晴れの日に傘を借りようファイナンス【#貧乏はお金持ち読書感想文6】(毎日更新99日目)
橘玲さんの「貧乏はお金持ち」の最終章の感想文です。
ファイナンス=資金調達についての章でした。
第五章の概要
資金繰りと資金調達の方法、マイクロ法人として公的融資制度を受けることで得られる恩恵について具体的に書いてありました。
誰でも無担保で超低金利で融資が受けられるおトクな情報です。
まずは企業の資金調達について説明するために、ファイナンスを駆使して大成功をしたアメリカのミルケンさんという方のエピソードが紹介されています。
社長はなぜ中古のベンツを買うのか?
といった理由も明らかにしています。
そのあと実際にマイクロ法人を設立して資金調達をしようとなった場合に日本のどの制度を利用すればいいのか、筆者の体験談をもとにして制度の紹介をしています。
具体的には自治体の制度融資と信用保証協会を利用するといったことです。
感想
ぜんぶ読み切りました。
金融知識ゼロからではかなりハードルの高い読み物でした。
この章でもデットとエクイティとか、
レバレッジとか
キャッシュフロー
DCF法
など聞き慣れない用語だらけといった感じでした。
ですが、筆者も言っているように本書で紹介されていることを本当に理解するには今フリーランスとしてやっている人は実際に法人を立ち上げてみるのが一番なのでしょう。
しかし、マイクロ法人にしてやっていくということは、国家の制度を利用して恩恵が受けられる非常におトクなことなのでフリーランスとして本格的に活動するときにはぜひとも活用したいと思える内容でした。
個人事業主としてやるよりは絶対に法人にしたほうがいいという感じです。
むしろ法人にしない理由がないというふうに感じました。
この章で一番印象的だったのは、借金は悪ではないということです。
銀行というものがどういったものかというイメージとして
「晴れの日に傘を差し出し、雨の日にはとりあげてしまう」
そんな存在だとよく言われることがあります。
しかしそれは当然のことでお金を貸す銀行としてはリスクを避けたいのでちゃんと返してくれる信用のある人にしか貸したくないわけです。
とするとお金がなくなって困った人には当然貸したくないわけですね。
だから本当に困ったときには銀行はなにもしてくれません。
だから筆者は事業をやっていてうまくいっているとき
つまりは
借りる必要のない時に融資を受けて、それを利子をつけてちゃんと返しておくことで、この人はちゃんと返してくれる人だという信用を高めておくことで、実際に資金が必要になったときに借りやすくなるんだと言っています。
だから日本には個人事業主や中小企業という弱者に超低金利で貸し出す制度があるのだから、それをフルに活用して調子のいい時にこそ資金を借りようと提案していました。
なるほどーと感心しました。
本書のやり方でいけば、なんと0.37%という金利でしかも無担保で借りることができるので驚きです。
これは自分で事業をやる人はぜひ活用したいところです。
本書で主張しているのは
マイクロ法人として個人事業主から法人化することは
国家を道具として利用するための有効な方法だといっています。
年功序列や終身雇用制度で流動性のなかった日本。
同一労働同一賃金が世界的には当たり前のことなのに、日本ではまだまだ旧態依然のままです。
この閉塞的な状況を打破するためには、マイクロ法人の特権を利用してみんながビジネスを優位に展開していくことが必要だというわけです。
多くの人がそんな働き方をしていけば、日本の社会システムも変わらざるをえなくなるからです。
いずれにしても、サラリーマンという人種が絶滅していくことは確実だと言っています。
これからはどんな大企業やメガバンクがつぶれてもおかしくないということが明らかになりました。
そんな中で会社は社員をもう守ることができなくなっているのです。
アメリカのようにフリーエージェントやマイクロ法人として働く人が大多数になっていくことが予想されるのであれば本書を読んであらかじめ備えをしておくことは大変有意義なことであると思いました。
そのためには本書でさんざんに説明してあった
会計・税務・ファイナンスの基礎的な知識をもっておくことが大事になるということですね。
本書は法人化をして稼いだ収入からより多くの利益をとりだそうという提案で、収入があるという前提で役に立つ知識となっています。
ですので「稼ぐ方法」については書いてありません。
ですからやるべきことは、まずは自分の力で稼ぐことを努力し、そのときに合わせてぜひ活用していきたいですね。
過去の歴史からもわかるとおり、日本はずっとアメリカのあとをたどっています。
いまのアメリカにはフリーエージェントがどんどん増えています。
雇われない生き方が主流になりつつあるんですね。
これが世界的な流れでもあるんでしょう。
日本もこうなっていくのなら、今のうちから準備して学んでいく必要があると思いました。
最後に
まずはどうやって稼ぐかですね。
メンタリストDaigoさんは稼ぐということに関して
みんなは〜をやれば稼げるよと聞いて、自分もそれをやろうと思うみたいだけど
それよりもオススメなのは
自分の好きな分野でそれをどうやってマネタイズするかを考えたほうがいいと言っていました。
やっぱり好きでやっている人にはかなわないし、そのほうがうまくいくってことですよね。
ぼくもまったくその意見に共感します。
プログラミングがもうかるからって
もし好きでもないのにやろうとしているのなら
スキルも伸びにくいし、その他大勢になってしまうだけだと思うんですね。
だからやっぱり自分の特性を活かしたことをやって稼ぐのが一番なんじゃないかなと思います。
そのためには自分のことをよく知ることが必要ですし、日々いろんなことにチャレンジして試してみるということも大事になってきます。
日々自分と向き合ってチャレンジしていきたいと思います。
というわけで橘玲さんの著書「貧乏はお金持ち」の全6回におよぶ読書感想文が終了です。
明日からはまた違う本を読んで感想やレビューをしていきたいと思います。
それでは今日はこのへんで
またあした。