「 大企業担当者は神様。 」絶対に決めなければいけないSaaSエンタープライズ企業の初回商談の準備の仕方。SaaSスタートアップ経営者へ送る。vol.2 『実践商談資料付き』
お世話になっております。
2021年よりスタートアップ企業を20社以上支援し続けている
株式会社セールスのタクミ代表の佐藤 匠です。
大学時代にエンジニアでRailsでwebアプリを開発しております。
今ではSaaSスタートアップ(アーリーステージ)専門の営業を
軸にした事業立ち上げを生業としております。
前回はスタートアップ企業におけるエンタープライズ企業の初回商談のvol.1ということでそもそもの構造や基本的なマインドセットを書いてきましたが、予想以上に反響が大きくありがとうございます。
本日は更に踏み込んだ、
まで踏み込んでいきます。
最後には有料になりますが、
私がSaaSで実際に数億円売り上げるのに
使用しているエンタープライズ営業の資料を公開しております。
このnoteは主にアーリーステージの営業経験の少ない
SaaS経営者様に向けて営業での悩みを解決するために書いております。
エンタープライズ企業の解説に関してはこちら
SaaSエンタープライズ企業の初回商談の準備の仕方VOLl.1はこちら
今回は上記を読んでいる前提で書いてゆきます。
それでは続きをやってまいります。
前回初回商談の結論として、
と定義しました。
なぜこの結論に行き着いたのかをここから詳しく説明していきます。
この担当者は今後ずっと関わっていくあなたの導入パートナーです。
基本的に法人営業は決裁者を握れと言いますが、
スーパーエンタープライズ企業となると決裁者は現場に出てくることは
まずありません。特にSaaSプロダクトになると基本的には業務プロセスの一部を解決するに過ぎないので、スーパーエンタープライズから見ると、勝手に進めておいて位の温度感です。
例えば、飲食店における基幹システムの導入とか
会社全体のデータ管理の話となってくるともしかすると現場に出てくるケースもあると思いますが、基本的には決裁者の配下のリーダー、課長、プロジェクト担当が動いてくれます。なので、
早い話、
彼らに気に入られないと
そこで終わりです。
それで更に重要な観点を知っておいていただきたいのですが、スーパーエンタープライズ企業からすると我々スタートアップ企業というのは全て一緒に見えています。我々からすれば、3億円調達!!業界で有名な〇〇さんが社長!!など色々ありますが、基本的にそれは我々のSaaSやIT業界にフォーカスした非常に井の中の蛙的な話になっているので、彼らからすれば会社の信用度の差というのはありません。売上1兆円、数1,000億円、社歴として50年以上とすれば、皆さんが小学生を見るようなものです。あからさまに大手企業とコンペになる場合は、さすがに彼らからしても違いが分かりますが、この場合もスタートアップならではの強みでコンペに勝つ方法があります。何も持たざるスタートアップがコンペに負ける確率を極限まで減らす戦略に関しては希望のコメントがあれば書きます。ここでは割愛します。
そういった前提を理解いただけると、会社の歴史・規模で勝つことはありません。そうしたらプロダクト差はどうでしょうか?「弊社プロダクトにはレコメンド機能があるが、相手の会社には無いです!!」「弊社はchatgptを実装してますが、向こうの企業は無いです!!」実はこの辺りは完全に我々の自己満足です。
スーパーエンタープライズ企業の方からすれば機能差なんて正直分かりません。最終的に稟議にまとめる時に、一応報告目的で丸バツ表は作りますが、あんなのは形式的なもので実態としては後付けに近いです。
この用件定義に関しても、プロジェクト化した後なのか、前によって重要度が変わってくるのですが、今回はアウトバウンドでプロジェクト化する前という想定です。ちなみにプロジェクト化した後だと、つまらない面接の尋問的にこの機能はありますか?この機能はありますか?みたいなチェック商談になるので、やはりいかにプロジェクト化する前に顧客接点を持つ重要性が分かります。こうなった場合はそもそもの機能要件定義票を入手して、前提条件を変えるソリューション営業をする必要があります。これもここでは詳しく述べませんが簡単にいうと採点票を書き換える説得が必要です。
話を戻すとプロダクトの機能差なんて正直彼らには分かりません。実際に使ってみないとなんとも言えないのです。あと、知っておいていただきたいのは機能が複雑すぎると嫌われます。それは全社展開した時に使えない人が多く出てくるためです。なのでシンプルな方が好まれる場合の方が多いです。日々プロダクトに磨きをかけている我々からすると残酷な話ですが、世の中にはお世辞にしても機能が弱いプロダクト、UIが明らかに古いプロダクト、なぜかそれでも導入実績が大手ばかりでというのがザラにあるのです。同じIT業界でも、SaaSは特に洗練されていると感じます。逆に洗練され過ぎているのです。こういった我々の状況を俯瞰しておくことも重要です。
まとめると、
会社歴、プロダクトの差というのは
相手の決裁判断、
特に初回商談において
重要ではないということになります。
では何が重要なのか、ここが肝になってきます。
それが、
この会社はどれだけ理解して、
柔軟に動いてくれるのか。
これが前述している駒という所以になります。
では次は、
逆に彼らエンタープライズ企業の担当者の目線になってみましょう。
敵を知り己を知れば百戦危うからず(孫子)です。
〜〜〜
・とあるプロダクトの導入責任を任せられちゃったよ〜
・SaaSの導入なんて経験したことないよ。。。
・これで失敗したら、全社に迷惑かかるし怖いなあ。。。
・相手はスタートアップ企業だし、倒産とか、セキュリティとか色々チェックすること多くてめんどくさそうだな〜(実際のヒアリングに基づく)
・何か初回からスーツ着てない人来たよ、コレがベンチャーかぁ。
・Slack?そんなの使うわけ無いだろ。FAXだよ。
〜〜〜
私はいろんなプロダクトの導入でそれこそ何百というスーパーエンタープライズの商談を推進してきたのですが、その中で上記のような悩みをかなり伺ってました。
酷いところだと、以前提携したスタートアップが倒産した。プロジェクト途中で逃げてしまって後処理がめちゃくちゃ大変だった。みたいなことまでおっしゃっていた方もあり、SaaSスタートアップ企業にトラウマを持つ企業も多いようです。これを読んでいらっしゃる経営者の皆様はそういったことがないとは思いますが、業界の見られ方としてそういう方もいらっしゃるのは知っておいて損はないでしょう。
財務諸表のチェックとか、直近の売上チェック、セキュリティチェックシートのチェックが義務付けられているのはそういう背景があるのです。
なので知っておいていただきたいのは、大企業の担当者も1サラリーマンです。SaaSに関しては素人の方の方がむしろは多いです。なので一番重要視するのはいかに柔軟に動いてくれるか。もっと言い換えるといかに寄り添った提案、アクションを取ってくれるかになるのです。
多くのスーパーエンタープライズの導入を推進すると、相手の会社様とチーム一丸という雰囲気が出てきます。体験したことのある方であれば分かると思いますが、私は実際に先方の店舗に足を運んで自分でオンボーディングをしたり、コロナ禍で積極的に先方のオフィスに出向いて関係値を築いたりしておりました。結果的に先方とチーム一丸とならざるを得ないのがエンタープライズ企業の推進です。この雰囲気が出てきていない場合は何かが噛み合ってないです。
上記を全て踏まえるといかに営業の重要性が高いか分かっていただけたかと思います。そもそもスタートアップSaaSのPMFしたてレベルのプロダクトであれば機能差分が大きく付くことは殆どないので、営業で勝つしかないのです。
という点を踏まえて、初回商談でどこまで提案を作っていくのがおすすめかに関して話していきます。
初回商談で持ち込むべき提案とは。
前提条件、いきなりここまでやるのは慣れていない人だと難しいかもしれません。私からすると当たり前なのですが、他の営業マンだとここまで徹底してやり込んでいる人は少ないと思います。ただ、私はこれで何億円も売上を作ってきました。一旦聞いてください。
そして第一印象というのは全てです。
一度話を聞いて期待値を上回れなかった
場合は次も話を聞いてみようとはなりません。
この一回にすべてを賭けるのです。
初回商談で重要なのは「仮説全社導入提案」です。
分かりやすく言うと、
仮にこのツールを入れて全社に展開する場合の
インパクト、PoCから全社展開の
流れを初回のタイミングで
仮提案しにいくのです。
相手の現状を調べて、仮説の課題を立て、解決策として自社のプロダクトを提案する。それに加えて、POCの検証スケジュール、検証にかかる工数、検証のステップ。いわゆるWBSまで全てを作成してゆきます。プライシングに関しても初回のトライアル、POCのミニマムプライシング、全社展開時のボリュームプライシングまである程度想定をして目安を出してあげる。ここまでしていただきたいです。プライシングはかなりセンシティブなので後からでも良いです。初回商談でここまですると、確実に期待値を超えます。
多くの営業の方は仮説を構築して、営業することはやっていると思いますが、それでは普通の営業です。というか前回のnoteを読んでいただければ分かりますが、相手の課題は商談の前に必ずヒアリングをしておいてるのでむしろ仮説というか顕在課題への提案です。小学生でもできます。それだけではなく、初回商談から最終的に全社展開するとした場合のWBSまで全て作成して初回商談に詰め込むのです。
これをすると更に良いのが基本的にPoC止まりという現象を防ぐことができます。試したけど、進まない。試したけど、展開しないはあるあるではないでしょうか。
初回のタイミングで全社展開をアンカリングさせた上でのトライアルは次のステップに進みやすい傾向にあります。顧客の動きを待っていてはダメです。こちらから提案をして動かす。このマインドセットが非常に重要なのです。
WBSを初めて聞いた人は読んでみてください。
間違って欲しくないのは、このWBSの精度はもちろん重要ですが、それよりもこれを作って初回商談で持っていくことが重要なのです。今回のゴールとしては担当者に有能な駒として認識してもらうことなので、担当者の業務プロセスを巻き取ってあげるのが早い話一番彼らからしたら嬉しいのです。
そして、殆どの営業マンは初回商談は簡単なヒアリングとデモに留まります。仮に私が競合する営業マンだった場合に絶対にあなたは負けます。なぜなら初回商談で全社展開のWBSまで提案しているので、圧倒的にスピード感が違うのです。
この会社はすごい!自分達の計画をしっかり理解しててくれるし、自分達の会社の特性も理解してくれている。初回商談にも関わらず具体的なPOCのスケジュールも切ってくれているし、かなり柔軟に動いてくれそうだな。
という印象を与えることができます。
殆どのSaaSは初めてのエンタープライズ商談で、見積もりを出すのを遅らせたり、明らかにSMBと同じプロダクト提案をしてしまったりするので、もはや勝ち目はありません。
なのでもし、これまで作ったことのなかった方はぜひ作ってみてください。
仮に全く前提条件が詳しいヒアリングの結果違ったとしても、あなたが作ったWBSを元に修正の議論が始まります。自分も商談を迎えて詳しい話を詰めてみたら前提のスケジュールとかと合わないなというケースが多々ありました。その場合はその画面を移しながら、社内の運動会の予定でも決めるかのように先方の担当者と一緒に議論を進めました。
この提案のストーリープロセスが担当者のとの絆を深め、他の企業がアピールするようなプロダクトや、機能や、導入実績を超えた競合優位性になってくるのです。
それで、
ここからは過去5年間で私がSaaSで
コンペに勝ち続け、数億円売り上げてきた
・具体的な資料内容の構成
・実際に佐藤の使っている提案資料フォーマット
・商談後に使用しているWBSシート
をお渡しし、
明日からのエンタープライズ営業にすぐに実践できるように
実際の資料を詳細を共有させていただきます。
正直フォーマットに当てはめて提案するだけで
先方からはかなりびっくりされると思います。
ここからは自分が
長年かけて作り上げてきたものなので、
限定公開とさせていただきます。
スーパーエンタープライズ商談を攻略して、
ARR1億円を瞬時に達成させたい方はぜひ学んでください。
自分の5年間のSaaSエンプラ営業の集大成がまとまっております。
購入すると獲得できるもの。
それではここからは有料となります。
ちなみに私のスタンスとして、
「最小の時間で最高の粗利」をというポリシーがあるので
スーパーエンタープライズのみ個別提案資料を作成します。
その他のエンタープライズ企業などは基本資料作成しません。
また、一度個別資料を作ると基本的には中身を書き換えるだけで
高速で作成ができるようになります。
複数の提案を同時に回す力と、
1つの提案に対して何週間も準備する経験は全く別の力と経験が必要です。
最後に、
vol.1のnoteで最も使える駒になれという表現をしましたが、
あれは下手に出るという話ではなくトロイの木馬になれという話です。
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