12歳の姪が読むのにいいかしらと思って読み返した、中島京子さんの「小さいおうち」が名作だったことに改めて気づいてちょっとはっとする。
中島さんの豊かな文化的教養によって描かれる、時代背景のディテール。平易で読み易い文章なのに、重層的なストーリー。
そして何より、特別な悲劇として描かれがちな戦時中の話が、ごく日常として綴られているところが、好きだ。
多分、どんな悲劇の中にも日常はあるし、自分が生きている世界とつながっていることを忘れてはいけないのだと思う。
これこそ、課題図書として夏休みに読むべき本だわと思って12歳に送ることを決める。
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