いつでもどこでも、已己巳己(いこみき)、コンビニ
最後に日本へ帰ったのはいつだったろうか。
16時には日が沈むチェコの長い冬が訪れると、日本での生活をぼんやり思い出す。記憶が脳内を巡るなかで、頻繁に登場する場所がある。
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愛知のド田舎で、部活帰りにたむろして頬張った肉まん。
東京のド真ん中、フラフラと研究室から抜けだして補給した深夜2時のエナジードリンク。
駅と彼女のアパートの間で調達するお決まりのハイボールとチー鱈。
そして、旅立ちの日に寄った上野のコンビニ。
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地域も、時間も、状況も。全部違って、いつだって似たようなあの場所。
特別なことなんて何もない。記念写真を撮ることもない。無愛想で無個性、でも24時間365日、誰でも受け入れてくれる空間。気づけば当たり前のように、思い出に紛れ込んでる。
次に帰国したら、何を買おうか。定番のアレか、季節限定スイーツか。なぜ企画会議を通ったか分からない新商品か。
已己巳己な日本の風景。今はそれが、とても懐かしい。
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