【読書感想】米澤穂信『王とサーカス』
2019/03/11 読了。
米澤穂信『王とサーカス』
元新聞記者の太刀洗 万智は、旅行特集の仕事のためにネパールに滞在していた。そんな中、王宮で国王殺人事件が起こる。万智は、総合ニュース誌である月刊深層にルポを載せる事になり現地を駆け回る。
粗い筋を書くとこんな感じ。ミステリ小説と言い切れるし、殺人も推理もトリックも謎解きもある。あるけれど、あるけれど、あるけれど、それだけじゃなくて。価値観や倫理観をひっくり返された上で、透明度の高い視野を与えてくれる凄い小説だった。
実際に起きたネパールの王族殺害事件をモチーフにしてあるが、現実と創作部分の融合が素晴らしいので、まるで自分もネパールに居るようなリアリティを持って読んでいた。
「自分に降りかかることのない惨劇は、この上もなく刺激的な娯楽だ」
ある登場人物の言葉だ。万智にもだろうが、私にもぶっ刺さった。どうか抜けずにぶっ刺さり続けてくれ、と願う。
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