【表現評論】マリオ&ルイージRPGブラザーシップ!から考えるゲームの操作感
はじめに
マリオ&ルイージRPGブラザーシップ!をクリアしました。強化ボスを含むサブクエストやミッションを一通りやって50時間かかりました。
ライザのアトリエ3をクリアした際にゲームの操作感に関する記事を書きました。今回はそれの続編として、マリルイをクリアした経験を踏まえて操作感に関して感じたことを書いてみます。マリルイの内容にはあまり立ち入らないようにします。
フィールドでの操作感
マリルイの過去作は1・2・4を遊んできました。過去作ではマリオはAボタン、ルイージはBボタンでアクションをすることが一貫していました。フィールドで段差を上る際は、まずマリオがAボタンでジャンプしてすぐにルイージをBボタンでジャンプさせるという、普通のアクションゲームやRPGではやらないような操作が要求されていました。はじめは慣れませんでしたが、こういった独特な操作がマリルイらしさを生んでいると思うようになりました。
今作ではマリオはAでジャンプ、Xでハンマー、ルイージはBでジャンプ、Yでハンマーと割り当てられています。しかし実際にルイージを操作することはほとんどありません。マリオが段差を超えるとルイージは自動でジャンプしてついてきてくれるような仕様に変更されました。自分でルイージをジャンプさせることはできるのですが、おそらくマリオが段差を超えてもルイージが超えられないようなことが起きないように、自分でルイージをジャンプさせたときには段差を超えないような制限が加えられました。この変更にはかなり戸惑いました。マリオとルイージの二人の冒険なのに、ルイージがお助けキャラに格下げされたような印象を受けましたし、実際操作していて不自然に感じるところがありました。しばらくやっていくと、ルイージのひらめきによってしかけを解いていくことが多いため、マリオとルイージで役割をはっきりと分けたのだろうと理解を改めました。マリルイシリーズとしてはこの操作感の変更はかなり大きなものでしたが、マリルイらしさを損ねないことを前提に新しい遊びを提供しようとした結果がこれなのであれば十分に納得できます。
バトルでの操作感
バトルでもフィールドと同様に過去作ではマリオはAボタンで決定、ルイージはBボタンで決定、キャンセルは十字キーの左右やLボタンで行うことになっていました。今作ではマリオもルイージもAボタンで決定、Bボタンでキャンセルに統一され、この操作にも違和感がありました。しかし、今作ではバッジシステムに変わりバトルプラグというものが導入され、戦闘中にもプラグを調整することができるのですが、その操作をマリオでもルイージでも行えるようにした結果がこれなのだと思います。
攻撃方法は過去作と同様にマリオがAボタン、ルイージがBボタンですので、はじめはよくボタンを間違えました。基本的にはマリオの攻撃でもルイージの攻撃でも、兄弟二人が連携するため、例えばジャンプ攻撃ならABAかBABとボタンを押します。マリオの場合はAボタンで決定してそのままAボタンで攻撃に入りますが、ルイージの場合はAボタンで決定してからBボタンに切り替えて攻撃をすることになります。クリアした今はこの操作感はスムーズで気持ちいいです。
感覚と実際のズレについて
マリルイは伝統的に敵の攻撃をジャンプやハンマーで対処することができ、理論的にはノーダメージで戦闘を終えることができます(というよりも敵の攻撃にある程度対応できることが前提のバランスになっています)。今作は対応のタイミングがとりにくい攻撃が多かった印象です。特に、対処がわからずに敵の攻撃を受けて転んでしまい、そのまま連続で攻撃されて瀕死になったことが何度もあります。ある強化ボスでは、一発のダメージが重すぎて何度もゲームオーバーになりました。タイミングがわかりにくいことでダメージを受けると、それにあまり納得感がなく、ゲームバランスとしてやや理不尽に感じてしまいました。自分としては適当なタイミングでボタンを押しているつもりでも、ゲーム上ではそう判定されずにダメージを受けることが多かったです。プレイヤー側がゲームの判定に合わせざるをえませんが、いまでもどのタイミングで対応するのかわかっていない攻撃があります。無敵になって敵の攻撃をよける練習ができるゴーストクッキーというアイテムを使えということなのでしょうか。
おわりに
ライザのアトリエ3と比較すると、操作感で明らかにおかしいと思えるようなものはほとんどなく、おおむねよいという評価になります。単に過去作の感覚でやると違和感があるというだけの話です。この記事ではゲームの内容にはほとんど触れませんでしたが、面白さは保証します。Nintendo Switchを持っているなら、マリルイ初代は無料で遊べますのでそれで雰囲気をつかんでからでもよいので、本作を遊ぶことをおすすめします。