イスの山、イスの群れ、イスの海である。この光景に思わず目が泳ぐ。これはアカン!!迷子になる!!(方向音痴)
静かに動揺していたら、案内係らしきお姉さんが「お席わかりますか~?」と声をかけてくれて、助かった。おねえさんに席までの行き方を説明してもらい、渾身の「ありがとうございます!!」を伝えて、いよいよ席へ。
あれっ、意外とステージが近い。これはなかなか良い席なのでは…?(※入場後にランダムで席が決まるため、事前に分からなかった。ちなみにスタンド席である。)
後ろの席のおねーさん達も「いいじゃん!けっこう良い席じゃーん!!」と話しているのが聞こえたので、たぶん、良いかんじの席でした。えへへ。
席に座れた安堵感から、しばし眠気に襲われる。そして自分で思っていたより、ずっと緊張していたようで、体がバッキバキだった。あたまもいたい。ロキソニンをください。
あっ!そういえば双眼鏡を持ってきたんだった!!と、あちこち見回してみる(落ち着きのない大人)。遠くまで見えてたのしい。高い鉄塔みたいなところを登っていく人がいて「何してるんだろう?」と行く末を見守っていたら、たぶんスポットライト担当の人がスタンバイしているところだった。
たッッっか!!あんなに高いところから…。すごいな……おつかれさまです🙏
まだ暗いステージ上に人影を感じたのでそちらも見てみると、ギターの調整をしている人が。ほんとにここでライブが始まるんだ…!と実感する。
🎤
ここから先は、ライブで印象深かったところをダイジェストで書いていきます。(☆マークの部分は曲名)↓
【初手から『消えろ』の洗礼】
☆RED OUT
→開演して、暗闇のなか真っ赤に照らされるステージ。
米津さんが!!いた!!!!
そこに!!!!いる!!!!
それだけで!!!感動!!!!!
夢を見てるような、頭がぼーっとするような感覚。ふわふわしてる。やばい。これは夢か?現実なのか?
「米津……生きてる……動いとるわ……」という当たり前な事をつぶやいてしまう。
そこからしばらく呆然としていたら、米津氏から『今すぐ 消えろ』(※こういう歌詞) の洗礼を受ける。ありがたやありがたや。🙏
【推しの推しポーズに にっこり】
☆さよーならまたいつか!
→私はこの瞬間を待っていました。昨年末のNHK紅白歌合戦でも歌われたこの曲を。
歌の最後に 横ピースが見れて大満足!!これには思わずにっこり。来れてよかった……。必殺・激カワ横ピース の余韻を ひとり噛みしめる。
【観客ごと宇宙に連れて行かれる】
☆M八七
→ステージ上の大画面スクリーンに、石や土が少しずつ空へと浮かび上がっていく映像が流れていて、米津氏まで浮かび上がってどこかへ行ってしまいそうな、不思議な感覚になる。
光の演出もすごくて、手前から客席全体に向かって光が広がっていくのがとてもキレイだった。
光が観客席に当たると、お客さんがそれぞれ身に付けている服やタオルの色が一瞬だけ見えるのだが、色々な色が見えては消え、お客さんの一人一人が星になってピカピカ点滅しているみたいだった。
最終的にドームの上の方まで光の粒が広がっていくように写し出される。それがめちゃくちゃステキで「ここは宇宙だ。宇宙船だ。」とおもいました。
たぶん曲の途中から観客ごと宇宙に連れて行かれた。米津玄師にかかれば ドームは宇宙空間になるのだ。とにかくすごかったんです、宇宙。信ジテ……。
☆海の幽霊
→ほとんど聴いたことの無い曲だったんだけど、ものすっっっごくよかった。めちゃくちゃ刺さりました。
サビでベース(かな?)の低ーいとんでもない爆音と、米津さんの 胸が苦しくなるような歌声が おなかの底にずーーーーんと響いてきて、その迫力にしばし絶句。体がビリビリした。音が波になって、そのまま飲み込まれそうだった。
宇宙の次は、あっという間に海の底まで連れて行かれる。米津玄師、すげえ。
ステージ上のスクリーンには 映画『海獣の子供(2019年)』の映像が流れていて、それも歌の迫力に拍車をかけていた。大きく写し出されるひまわりの花や、海の中の描写、キャラクターの瞳が印象的で。
実はこの映画をまだ見たことがないので「ぜったいみなくては!」と思いました。絶対見なくてはッ!!
【日常の音がしたから戻って来たよ】
宇宙やら海やら異空間の余韻がすごくて しばらく夢ごこちの中、遠くから車のエンジン音や踏切の音がした。街中のようなザワザワとした喧騒が聞こえたとき、ふっと思った。
(あ、戻って来たわ。)
異空間からちゃんと現実に引き戻してくれる米津玄師。すき。
そして流れる次の曲……
一人掛けのソファに米津さんがだらっと座りながら、歌い始める。
☆毎日
→アッ……!! すきッッ!!!!
座って歌っているのがめちゃくちゃ良くて、膝から崩れ落ちそうになる。七色のつなぎと三角ぼうしをかぶったダンサーさんもかわいい!!そうか、曜日=7人のこびとのイメージなんだ!ハイホー♪ハイホー♪
自分で思っていたよりこの曲が好きだったみたいで、とても嬉しい気持ちになりました。
【怒涛のコンボ 5HIT炸裂】
☆LOSER
→ぎゃー!高速で歌いまくる米津玄師だあああ!!生で聴けたーー!!かっこいーー!!
☆KICK BACK
→もうイントロで、頭がボーン!と爆発したみたいに衝撃が走った。一瞬何が起こったのか分からなくなる。
私が一番好きな曲。人目もはばからず「うわあーーーー!」と両手を上げてしまった。
イントロの時点で興奮してしまったため以降の記憶があいまいだが、とにかく赤い!すごく赤い、あと暗い!
「努力!未来!あ・びゅーてぃふるすたー!!」
叫ぶ。
気付いたら叫んでいた。たぶん『頭が沸いている』とはあの状態を指す言葉だと思う。
炎も!ステージ上から吹き出た!!うわあああ!!やばいって!!
米津氏の横からマリオのクッパ城並みに炎が吹き出ている。いや、なにこの例え。でもラスボスステージっぽかった。赤くて暗くて炎だった。(なにこの例え)
この時、私はもうどこを見て良いのやら分からず混乱していた。ステージ上の演出を見るべきなのか、大画面スクリーンを見るべきなのか、キョロキョロしっぱなし。しかも、だいすきな歌もガンガン聞こえてくるし!一緒に歌いたいし!!パニック!!!
そして後半は米津氏のリアルタイム自撮り映像が大きくスクリーンに映し出される演出が。米津さんの顔の上の半分くらいがずーっと どアップで、悶絶。ぎええええ!!
米津…。それ、やったらアカンやつ。(自撮り)
個人的にKICK BACKが大好きだから、ところどころ歌を口ずさんで、悶えて…の繰り返し。まわりの人たちが手をあげたり手拍子するなか、米津さんが動くのを見ては変なタイミングでひとり頭を抱えて発狂していた。ごめん、刺激がつよくて私には直視できない……!!
最後は
『超・超・超・超!いいかんじ!!』
と歌い上げていて、「もっ、モー娘。ぅううう!!\(ToT)/」となりました。
なるほど米津玄師はモーニング娘。だったのか……。ああ……ごめん。私の頭、今どうなってる?え?パッカーンて開いてない??これほんと大丈夫ぅうう!?!?
☆ピースサイン
→またイントロで叫んでしまう。ぎにゃーーー!たたみかけてくるぅーー!!
思わず空に向かって手をあげたくなる。
ピースか!?ピースすればええんか!?(※みんなピースしてた)
間奏の『おーおっ♪おーおー♪~』のところ、めちゃくちゃ声を張り上げて歌ってしまった。たのしすぎる。
☆ドーナツホール
→さ、さいこおおおお!!!!
これが叫ばずにいられるだろうか。否、いられない。(反語)
私はこの日まで、ボーカロイドのGUMIが歌っているバージョンしか聴いたことが無かったため、米津氏の歌唱に感無量。嬉しすぎてほとんど記憶喪失。ありがとうございます、ありがとうございます🙏
☆がらくた
→ドーナツホールの穴から奥に進むと、がらくたくんが…。歌を聴いていたら涙が出そうになった。もう心がわし掴みです。なんつー優しい歌い方すんねん……私たちはこの情緒の触れ幅をどう回収したらいいの……?
最高でした。
さて、お分かりいただけただろうか。『LOSER→KICK BACK→ピースサイン→ドーナツホール→がらくた』の流れのすごさを。
なんですか、この怒涛のコンボは!!?
頭が飛んでっちゃうかと思った。
ここまでくると、人目を気にせず「キャー!」とか「フゥー!!」とか言ってた。内なる自分が解放されました。まわりの人もそれぞれ盛り上がってたから良いよね?!?!
【○○レベルMAX】
アンコール1曲目歌唱後のMCで、米津さんに「なかちゃーーん!」と紹介されたギター担当のかたのトークがめちゃくちゃ上手く、流れるようにバンドのメンバー紹介をしていくので驚く。最終的に
「俺がー!よねのハイパーおさななじみのー!なかちゃんだああああーー!!」
と、上空に向かって自己紹介の雄叫びをあげたのだが、その様子がステージ真上のカメラにきれいに収められていて「なんてすばらしいアングル…!!」と感心してしまった。
米津さんの幼馴染みで、ハイパーギタリストの『中ちゃん』こと 中島さんは、人懐っこい雰囲気の明るく元気なひとだった。米津さんも中ちゃんの真横でニコニコと話を聞いていて、とても楽しそう。「なかよしだな~」「すてきな関係だな~」と思いました。
中ちゃんはトークのなかで、まりもっこり・スリラーカラオケ・セイコーマート・ソフトカツゲン……など 道民が喜ぶ単語を次々に出してくれて、それに米津さんが反応しながらトークが進むのだが、
「まりもっこり…まだいたんだ 笑」
(米津氏の口から、まりもっこり、だと…?!)
「聖徳太子 レベルMAX…!」
(観客の声を一生懸命聞き取ろうとした)
「炊きたて……?と聞こえる」
(観客の声を聞き取った結果 ※間違えている)
など かわいさレベルMAXな発言をしていてとてもよかった。とてもよかったッッ!!(大事なので2回言う)
そして、MCの最後に中ちゃんが「みんなー!よねのこと、だいすきかぁーー?!」と叫び、観客が「イエーーーー!!」と答えるのを 米津さんがふふっと微笑みながら聞いていて、それが最高だなぁと思いました。
ああ。米津玄師は クールな印象だけど、それ以上に とてもかわいいひとだ。確信いたしました。
たくさんの表情を見せてくれてありがとう。
【初めて背が高くなりたいと願った】
☆LOST CORNER
→アンコール最後の曲は、米津氏が黄色い車に乗って登場。そのままアリーナを1周する演出。これまた、どこを見て良いのか分からず キョロキョロしてしまう。おそらく自分の席から肉眼で見えそうな距離感だとわかり、米津さんがゆっくり近付いて来るのを待つ!
が、米津さんを見たい人は当然みんな立ち上がるので、私の位置からは前の人の背中や頭しか見えず。背伸びしても人と人の隙間を探そうとしても全くダメで、私は生まれて初めて
自分の背がもっと高ければ……!!!!
と、思った。
しょんぼりしていたら『パーン!』という破裂音と共にブワッと何かが降ってくる。
……銀テだ!!これが!!ほんもの!!!
(※銀テ:銀テープのこと。コンサートやライブなどで大量に打ち出されると噂のテープ)
キレイで、びっくりして、一瞬頭の中が まっしろになった。みんな上空に手を伸ばしている。
私も夢中で目の前のテープを握ったんだけど、お隣の背の高いお兄さんが私よりはるか上の方で同じテープを掴んでいるのが見えて、「あっ……そうか。背が高いほど、上空戦は有利なのか……」と思い、そっと手を放してしまいました。ちなみに銀テープは想像より薄くて、ピカピカでツルツルしてた。(そりゃそうだろう)
ああ、
自分の背が もっと高ければあああ!!!!
1日で2回も身長について強く願うとは思わなかった。この日のためにもっと背を高くしておけば良かったなあ…。無念!
でもテープが降ってくる様子は、すごくキレイだった。
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【米津さんに惹かれる理由】
米津さんはMCのなかで、
・ドームツアーの実感が無かった。
・パソコン画面の向こう側で喜んでくれる人に届けるために、曲を作ってきた。
・画面の向こう側には自分と同じような閉塞感や孤独をもっている人がいると感じた。
という話をしていて、じわじわ胸が熱くなった
「こちらが救われている」
という言葉を聞いたとき、(米津さんは、今、返している途中なんだな。)と思った。
きっと嫌なことも悲しいことも たくさんあっただろうけど、姿の見えない『画面の向こう側』で応援してくれる人に助けられて、力を蓄え続けて、今、100倍くらいにして返しているんじゃないだろうか。
すごくいいなあ。
お客さんとの距離感が心地良い。誰かにもらった優しさを忘れず、それを返そうとする。だから彼に惹かれるのかもしれない。米津さんの生き方や、曲からにじみ出てくる孤独とか悲しさとか優しさとか、時々吐き出す負の感情も含めて、ぜんぶ好きだな。
私はたぶんそういう『人間の醍醐味』みたいなものに惹かれてしまう。そう思いました。
今回私は1人での参加だったんだけど、自分の近くの席のみなさんは、それぞれ好きな曲が違っていて面白かった。
前方の年配ご夫婦は ある曲に合わせて大きく体を揺らし、左の若いお姉さんは ある曲で泣き、右の背の高いお兄さんは ある曲でめちゃくちゃリズムを刻んでいて、とても良かった。
みんなそれぞれ好きな曲が違うし、思い入れも それにまつわるエピソードも違う。だけど、みんな米津さんが好きな事に変わりはない。好きだからみんなこの会場にいて、それぞれ違う『好き』がひとつになって、たくさんの人が一緒にライブを満喫していて、とてもしあわせな空間だったと思います。
米津さん、最高のライブをありがとうございました。「これが私の人生最初で最後のライブだ!」と思って参加したけれど、すでにもう一回行きたい!時間を巻き戻したい!また機会があれば、絶対に行きたい!
「また会いましょう!」
と微笑む米津さんには、やっぱり 不思議な魅力がある。
これからも応援していきます!
(おわり)
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かっこよかった!!
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長い長い感想に最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございました🙏
では!これにて失礼いたします!!
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