東京サイクリング
なにかと気忙しい12月。
やらなくてはいけないことの多さに気持ちばかり焦って、結局ルーティンだけで疲れ、一日が終了。そのまま、ひとり反省会へ。
そんな毎日が続いていた、ある朝のこと。
…これではイカン!
たまにはやりたいことをしよう!!
というわけで、ひとまずいろいろ放り投げて、夫とぶらりサイクリングに出かけました。
といっても、かっこいいロードバイクではなく、前と後ろにカゴの付いたママチャリですけどね。
ええ、電動でもありません。
老後に備えて足腰を鍛えなくては(笑)
(なーんて。うちのあたりは坂が少ないので、電動の必要性をあまり感じないのです)
都心の方へぶらぶら走って勝鬨橋。
今は使われていないけれど、船が航行できるように開閉する跳ね橋としても有名です。
橋の上に4つの小屋があります。
かつて運転室、見張室、宿直室などとして使用されていたものとか。
小屋の手前の信号が、その時代を偲ばせます。
むかしむかし、この先で橋がウィーンと跳ね上がっていたなんてね。
残念ながらわたしはまだ生まれていなかったけれど、見たかったな。
築地を通り過ぎて、増上寺も通り過ぎて、東京タワー。
東京タワーの真下に、深山幽谷が。
「もみじ谷」といいます。
しばらく工事していて立ち入り禁止でしたが、令和2年に修復工事が完了したと知り、行ってきました。
この「もみじの滝」が好きだったので、工事が終わるのが楽しみで。
いざ、もみじの滝へ。
うーん…。
修復前のほうが好きだったな。
実物は、写真よりずっと良いのですが。
たしかに滝周辺のもみじは増えたと思う。
でも修復前は滝までの散策路があり、飛び石が配置されていて、すぐ近くで楽しめるのが魅力でした。
滝の横顔や真正面、少し離れて全体を眺めたりと、いろんな姿を楽しむことができました。
でも今は散策路が無くなり、近くへ寄れなくなって、滝を鑑賞できるのはこの位置のみ。
滝好きは、滝を遠くから鑑賞するのではなく、近くで触れ合いたいのですよ。
水量も、この3倍は欲しい。
…ハッ!
いかん、辛口になってしまった。
世の中の大概のことは大目に(いい加減に?)見ているわたしですが、滝に関しては、つい。
自然の滝はどんな姿であれそのままで良いけど、人工の滝に対しては、思わず辛口になってしまうのです。
街中で滝を楽しめるだけ有難いんですけどね。
うん、こんな野趣溢れる滝だったら人工でも素敵よね。
水量もまあまあ。(できれば、あと1.5倍増しで!)
実物はいろいろ違うけど、この設計図、素敵です。
モデルとなった滝はあるのでしょうか。
もしあれば、行ってみたい。
辛口となってしまいましたが、それでも東京タワーともみじ谷のギャップは、なかなかです。
頭上は東京タワー、後ろは道路という場所ながら、ここだけ山の中に紛れこんだ気持ちになります。
東京タワーを訪れた際には、良かったら是非♪
さて、お昼時だし、築地で海鮮丼でも食べよう、と自転車でぶらぶら。
すると浜離宮庭園の入り口近くに、歩行者と自転車専用の道があることに気付きました。
どこへつながっているんだろう。
築地中央卸売市場の跡地を囲むように、道が築地大橋まで続いていました。
築地大橋の向こうは、勝どき。
築地市場が終わる少し前、友達の案内で場内に入ったことがありました。
食のプロが行き交う独特の雰囲気があり、ごく普通の主婦のわたしは、ビクビクしながらマグロを買ったなぁ。
そういえば行きに通ったとき、新しい道路ができていて、あれ?と思いました。
築地大橋と新大橋通りを結ぶ道路でした。
街が変わっていくことは、新鮮だけど少し寂しいような。
すぐに慣れてしまうのだけど。
築地で海鮮丼を食べるつもりが勝どきに渡ってしまい、戻るのも面倒なので、そのまま月島へ。
でも、もんじゃの気分じゃないな…。
月島駅近く、清澄通り沿いにある「めし屋」。
席に着いたとたん、女将から
「今日は刺身定食がおすすめだよ♪」
と言われて、迷わずオーダー(笑)
カツオの刺身を食べたあとに写真を撮り忘れたことに気付く(笑)
おすすめ通り、美味しかったです。
なにより嬉しかったのが、イカの塩辛、海苔の佃煮、大根とこぶの漬物が入った容器を、ドン!とテーブルに置いてくれたこと。
好きなだけ食べていいみたい。すごくないですか⁈
さらにこのあと
「アミもあるわよ♪」
とアミの佃煮まで出してくれました。
幸せな気分で満腹になったら、コーヒーが飲みたくなった(笑)
「めし屋」のすぐ近くに、ちょっと素敵なカフェがありました。
その日ごとに店主が変わるお店だそうです。
この日は「狐と珈琲。」という名前のカフェでした。
驚くことに、店主は高校生バリスタ。
「珈琲でやっていきたいんですよ」
と仰っていて、いやはや、すごい。
ついさっき、刺身定食を食べながら、長女の大学受験や次女の高校受験について夫と話していたので、高校生バリスタの自立っぷりに脱帽。
好きなものがあるって強いですね。
こだわりの珈琲が最後まで美味しく飲めるよう、カップにも工夫がありました。
説明してくれたのに、忘れてしまってごめんなさい(涙)
スイーツのティラミスやカップケーキも美味しかったです。
シュトーレンは、子供たちへのお土産に。
美味しいコーヒーとスイーツで満たされたあとは、佃島へ。
佃島はタワマンのイメージが強いけれど、こちゃこちゃした雰囲気も残っていて面白いです。
狭い路地にお地蔵さまが?
家と家で囲まれた場所に祀ってありました。
わたしはスピリチュアルとか分からないけれど、不思議と神聖な気持ちになりました。
手前の木はなんだろうと見上げたら。
立派な銀杏が。
家々を見守っているようでした。
適当な場所に自転車を止めて、ぶらぶら歩く。
ここの神社の中に古い建物があるんだよ、と夫に言われて付いていきます。
おおー、煉瓦造りでかっこいい。
明治時代に建てられたということは、関東大震災も東京大空襲も免れたんですね。
すごい。
最後は佃公園で隅田川をまったり眺めて、家に帰りました。
ほんの数時間のぶらりサイクリングでしたが、良い気分転換になりました。
たまには自分の好きなこともしなくちゃね。
これでしばらく頑張れそうです。
※※※※※※※※※
前々回の「次女と山へ行く」は、多くの方が読んでくださり、たくさんのスキやコメントを頂きまして、ありがとうございました。
次女は少しずつ元気になり、先日、明るい声で
「受験、頑張ろうと思う」
と言って、勉強するようになりました。
何がきっかけで好転したのか分かりませんが、皆さまの温かい気持ちが次女に伝わったように思います。
どんな結果になるか最後まで分かりませんが、ご縁のあった道が最良の道と信じて見守りたいと思います。
本当にありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?