学校に行くのがつらい。そんな夜に贈る一冊の本
明日から、学校が始まるって方も多いのではないでしょうか?
ところで、毎年、この季節になると話題に、「休み明けの自殺」が挙がってきます。
その原因の多くが、「いじめ」です。
NHKでも「8月31日の夜に」という番組が放送されるくらい、深刻な問題であると認識しています。
そこで、今日は、この書籍を紹介します。
著者:中川翔子 『「死ぬんじゃねーぞ!!」いじめられている君はゼッタイ悪くない』
あの、ポケモンの主題歌やドラクエ映画の声優等、マルチに活躍されている、しょこたんが書いた本です。
どんな本?
この本は、「いじめ」について、しょこたん自身の体験談や、現在のいじめを当事者インタビューから、何ができるのか。当時のいじめを振り返って見て、これからの時代に期待することや、周りの大人たちができる支援などが書かれています。
と、簡単に言ってしまいましたが、正直、内容には度肝を抜かれました。(ぜひ、手に取って見てほしいです。)
他の「いじめ」に関する書籍とは、大きく異なり、表面的なことは一切書かれておらず、「いじめとは…」を定義では計り知れない、心の痛みやこれからに向けての思いが書かれています。
本の構成については、要所にしょこたんが書いた、漫画が載ってあり、そこだけを見ても内容がわかるようになっています。また、分量としても多くなく、非常に読みやすい本です。
インタビュー記事(第2章)を読んで、気がついたこと。
本書の中でも、特に印象に残ったのは、第2章です。
3人の方にインタビューしているのですが、共通して言っていたことが、
①大人への不信
②いじめはなくならない
でした。いじめの問題を自分がどれだけ浅い考え方をしていたんだと気づかされました。
もしいじめがなくせるんだったら、もうなくなっているはずです。
子どもはいじめによって傷つくだけじゃなくて、大人たちがいじめを放置したり、隠ぺいすることによって二度傷つけられる。
この2つの発言によって、自分の考えにはないこと、つまり、当事者意識に立ってい考えていなかったことに気づきました。
また、SNSのいじめについても書かれています。(が、買って読んでいただきたいので、悔しいのですが、書きません)
このインタビューを読んで、自分なりに、思う部分は、「居場所の大切さ」です。逃げ場というか、他の道というか。
学校は基本的に、多くを教室で暮らします。学校に居場所がないっていうのは、由々しき問題だと思います。
いじめのタネ
この本を読んでいて、「いじめのタネ」は、至るところに存在しているということです。昨今は、SNSなどで、見えづらいいじめが横行しているのも現実です。
「それまで話していた子もだんだん距離を置くようになった。」など、見える部分でのいじめがあるのも事実です。
いじめのサインについて、本書では、「大人たちへ」このように書かれています。
子どもたちは大人の反応を敏感に感じています。ギリギリまで悩んで我慢しています。
大人に相談するのは、本当につらい限界を迎えた、SOSなんです。
(中略)
だから、どんな小さな声にも耳を傾けて、真剣に向き合ってあげてください。
もちろん、「そんなん、大前提だよ」とおっしゃる方が大多数だと思います。それを承知で、もう一度、心に留めてくれたら幸いです。
まとめ
ここまで、読んでいただきありがとうございます。だいぶハードな内容にしてしまったのかなと思っています。(面白く書く技術がないだけなのですが)
しかし、本書は、ポップに書かれていますので、安心してご覧できるかと思います。
一貫して、「僕たちができること」について考えさせられる内容となっています。また、「勇気づけられる」そんな内容です。
「いじめ問題」は、教育に関わるものだったら、避けては通れない問題です。
本当に予防策や防止策、マニュアル対応でいいのでしょうか?当事者を苦しめていないでしょうか?
もう一度、考え直せる、そんな機会を、9月が始まる前にどうでしょうか。
あの頃の僕に贈る。
たけちゃん。
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