2022年に買ってよかったもの
ご無沙汰でした。今年も心身の体調がダメになる時期に遭遇しまして。夏頃は海底に張り付いてたんですが、秋口に浮き上がり始め、いまではだいぶ取り戻してきた次第です。各所にはたびたびご迷惑をおかけしてて申し訳ないのですが、まあそのへんはまた別の機会にお話ししようかと思っておりまして、今日は別件のお話を。
というわけで、去年「 2021年に買ってよかったもの 」というエントリを書き始めまして、今年も #買ってよかったもの について書こうかと思ったので筆をとりました。いきましょう。
Oura Ring Gen3
今年の頭くらいに買いました。いま思えば円安になる前でよかった。いままで懐かしのJawboneにはじまり、それが廃業みたいなかんじになったりダメになったりしたのでFitbitやMISFIT、果てはApple Watchなどの腕につける型活動量計デバイスを旅してきたのですが、ようやくひとつの答えみたいなのに辿り着いた気がしています。2022年末現在では、これがぼくの最適解かな。
元々指輪とかの装飾品をまったく付けない人だったのですけど、指輪型デバイスはめちゃくちゃ楽。重く感じなくて身につけてるのを忘れるし、現に年に数回つけるの忘れるけど、まあご愛嬌ということで。そして見た目もよいし、割とどういうファッションでも合う。とはいいつつ、細めの洒落たリングみたいなのとは違うので特にレディースファッションでは合わないジャンルがあるかもな印象。あと、だいぶキツめのを選ばないと水泳などの水場での運動系だけは、水分が指輪の内側に付着して摩擦も少なくなって外れやすいし、たまに浮腫んでツラくなることもないことはないけど、悩みはそのくらい。充電も数日持つし、お風呂入るときに充電する癖をつければまったくストレスではない。よいお買い物でした。
ちなみに購入体験もよいです。とはいえ時間はそれなりにかかるんですけど、まずはメーカーのあるオランダあたりからサイジングキット(Sizing Kit)と呼ばれるプラスチック製のモックが各サイズ揃ってるやつが届きます。これが届いてから試しに数日身につけてみて浮腫みがあるときやそうでないときのフィット感を試します。その後、サイズを決めて所定のWebページから発注すると、そこから再度オランダから発送されて、指定されたサイズの本物が届きます。税関通過に時間はかかれど、全体で1ヶ月くらい使った気がする。と思ったけど、メールとか見返したら2週間かかってなかったわ。思ったより速かったですね。現在はおそらくもう少しかかりそうだけど、普通によい購入フローだと思う次第です。ちなみに現在は、先日 ソフトバンク社(厳密にはSB C&S社)がOura社と提携を結んで国内のソフトバンクショップにて買えるようになった らしいのですが、1年間メンバーシップが無料になる特典が付くとはいえ値段はそれ相応なので要検討しましょう。
さらにちなむと、Oura Ring Gen3は去年の終盤にリリースされた気がしてるんですが、そこから先述したメンバーシップ制度が生まれて月額6.99USDのサブスクサービスになりました。これ国内ではSNSあたりで結構反発する反応があるんだけど、まあ物言うカスタマーが発言しててサイレントなカスタマーも多そうよね、とは思いつつ、とはいえこういうの買うのってアーリーアダプターめの人だし、そこにはあまり受け入れてもらえないのか……みたいな気持ちはしてます。メンバーシップから抜けたらOura Ring Gen3はただの謎のスコアを表示する指輪にしかならないのでさみしくなります。とはいえ、データは記録され続けるので気が向いたら再開してみるとよいかもね。
個人的にはサブスクあってもこういうまとめとか出してくれるので、サービス維持の願いも込めて普通にお金出してよいかな、とは思います。でも早く円安は落ち着いてくれ。
あっと、一応 50USD程度ディスカウントしてくれるリファラルリンク を置いときますね。もしよければご利用くださいな。
IKEUCHI ORGANICのタオル全般
昨年は オーガニック732タオルケットが最高だったお話 をしましたが、そこに味をしめて自宅のリネンを一通り IKEUCHI ORGANIC のものに置き換える目標をこっそり立ててまして。すでにバスタオルは オーガニック140プレミアムコンパクトバスタオル を洗い替えも考慮して数枚持っていたので最高だったのですが、昨年末に販売されたNEW YEAR BOXの中の「すっきり年越しセット」というのを買ってフェイスタオルなどを大量に手に入れたのを皮切りに、洗面所やトイレなどでイチニーマル兄さんこと オーガニック120フェイスタオル を使い始め、キッチンではフェイスタオルより少々小ぶりな オーガニック120ウォッシュタオル や吸水性バツグンなワッフルタオルである オーガニックI340ウォッシュタオル を使ったりしてて、めちゃ便利で各所で最高を獲得し続けています。
顔を拭くたび手を拭くたびに最高を得られていて、洗い替えしたりしてメンテナンスも定期的にすればめちゃくちゃ長持ちするし、買値はそこそこするけど満足度とか考えたらぜんぜん払える。よい買い物でした。
ちなみにすっきり年越しセットには オーガニック330おしぼりタオル も入ってたんですが、これを濡らしてレンチンすると簡単に幸せに出会えるし、 干支刺繍入りのタオルハンカチ も完ッ璧にかわいかったので今年も買いたいしあと10年とか買い続けて十二支揃えるのが夢です。
スパイス各種
いよいよ手を出してしまいました。カレーライスが主食だと言い続けて十数年、近年は自炊から程遠くなってしまっていたけど心身が崩壊したことをきっかけに自炊を再開することに。まあ、しばらくは外食が主体だったことにはじまり生活が雑の極みだったのですが、近年の心身の不安定さを鑑みるとなにか生活の軸とか基盤をつくらなくてはいけないと思いまして。その改革の主軸に据えたのが食事であり、旨味たっぷりのごはんを摂れるように自炊をし始めました。
そうすると、意外とぼくは料理が好きで、凝り始めると元来のオタク的な性分も作用するのか、試行錯誤に歯止めがきかないこともわかったりします。元々、料理をたべることは好きなのは自明だったし美味しいものを分かることが自分に多大なる満足をもたらしていた気がするのですけど、料理をつくることはそもそも自分の仕事にも近い感覚があって。見聞きしたり体験したりを経て技術を覚えて、実践では覚えた技術を組み立てて生成する。なにより試行錯誤して経験し、時には実験してみて結果というかフィードバックを元に理解し、自分の技術として血肉にしつつアウトプットするかんじが正にそれで。加えて、不調のときでも衰えなかった知識欲が相乗効果的に作用するから手がつけられなくなりまして。楽しすぎるし下手したら燃え尽きかねないんだけど、いまはそういった興味のエンジンが生活を急速に立て直すパワーになってるので、振り落とされないように気をつけつつも交通ルールが守れる程度に落ち着くことを狙ったりしています。要するに近々の癒しになってはいて、それが徐々に日常に落ち着くようにしたいのです。
最初は手間のかかる工程には所定の時間より多く費やし、そんなに手間がかからない工程にもそこそこ多くの時間を費やしてきたんですが、やはり慣れという概念はすごいもので、徐々に熟れて時間もそんなにかからなくなりました。実は過去に居酒屋のキッチンを数ヶ月やってたことがあり、そのときに包丁の使い方やキッチンをメンテナンスする工夫を少し教わっていたのですが、それが意外と覚えてたりするもので、そういう体験も面白かったです。手に職をつけたことは案外忘れないのですよね。というか、こびりついた汚れのように手放せなくなる感覚かなあ。そんな先入観みたいなものも都度壊せるものは壊しながら進むしかないのですけど、いまのところはその全てがたのしく感じています。やはり覚えて再現できることは謎にたのしい。
なんて、筆が進む先を決めずに書いてたら、ぜんぜんスパイスの話から離れてしまったので戻しましょう。スパイスは主に100g単位で買っていて、だいたい1種類500〜1,000円程度。ぼくがメインで使っているamazon.co.jpにある スパイス専門店スパイスマーケット は、各種スパイスが50gとか100gとかでパッケージされて売ってるのに加えて、5種類(クミンシード、ターメリックパウダー、クミンパウダー、コリアンダーパウダー、カイエンペッパーことチリパウダー)が100gずつ含まれたスターターセットが1,650円(2022年12月末現在)となってたりして初心者でも手を出しやすくなってます。ちなみにカルディとかには店舗によってはカレー粉とかで有名な大手食品メーカーが発売してるカレー粉を作るキットが20種類くらいが計100g入ってて数百円くらいで売ってるんですけど、それでこだわって複雑なマサラ(ミックススパイス)をつくるとしても量も試行回数が及ばない気もするし、割とスターターキットに含まれてる5種類はカレーつくるだけではなく意外といろんな料理に幅広く使えるし、賞味期限も2年弱くらいあるので初手としてはオススメ。クミンパウダーやターメリックパウダーは臭み消しみたいな狙いでお肉とかの仕込みに使えるし、チリペッパーは辛味をつけるのに汎用的に使えて一味唐辛子よりわかりやすく細かいので溶け込みやすく、クミンシードはアチャールみたいな酢漬けをつくるときにテンパリング(オイルにホールスパイスを入れて軽く火にかけ香りを立たせる調理手法)をしてからオイルごとかけるとかに使えたり似たような応用も考えられるし、コリアンダーパウダーは実はカレーらしい風味の骨格をつくるスパイスみたいなものなのでカレーつくる時に多めに配合してよかったりするので割と消費が速い、みたいなね。なので勇気出して買ってみてもよい5種類で、ここにガラムマサラ50gを足して、カレーをつくるときの仕上げにほんのり加えるようにするだけで格段に香りなどの仕上がりが変わったりします。なので初手はガラムマサラ50gを加えても2,000円ちょいを投資すれば様々な実験をするためのツールが手に入るんですよ。どうです?コスパよく感じません???
ちなみに保存容器についても工夫しがいはありまして。個人的には初手は届いたジッパー付の袋のまま保存してもよいけど、個人的には袋は開閉(特に閉)に気を使う手間とかもあるな、と思ったので別容器を買って、そこによく使うスパイスとか香りが定着しちゃうスパイスとかは小さい計量スプーンを入れっぱなしにする運用にしてます。容器は ジップロックのスクリューロック とかでよいと思ってます。いちばん小さい300mlは1個100円程度だし、匂いがついて最悪取り替えるのも気が楽で、割と密閉に近い状態にできるので湿気も乾燥も避けやすく、スタックしやすいし崩れても蓋が閉まっていれば散乱の心配もないし、みたいなかんじでコスパは最高です。とはいえ、完璧に密閉感があるかと言われると微妙なので保管場所には配慮した方がよいし、それなりにスパイス臭は漏れますのでご容赦ください。それと容器に入れっぱなしにする計量スプーンはステンレス製がいちばん香りが移りづらそうでよさそうだけど、容器に入れっぱなしにできる適当なサイズと価格のものが見当たらない的な理由もありつつ、珪藻土製のかわいめ計量スプーンを入れています。シロクマとペンギンのは小さじ1/2で量もそこそこ細かく操作しやすく、めちゃくちゃかわいいのでお気に入りです。
基本のレシピは 印度カリー子さんがNHKのラジオ番組で過去に紹介してたもの をベースに 渡辺玲さんという料理研究家の方が北インドの肉カレーで使われるスパイスの比率を解説してる記事 を参考にスパイスの配合とか調整してます。インターネットにはこういう参考文献がわっしゃわしゃと転がってるのでマジありがたや。このレシピでインドカレーでのルウの役割になるグレイビーを数回つくって基本として慣れてから、構成要素を入れ替えてみたり工程のディテールを煮詰めてみたりして完成度を求めていきます。工程によって食材が変化することを観察しながら徐々に要点を把握して、だんだん手馴染みしてくると時短するためのテクニックを入れ込めたりするので工夫のし甲斐がバリバリあります。ここまで目を通していただいている方はお気付きだと思いますけど、沼まっしぐらでした。
ちなみにスパイスに手を出す最後のひと押しになったのが、 とあるNHKの番組 で三ツ星レストランの元オーナーシェフで現スパイスの調合師であるフレンチの大物、オリヴィエ・ローランジェ氏のことを知ったことでした。彼が運営するスパイス専門店を通して彼の現在を紹介しつつ、多様な料理それぞれにあわせたマサラの調合を特集した上で「スパイスとは音符であり、クレヨンであり、絵の具でもあります。あなた自身の物語をスパイスで表現することもできるのです」といった彼の言葉などが紹介されてて、なんだか憧れてしまって。ぼくが現在、フレンチの調理手法に割と興味があるのもその影響で、都内にはフレンチの技術を活かしたカレー屋さんもあるので折を見て行きたくもなっています。まあ非常に人気店なのでね、とは思うのですけど。
まあいくつか懸念事項はあれど、ぼくの現在の原動力をつくる一端になっているのは確かなので、今後も上手く付き合っていきたいのです。スパイスはたのしいぞ。
ヤオコー
#買ってよかったもの とは??と言われそうだし、さすがに買収したなんてことはあるわけないのだが、ヤオコーから買ったものでぼくの身体の相当量ができていると思うので、そういう意味ではベストバイに連ねるべきお店だと思っているので、このたびご紹介しますね。
ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、ヤオコーとは埼玉県に本部を置くスーパーマーケットのチェーンです。先日、 TBS「坂上&指原のつぶれない店」 でも取り上げられていましたが、既製品が他のスーパーマーケットより安いだけでなく、生鮮も強くて肉魚もよいけど特に野菜が安くて種類が豊富。そしてお惣菜が結構異色で、ボンゴレやジェノベーゼなどパスタのラインナップが凝ってたり、ローストビーフ丼は数種類のソースが選べたり、なんとポキ丼が売ってたりします。あります?ポキ丼売ってるスーパー。
PB(プライベートブランド)はこだわりも感じつつお手頃価格を実現している Yes!シリーズ に、同じスーパーマーケットのチェーンであるライフと共同開発している スターセレクト を扱っていて、それぞれが補完しつつジャンルも幅広くカバー。我が家の近所にあるヤオコーは、大量の種類があるワインコーナーをはじめとしたリカー部門も強力で、個人的にはスパイスコーナーもラインナップが豊富でカルディとかにも匹敵するくらいに強くて。普段使いからご馳走にも、そしてプロ仕様にも、幅広く対応できる万能スーパーマーケットなのです。
近所のスーパーマーケットはお散歩がてらに数軒見回って価格をざっと調べたりしてるのですけど、基本的にヤオコーが安さで勝ちます。なんでこんなに強いのかわかんないくらいに勝ちます。だからかもしれないが、いっつも混んでる。お惣菜が割引になると異常に人が殺到するし、すごいエネルギーを集めているスーパーマーケットなんですよ。だから、ぼくも調味料の補充は基本ヤオコーだし、食糧のストックもヤオコー。自然とファーストチョイスがヤオコーになってしまいました。ヤオコーなしでは生きられないし、いまどきの表現をしてみるとしたら、ヤオコーはぼくの推しスーパーマーケットであって、グッズも実用する分と保存用の分と、場合によっては布教用すら買いそうになるくらいになっています。現場でイベント回してる気分。
とはいえ、2023年は食材の配達をしてくれるサービスの導入も検討しているのですけど、それでもヤオコーはぼくの中でのファーストチョイスであり続けると思っています。それくらいの信頼はすでにできていて。ありがとうヤオコー、ぼくの住む街に存在してくれて。てえてえ。
おわりに
2022年は例年に比べるとお買い物が少なめだったのだけど、他にもポッドキャストはじめるのを視野に入れてマイクやオーディオインタフェースなどを買い漁ったり、ユニクロのパジャマがめちゃコスパよくて最高では?みたいなのとか、ぼくが選んだ最強の牛乳とか、結構いろいろ挙げられるんですが、その他については一旦Scrapboxのエントリにお任せするとして、来年以降チョイスできれば書こうかな、と。雑然としてるメモ的なエントリですが、ご了承いただきつつご笑覧いただければ。
本年はいろいろと浮き沈みがあったけど、日々買ったものに生かされてるし、そういったことが生活の基盤をつくるんだな、というのを強く実感した年でした。近々はごはんを中心に生活を整えるとして、そこから買いたいものもあれこれ思いついてきているので、細々とでも買っていけるようにがんばって稼がなくてはなあ……と強く思うのでした。まあ、バランスを崩さないように気をつけていかなくては、ね。
というわけで、今年もおつかれさまでした。来年もよいお買いものライフを!まあ、ぼくはライフよりヤオコーに行くんですけどね。