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#竹中平蔵

ノブレス・オブリージュの消長

「以前はノブレス・オブリージュ(恵まれた境遇の人間が、恵まれない人のために社会に還元しようという志)ということをよく言ってたのに、いつの間にか言わなくなってしまった」と知人が。
恐らく、大きな原因は竹中平蔵氏をはじめとする新自由主義の影響だろう。

竹中氏は「これからは競争社会、努力し能力のあるものは恵まれ、努力しないものは蹴落とされる。これは国際社会では常識、グローバル化の流れは誰にも止められな

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竹中平蔵氏はひどく賢い

竹中平蔵氏はひどく賢い人だと思う。「頑張る人間には報い、そうでない人は淘汰される、それが競争社会、これからそれがますます加速する」と主張。この論理は実に巧み。高給をもらっている人は「自分が頑張っているからだ」と自信を深める。貧困にあえぐ人は自分に力がないからだと自らを責める。

しかし有能だとされて高給をつかむのはごく一部。そうでない人は派遣社員や契約社員などになるしかなく、正社員でも給与水準を下

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乱世棄民政策

NHKスペシャル「中流危機を超えて」は、実に腹立たしい内容だった。番組に登場した駒村とかいう慶応大教授は、竹中平蔵氏と寸分違わぬ主張で、ここ二十年の日本の有様から何も学んでいないようだ。
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/V93X848VQ1/

これからの成長分野に人を配置し、その人たちには手厚く報い、その変化についていけ

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私がSDGsをそれなりに評価する理由

「SDGsなんてマヤカシだ、心ある人をだまして金を儲けようと企む人間の表看板にすぎない」と、SDGsに対して批判的な声をよく聞く。なるほど、そうした面はあるのかもしれない。しかしそれでも、私はSDGsを比較的高く買っている。理由は、SDGsという概念がなぜ生まれたのか、と考えるからだ。

SGDsという考え方自体は、2015年9月の国連サミットで採択されたものらしいから、実は古いようだ。しかし私の

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