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その未来まで、あと何日?(3年後なら、約1000日)

目指す未来に対して「あと何年か?」と考えることはあります。ですが、少し先の未来を「あと何日か?」と考えることは少ないのではないでしょうか。今日は「あと何日か?」を考えることで、前向きでありながら程よい緊張感も与えてくれる思考法についてご紹介します。

これ、昨年気づいて自分に取り入れていた考え方が個人的ヒットです。なかなかイイ具合の「創造的緊張」を生み出してくれます。とても前向きにプレッシャーを感じることができる。ポジティブな挑戦を感じることが出来る。そんな効果を感じる思考なのです。

※「創造的緊張」とは「学習する組織」に出てくるフレーズと同じですが、本の意味とは異なった使い方をしています。


01.自分の節目までをカウントして気づいたこと


冒頭のタイトル、「その未来まで、あと何日?」
これ、考えてみたことありますか?

40代が僕も徐々に見えてきた今日この頃です。昨年のある日、ふと思い立って調べてみたことがあるんです。「あと何日で40歳になるんだろう?」って。

そのときは中途半端な数字だったので「なるほど〜」と思う程度だったのですが、よくよく考えてみるとちょうど良いスタート地点があることに気づきました。それが去年の2月「40歳になるまで1,000日」のタイミングです。

「40歳まで残り1,000日」を迎えるにあたって、さて自分はどんな40歳でありたいのだろうか?と、アレコレとイメージを膨らませてみました。色々と書き出してみて整理し、「よし、自分は40歳を迎えるときにこんな人であろう」と決めたのです。

そうなると、今度はその40歳に向けて「1,000日で何が出来るか?」を考えるんですよね。

ただ、未来から逆算してくる形式にするとなかなか日々の行動までイメージがつかないのです。そのため、逆に「毎日の行動」を考えて、何を1,000日にわたって積み重ねれば、目指す40歳になることができるのかを考えてみたのです。

あれから1年ちょっと経過しています。残りは約600日ちょっと、積み重ねた日々は400日弱。もちろんうまく行かなかった日もあります。全体で見たときに、順調な部分と修正すべき部分と両方があります。でも、「目指す未来」と「日々の行動」が、とてもgoodな関係でつながっている気がするのです。


02.「バックキャスト思考」と「フォアキャスト思考」の掛け合わせ


考えるときのポイントがあります。それが「バックキャスト思考」と「フォアキャスト思考」の掛け合わせです。

「バックキャスト思考」とは未来から逆算していく思考ですね。目指す未来の日からあと○日だから、どんな経過を辿ってそこに至ろうかと考えるものです。「逆算」がまさにピッタリくる思考です。

「フォアキャスト思考」とは現在を積み重ねていく思考です。いまをどんな過ごし方をするか、それを積み重ねていくと未来で何が起こるかを考えるものです。つまりこの思考で未来はある意味で結果論です。目指しているわけではなく、今を積み重ねたら結果的にそうなる、と言えますね。

この両方をうまく組み合わせることが必要なのです。

なぜなら、「バックキャスト思考」だけだと強いプレッシャーや焦りにつながります。道を歩んでいる途中で計画通りに進まなければ、さらに焦燥感も強くなってしまう状態に陥りがちです。

一方で「フォアキャスト思考」だけでも行き当たりばったりになりがちです。未来というアンカーを打たずに現在を積み重ねることは、結果的に「いまのあり方」を行き当たりばったりにしてしまい、緊張感なく過ごしてしまうことにもつながります。

だから、この両方を組み合わせるのです。

では、「その未来まで、あと何日?」の思考でバックキャスト思考とフォアキャスト思考を組み合わせてみましょうか。


02-01.目指す未来が具体的になれば、バックキャスト的に道筋を見出せる


まずは目指す未来の日を決めてみましょう。その未来の日で「ありたい自分の姿」などをイメージしてみてください。これは一種のビジョンですね。

その未来の日から今日までが、あと何日かを計算します。(ちなみに計算できるサイトはネットに転がっています。「あと何日」などのキーワードで検索するとすぐに出てきますよ。)

ここまでで「目指す未来の日」「その未来における自分の状態」「その未来まであと何日か」の情報が出揃いました。この情報だけで思考を進めるとバックキャスト的になります。

目指す未来の状態から逆算して、あと何日だから、いつまでにどんな状態になって・・・と思考が進んでいくタイプの人は、普段からバックキャスト的なアプローチに慣れている方かもしれませんね。この思考でシンドくならないなら、あえてフォアキャスト思考を取り入れる必要はないでしょう。

でも、結構な人はシンドくなっちゃうと感じています。「期限が迫ってくる状態」って多くの人にとってはイヤなプレッシャーですしね。未来のことを考えるのに後ろ向きになっちゃうのも本末転倒かもしれません。


02-02.フォアキャスト的に、いまここから一歩ずつ歩んでいく


そのため、今度はフォアキャスト的に現在からを起点に考えてみます。「その未来まであと何日か」の数字は出たわけです。なら、いまからその数字分は自分の行動を積み重ねることが出来るわけですよね。

例えば目指す未来まであと1,000日だったとしましょう。となれば、自分が1,000日もの間、何を積み重ね続けると目指す未来に至るだろうかと考えてみるのです。色んな行動や日々の過ごし方がイメージできそうですね。

○○×1,000日だと、どんな自分になっているかな?
△△×1,000日だと、どんな自分になるんだろう?
□□×1,000日だと、こんな自分になっているかもしれない。

そんなイメージを膨らませることを起点に、目指す未来に至ることができそうな「日々の行動」を見出していきます。

これは「未来が迫ってくる」のではなく「現在から歩んでいく」思考です。
現在を起点にして未来へ歩んでいく思考は、とても前向きになることができます。「日々の行動を積み重ねた結果」をイメージしていくと、自分の日々の行動にとても大きな意味を見出すことができます。

歩む道のりを「1日」起点に考える理由は「行動」をベースに思考しやすいからです。人はどうしても長期をイメージすればするほど「行動」ではなく「状態」にフォーカスしてしまいがちです。「1日」は自分の行動をイメージする、とてもよい単位だと思うのです。



03.あなたにとっての「創造的緊張」を探す


この両方の思考を活用することで、バックキャスト的に「未来から自分を引っ張る力」とフォアキャスト的に「現在から自ら歩んでいく力」の両方を活用することができます。どちらかに頼っているわけでもなく、両方に意識を置いた状態にしておく。これが「創造的緊張」の発生している状態です。

切迫した苦行でもなく、リラックスした弛緩でもなく、ポジティブに挑戦を積み重ねられる状態、これはバックキャストとフォアキャストの組み合わせで起こるのだと自分の体験から知りました。

ぜひ一度、考えてみてください。
30歳を迎えるまで、あと何日ですか?
40歳を迎えるまで、あと何日ですか?
50歳を迎えるまで、あと何日ですか?
60歳を迎えるまで、あと何日ですか?
70歳を迎えるまで、あと何日ですか?

あるいは、家族の年齢で考えてもいい。SDGsの定める2030でもいい。組織としてビジョンの中継点を定めてもいい。「その日」をいつにするかは自由です。「その日」を見定めたら、バックキャストとフォアキャストを使って、自分たちの中に「創造的緊張」を生み出してみてください。


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