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現実を引き寄せる方法【ヨガ哲学:嘘をつかない】

ヨガ哲学には、日常生活で意識して実践する教えが10個あります。

その中で2番目に意識をする必要があるのが「嘘をつかないこと」です。
サンスクリット語ではSatya(サティヤ・サティア)と言います。

今回は「嘘をつかないこと」の詳しい内容と、実践するポイントをお話していきます。

口にすること全てが現実になる

当たり前ですが、嘘をつかなければ口にすることの全てが真実になります。

嘘を言わないのだから、発言が本当のことだけになるというのとはすこし意味が違います。

嘘を言わないことを続けることで、真実というエネルギーの流れができます。
 
私たちが日々何気なく口にする言葉とは何でしょうか?

言葉の性質

  • 言葉は、私たちの想いが音になって表現された形

  • 想いは、一人ひとりの感情エネルギーから生み出されている

  • エネルギーは波のように広がっていく

真実は、邪なものが一切ない純粋なエネルギーです。

目には見えませんが、嘘には嘘の、真実には真実の波があります。
 
解りやすく例えると、「嘘をつくとその嘘を隠すためにまた嘘を重ねる」といったことがよく起こります。
 
それは、一つ嘘をつくことで、嘘の波が生まれ、波紋のようにそれが広がっていくのです。
 
同じように真実には真実の波があります。
 
本当のことを口にしているうちに、口にすることが本当になるという逆転現象が起こるようになる、とヨガ哲学では言われています。
 

日常に潜む12種類の嘘

「嘘」には、たくさん種類があります。
『他人の心理学』(渋谷昌三著)から、嘘の12種類をご紹介します。

予防線:トラブル回避のためにつく嘘
合理化:遅刻やズル休みなので使う言い訳や口実
その場逃れ:その場から逃れたくてついてしまう嘘
利害:自分を有利にするための嘘
甘え:周囲に理解してもらいたくてつく嘘
罪隠し:悪事を隠すための嘘
能力や経歴:自分の能力や経歴を高く・低く言うこと
見栄:自分をよく見せたり大きく見せようとする嘘
思いやり:相手を傷つけないようにする優しい嘘・お世辞
引っかけ:からかったり冗談をいったりすること
勘違い:知識不足や勘違いからつく嘘
約束破り:約束したことを守らない嘘

生まれてから一度も嘘をついたことがない!と言い切れる人はいないのではないでしょうか?

私自身、子どもの頃に体調が悪いと嘘をついて休んだり、約束の時間に遅れた時「財布を忘れてしまって…。」と角が立たないように自己弁護したり、嘘をついた経験が数え切れないほどあります(汗)

ヨガ哲学の実践を意識するようになってからは、人との約束をやぶらないこと、わかったふりをしないこと、遅刻やミスをした場合も隠すことなく謝罪することなどを意識するようにしています。

「今度ご飯に行こうね。」など、軽い気持ちで口にしてしまうようなことも、本当に実行する気はあるのか?と考えてから発言するようにしています。

それでも、なかなか嘘を0にするというのは難しいです。

嘘をつくと相手も自分も傷つく

嘘をつくと、騙された相手は傷つきます。
そして、嘘をついた自分の心も苦しくなりますよね。

嘘をつくと、「非暴力」の教えにも反してしまいます

また、本当は疲れているのに無理をしたり、自分の本当の気持ちを押し殺したりする自分への暴力も、本当の気持ちに嘘をついていることになります。

「嘘をつかない」を意識すると、結果的に「非暴力」を実践することにつながります

沈黙のスキルを身につける

嘘をつかないようにと言われても、時と場合によっては相手に合わせないと場の空気を悪くしてしまうと感じる場面に出くわすことがあります。

以前、ヨガ哲学の非暴力がテーマの講座でこんな質問がありました。
「職場にいつも悪口を言う人がいるんですが、どうしたらいいでしょうか?」

悪口は人を傷つける暴力です。
聞いた人を不快にもします。

私がその時に提案したのは、「その場を離れること」です。

あ、いつもの悪口が始まったな、と気づいたら、すかさず席を立ちトイレにでも行ってしまえば、悪口を聞くことも、同意を求められることもありません。

席を離れるのが毎回難しいという場合には、沈黙して悪口については答えないという意思表示も必要です。

無視すると空気が悪くなってしまいますので、「ちょっとこの資料見てもらってもいいですか?」と、相手の意識を別のことにさりげなく誘導できると良いですよね。

相手が「この人は悪口に乗ってこない人なんだ。」と分かれば、相手の方から話すのをやめます。

「悪口を言う人がいて困っている。」
「愚痴ばかり言う友達の相手に疲れてしまう。」
など、周りの人に軸を置いて考える人がいますが、そういう人に限って「うん、うん。」と聞きたくない話に相槌を打っているものです。

軸を自分に戻して、自分がどんな態度をとるのがベストか考えてみてください。

お世辞は癖になるので注意して

相手を傷つけないためにつく嘘もありますが、嘘は嘘です。

自分の心を穏やかにするためには、お世辞も言わないほうが無難です。

お世辞は癖になります

お世辞は、「自分が良い人に見られたい」という気持ちや、「優しい人だと思われたい」といった気持ちの現れです。

お世辞を言うのが当たり前になっていると、今までお世辞で乗り切ってきた場をどうしたら良いかと迷うかもしれません。

そんな時は、自分が本心から思ったことを選んで相手に伝えれば良いです。

髪を切った友達に、本当は前の方が良いなと思ったのに「短いほうが似合ってるね」とお世辞を言うくらいなら、「思い切ったね!前から短くしたかったの?」とか、「なにか心境の変化があったの?」と話題を広げればお世辞を言う必要がありません

好みじゃないプレゼントをもらった時は、プレゼントをくれた気持ちに対して「ありがとう」を伝えましょう。

おいしくないご飯を「おいしいね」と言うくらいなら、「作ってくれてありがとう!」や、「お店予約してくれてありがとう」、「私はこの料理が好きだな」と、探してみると結構お世辞を言わなくても伝えたいことはたくさん見つかります

お世辞を言わなければと感じる時は、視野がせまくなっているサインなので、視野を広げて本心から相手に伝えたいことを探してみてください。

実践する時のポイント・まとめ

「嘘をつかない」を実践する時は、日常に隠れている嘘を一つずつ見つけて、手放していきます。

嘘だと自覚していることはさっさと手放してしまいましょう

虚栄心からくる嘘や、自分の心の声に蓋をするような嘘、相手に合わせてついてしまう嘘、お世辞など、嘘の意識が薄いことに関してはじっくり時間をかけながら、嘘をつかないために練習を繰り返してみてください

嘘をつかないことは、非暴力の実践にもつながります。

真実だけを口にすることで、心地よいエネルギーが自分や、周りの世界を満たしていきます。


次回は、「盗まない」について解説しますね。
お読みいただき、ありがとうございました。

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