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岡本亮輔『宗教と日本人』-常識に囚われてはいけないのですね!-

※ヘッダーのスクリーンショットを撮るためにわざわざ東方風神録をプレイしました。東方Projectのなかでは比較的簡単であると思いますので、縦スクロールシューティングの未経験者でも興味があれば購入してみてください。

今回は、とあるオンラインコミュニティのメンバーであるYutaさんが紹介してくださった、岡本亮輔の『宗教と日本人』に関連する文章を書いてみようと思う。Yutaさんのリンクを以下に掲載する。

0. はじめに

単に「宗教」という言葉を使ったとき、一般にそれは仏教やキリスト教等の広く知られたものや、天理教や幸福の科学といった新興宗教を指している。一方で、「宗教的」という言葉は具体的な宗教を念頭に置かないことがよくある。たとえば、いわゆる「推し」のキャラクターのグッズを大量に並べる祭壇を作成する行為を考えてみよう。宗教における祭壇は神仏や亡くなった人物を祀るものである。推し活における祭壇はアニメやゲームのキャラクターや、アイドルのグッズを大量に並べたものを指す。祀られている対象を偶像(idol)とひとくくりにするのであれば、宗教の祭壇と推し活の祭壇は同じといってもよいのかもしれないが、実際は信仰の有無は異なっていると考えてよいだろう。宗教の祭壇はそこに拝むことや修行を通じて、神仏の教えに近づこうとする。推し活の祭壇は拝んだりひれ伏したりといった行為は宗教のようであるものの、キャラクターやアイドルに帰依するような思想は伴わない。

本書は葬式や、神社等をパワースポットとして世俗的に消費すること、「オーラの泉」というテレビ番組から考えるスピリチュアルな世界などを題材とし、書名のとおり宗教と日本人について概観したものである。私はここでは幻想というものについて思うところを書く。

1. 人の内面を評価できるというのは幻想である

ここでいう幻想は辞書的な意味のとおり「実際にはありそうもないことを、あれこれと想像すること。とりとめもないことを頭に思い浮かべること」であるとする(コトバンクより引用)。実際にそれがあるか、存在するかどうかには関係なく、あれこれと想像することが幻想であるなら、本書で取り上げられた宗教も、開祖や教義の何かしらが琴線に触れて信仰するようになることも幻想の一部ではないかと考える。
個人個人の信念、ポリシーも幻想であるといえるだろう。他の人に説明したり、価値や存在を示したりする必要はなく、ただ自分が持っていればよいものだ。他人からバカにされようとも、どのような信念を持ち続けても構わないし、持ち続けるべきである。

私は人を愛するということがどのようなものなのかよくわからない。人を好きになるということもまたよくわからない。幸か不幸か、これまでの人生で複数人と交際してきたのだが、それでもこの疑問は解消されていない。お互いが好き同士であることは結婚の必要条件なのか?いやいや、相手の資産しか見ていない玉の輿狙いの人物は、相手という人間が好きではなくても結婚できるだろうし、何人も孕ませたいと考える人は若い女性なら誰でもいいと考えるかもしれない。結婚相談所で婚活をしていたときは、自分はふつうにおしゃべりして相手がどんな人なのか知りたいと考えていたが、相手からは面接されているような気分であった(このように書いたが、相手も私と同じような気分だったと思う)。結婚相手を選ぶときに「収入が不安である」とか「尊敬できなくなりそう」というように、人をスペックで判断しているような発言をする人がたまにみられる。人をスペックで判断していると考えるのは幻想である。先に好きか嫌いかという説明不能な感情があり、それに合うような理由をスペックに押しつけている。感情が先にあるから、意識的か無意識的かは脇において、その判断は自分自身により下されたものである。しかし、理由づけるようなスペックを後から探すことで、判断の原因を相手に押し付けているため、私はこのような論法は、特に否定的な見解を述べる際においては卑怯ではないかと感じる。悪者にされる勇気もないのに人をジャッジしない方がよいだろう。

2. それは俺の子供か?

男性からすると、女性から「妊娠しました」と言われても、それが自分と血がつながった胎児なのかはわからない。現代では検査により確認できるようになったが、女性は100%の確率で自分の子であるといえるのに対し、男性は原理的に100%の確率では確信できない。検査などない時代から、男性はそれが自分の子であるという幻想を信じてきた。人間社会は幻想によって今日まで紡がれてきたということだ。たとえ神を信じなかったとしても、目の前の人間を信じようとしないと人間社会とともに生きてゆけない。「信じる者は救われる」という聖書の言葉は、人間関係においてこそ輝く。もし私を信じてくれて、ともに幻想を抱いて生活を共にしてもよいという女性がいたら、ぜひ私に連絡してほしい。

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