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国立大学の学部増設の形態 その7
国立大学の学部増設の形態について、述べています。
前回は
学部の学科などを分離して、学部に昇格する一般的な例を、今回は中国・四国地方について見ていきたいと思います。
岡山大学
昭和51年に医学部薬学科を分離して、薬学部を設置しました。その後、昭和55年には、法文学部の法律部門、経済部門を分離して法学部と経済学部を設置し、その他の部門は文学部となります。また、昭和39年に設置されていた教養部については、その理系部門の一部を母体に、平成6年に環境理工学部を設置し、教養部自体は文系部門は文学部に、理系部門で環境理工学部に移行しなかった部門は理学部に吸収されています。令和3年には、環境理工学部と工学部を統合して、新たに工学部を設置しています。
広島大学
昭和39年に設置された教養部を母体に、昭和49年に、全国の国立大学で初めての教養部改革とされる総合科学部を設置しました。その後、 昭和52年には、政経学部の政治・法学部門と経済部門で分割して、法学部と経済学部を設置しています。
教育学部については、教育学研究部門と高校教員養成部門の教育学部と、小・中学校教員養成部門の学校教育学部に分割された時期(昭和53年~平成12年)もありましたが、現在は再統合されています。
医学部薬学科は平成18年に薬学系教育が6年制になるのに合わせて、独立して薬学部として設置されています。
島根大学
昭和53年に、文理学部の文系部門と理系部門を分離し、法文学部と理学部を設置しました。その後、平成7年には理学部の学科とと農学部の学科を組み替えて、総合理工学部と生物資源科学部を設置しています。
平成29年には、法文学部と教育学部の心理系と体育系の部門の一部を母体に、人間科学部を設置しています。
山口大学
昭和53年に、文理学部の文系部門と理系部門をを分離し、人文学部と理学部を設置しています。その後、平成27年に全学の協力で国際総合科学部を設置しています。山口大学については、以下の記事で設立経緯などを述べています。
徳島大学
昭和26年に、工学部薬学科を分離して、 薬学部を設置しました。その後、昭和61年に同じ県内に鳴門教育大学が新設された関係で、教育学部を総合科学部に改めています。平成28年に、総合科学部の理系分野と工学部の学科を母体として、工学部を理工学部へと改め、新たに生物資源産業学部を設置します。総合科学部については文系中心の学科構成に変わります。
香川大学
昭和56年に、 経済学部の法学部門を分離して、法学部を設置しました。その後、平成9年に工学部が設置される時に、経済学部の情報管理学科が工学部に吸収されています。
因みに、このケースの場合、工学部内で建築系・機械系・材料系が母体なしに新設され、経済学部にあった情報系と並立されたので、ほぼ新設に当たると判断して、以前新設のグループに入れましたが、経済学部が母体の一部でもあり、どちらのグループに入れるか判断が難しい所です。
愛媛大学
昭和43年に、文理学部の文系学科と理系学科を分離して、法文学部と理学部を設置しました。その後、法文学部の経済系部門と、教育学部の非教員養成部門と農学部の一部の学科を母体として、平成28年に社会共創学部を設置しています。
高知大学
昭和52年に、 文理学部の文系部門と理系部門を分離して、人文学部と理学部(現在の理工学部)を設置しました。その後、人文学部・教育学部・理学部・農学部の一部の学科や課程を母体として、平成27年度に、地域協働学部を設置しています。
次回は
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