大阪三大夏祭り!生國魂祭に来た!
さあ、初めての大阪の夏祭り。
先日、妻と二人で生國魂神社の生國魂祭に行った。
大阪の夏の三大祭りと言われる生國魂祭の渡御行事が見てみたかったのだ。
そもそも、生國魂神社とはどのような神社かというと、大阪市天王寺区のHPでは次のように説明されている。
また、生國魂祭や渡御行事については、大阪ミュージアムのHPによると、次のように説明されている。
大阪歴史博物館の難波宮に関するnoteを書いたときにも、上町台地が重要そうな所だと思ったが、どうやら生國魂神社も上町台地にあったらしい。
大阪城築城の折に現在地に移されたため、その旧社地へとお渡りするというので渡御行事が行われているのだろう。
また、戦火により「御鳳輦」が失われたとあるが、御鳳輦とは何か。
東京国立博物館のHPでは次のように説明されている。
天皇のお乗りになられる乗り物だったわけだ。
確かに人が担ぐとなると、輿(こし) のようになるよね。
鳳凰の像が立っていたから「鳳輦」、何かカッコいい。
焼失してしまったようだが、平成26年にお道具類と合わせて、多くの方々のご奉賛により奉製されたらしい。
この事実だけでも、地域の方々の誇りであって愛されていることがよく分かる。
前置きが長くなったけれど、このように歴史ある祭は是非とも目にしたいと思って、参上したという訳である。
さて、渡御行事を見にきたものの、午前中にすでにお渡りになったらしく、生國魂神社のあたりに来ても閑散としている。
「あちゃー」と思いながら、まだ準備中の屋台の間を抜けて参道を渡り、境内に向かった。すると、
大きな茅の輪が鳥居に結び付けられているではないか。
想像していたより大分大きめだけれど、早速くぐってみる。
そうか、渡御行事もあるけれども、この生國魂祭は「夏越の祓」でもあるのかと。
そう思うと、茅の輪もくぐったし、身が清められた気がする。
お腹が空いてるので、心の中は屋台の食べ物のことで頭が一杯だけれど。
参拝を済ませる。妻も私も健康に過ごせますように。
五時に巡行を終えてお還りになられるということだったので、近くにカフェを探してそこで待機することにした。まだ三時。
でっかい歩道橋を越えて、大通りの向かいに。
何と、生國魂神社の参道?は大通りを跨いでメトロ一駅分くらいはある。
実際参道がそれほど長いのかは分からない。
けれど、屋台は歩道橋を越えても長々と続いている。
おったまげながら、近くにあった「はじかみ」カフェへ。
たぶん山椒の「椒」と漢字では書くらしい。
店の中に「椒」の字が書かれていて、混乱したけどたぶん「はじかみ」=「椒」やろなあと了解。由来が気になる…。
そのカフェは3F部分にあって窓際から歩道橋まで見えるという絶好スポット。
ありがたいわあと思いながらしばし休憩。
妻はすごい。屋台に備えて飲み物だけにしとく、とのこと。
私はその横でパフェ頼んで食べてた。完全に煽ってる。
五時が近づく。向かいのビルから顔出して覗いてるおっちゃん。
遠くでかすかに聞こえてくるお囃子の音。
これは…と思って妻と顔を見合わせ、出発。ごちそうさまでした。
歩道橋、人でごった返し。お祭りやあ〜、とテンション上がる。
歩道橋の下に渡御の列。そうそう、これが見たかった。
渡御の列を追いかけて参道を進む。
中央を行列が進めるように、左右がロープで区切られているので、屋台のすぐそばを、いい匂いを嗅ぎながら追いかける。焼きそばの匂い。時々金魚の匂い。鳥居前でしばし待機。すると、御鳳輦がいらっしゃった!
「お頭を下げてください!」と神官が触れまわり、「ははあ!」と我々も頭を下げる。
頭が高いぞ!控えい!控えい!(そんなこと言っていない)
参勤交代が頭をよぎった。
ところで、御鳳輦を持つ人たち、皆さん立派なご衣装に、烏帽子をかぶっていらっしゃる。
顔を見ると、地域の若者たちだと分かる。
中学生、高校生が多いのだろうか?
まだあどけない顔立ちで、立派な勤めを果たされていて、何とも誇らしい。
彼ら一人一人が地域を支える柱なんだろうなとしみじみ。
参加者には顔や胸の着物から見える部分に印が押されている。
何と書かれているかが分からないが、まじまじとも見られない。
一つ気になったのが、黄色い服を着ている人たちの足元。
草鞋を履いた足が、垂らした藁のようなものに包まれている。
一つ前の写真から判別するに、脚絆のようなものを足に巻いているのだろうか。
よく分からないが、もじゃもじゃしてて少し気になる。
御鳳輦も観察することができた(恐れ多いことをしているのは百も承知です…)。
何と立派な鳳凰の羽ばたく姿。
そのお顔は凛々しく、赤青緑、原色で表現されている。
少し話は変わるけれども、寺院の四方を守る夜叉たちも、赤や青や緑で彩色されていたようであり、この原色カラーが目を引くものであることは疑いないようだ。
屋根?には菊の御紋が配され、天皇の乗り物だということを思わせる。
香川県立ミュージアムで見たボンボニエールを思い出した。
もう少し視線を下げてみると、そこには荘厳な生國魂神社の姿が!
何とも丁寧な仕上げで、美術品・工芸品としても一際優れたものであるように思う。
数々の飾りや鈴がえもいわれぬ美しさである。エモい。
鈴の音が実際に鳴るわけではないと思うが、これだけの数の鈴を見ていると、否応なく私の頭に鈴のシャン…シャン…という音が響いてくる。
何と幻想的な風景であろうか!
現実の生國魂神社も立派な建物だったが、この幻想的な生国魂神社は神秘的で、迷い込んだ先に突如現れ、私たちを導いてくれるのではないかと思わされた。
妄想がやばい。
思ったより書くことが多いので、前編はここで終えようと思う。
後編では、お祭りの様子や枕太鼓の演奏、獅子舞踊りのことも取り上げてみたい。
こうして書いてみることで、祭に対する理解や整理がかなり捗ったように思う。ご感想や間違いのご指摘などいただければ幸いです。
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