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「人の幸せがボクの幸せ。夢の国のアルバイトで見つけた仕事の軸」キャリアに悩むあたなたへ。転職7社、やりたいことをやって幸せになるためにボクがしてきたこと(2)

東京湾に面する日本最大のテーマパークで、学生時代、2年半アルバイトをしていました。(のちに、フリーターになってからさらに2年半続けることになります。)そこでの経験は、20年近く経った今でも続く「人に喜んでもらいたい」という自分の人生における、大きな軸を築き上げることになります。

本当はキャッスルショーに出演したかった

大学に入学してしばらくしてから、ミュージカルのサークルに入りました。それがとても楽しくて、アルバイトしている時間がもったいない気がしてきて、鬼コック長のいるファミレスのアルバイトを辞めました。そこから1年はアルバイトはせずにミュージカルサークルに打ち込むのですが、ボクには高校生の頃からの一つの夢がありました。

高校生の時に友人と遊びに行った15周年の夢の国で観た、夢と魔法にあふれたお城の前でのショー。そこに出ることがボクの夢でした。ミュージカル好きでしたから。

調べてみると、オーディション情報まではたどり着いたのですが、どうやら出演者は、学生しながらのアルバイトでは難しそう。そうやって調べていくうちに、キャストとしてアルバイト出来ることを知りました。20年弱前の話ですが、当時はまだネットはそれほど発達していなくて、本屋で有料の分厚い求人冊子が売られていた時代です。

倍率の高いらしいアルバイト面接にいざ

さらに情報を集めていくと、アルバイトであってもそれなりに倍率が高い人気仕事であることを知り、ダメ元で面接を受けに行きました。そうしたら、その場で採用が決まってしまいました。しかも職種としても人気なアトラクションのキャストに。正直、それまで夢の国には生まれてから3,4回ほどしか遊びに行ったことがなく、そこまで熱烈なファンではありませんでした。むしろアニメ映画の方が、まだ好きだった(それも数作品だけでしたが)。そんなわけで、どうして面接に受かったのかもわらかぬまま、晴れて夢の国で働けることになったわけです。

アルバイトなのにこんなに研修するの!

当時は、夢の国エリアで働く人向けの全体研修が1日、アトラクションで働く人向けの研修が1日、現場での研修がトレーナーつきっきりで4日、計6日も研修があり、週末だけの学生アルバイト契約だと、研修が終わるまで1ヶ月弱かかることになりました。その6日間に徹底的に叩き込まれるため、メモする量は半端なく、そして週末毎のため、毎日体で覚える、ということが出来ないため、仕事を覚えるのは本当に大変でした。研修の最後には簡単なテストがあるのですが、それも必死。そして、研修が終わって独り立ちしてからはもっと必死。周りの先輩に助けられながら、なんとか仕事を覚えていきます。2つめのアルバイト、初めての接客、そしてオープンしたばかりの大人気アトラクションで毎日凄いゲストの数。最初は楽しいとも大変とも考える余裕のない日々でした。

今でも忘れないゲストを泣かせてしまった大失敗

そんなわけで、デビューしても仕事に慣れない日は続く中で、今も忘れない大失敗をしました。ゲストを泣かせてしまったのです。そのお母さんから問い合わせをされたことに対して、ボクが少し待っていてくださいと言ったまま、ボクはまだ慣れない自分の仕事に必死で、待っているお母さんの存在を忘れてしまい、不安になったお母さんが泣いてしまったのです。

その後、事なきを得てお母さんの不安は解消したのですが、人を泣かせてしまったショックに愕然とする自分。夢の国で、人を笑顔にする仕事のはずが、まさか自分がちょっと忘れてしまったせいで、人を泣かせてしまうなんて。

人を笑顔にすることはそんなに簡単なことではありませんが、ボクはそのお母さんを泣かせてしまったことで、より一層、人を笑顔にする重みを感じるようになりました。

人を喜ばせたい。それが自分の喜びに

夢の国には、毎日たくさんのゲストが、各地から、世界中から訪れます。一生に一回しか遊びに来れない方もいらっしゃいますし、お父さんお母さん子供との地方からの家族旅行だとしたら、かなりの旅費を使うことになり、そう何度も来れるものではありません。余命を宣告されて最期に人気キャラクターに会いに来る方もいらっしゃいます。それが当たり前のように毎日たくさん。(ちなみに夢の国では、それが当たり前にならないような教育がされていて、本当に素晴らしいと今でも思っています。)

アトラクションやショーは確かに素晴らしいのですが、こんな学生アルバイトのボクでも、一日に何百人もの方に接して、笑顔で手を振るだけのゲストを含むと一日何千人もの人を笑顔にしていることになります。期待値が高い場所なだけあって、アルバイトだからテキトーで大丈夫と考えることもなく、時給1000円前後であっても、全員が真剣に、目の前のゲストに喜んでもらうことに懸けている場所です。理不尽なクレームもいっぱい受けます。

そんな中で、目の前の人を笑顔にすることに全力であることが、ボクにとっては気持ち良かったのです。その後、就職活動するときも、ボクの働く軸は「人に喜んでもらうこと」。エントリーシートや面接で伝えるには、当時ありきたりすぎると思っていたけれど、結局、20年近く経った今でもその軸は変わっていません。

夢の国でのアルバイトは、ボクの人生の多大な影響を与える経験となったのです。

かなやんレベル1→3
・「人に喜んでもらいたい」がボクの人生の軸
・  期待に応えることが意味すること


ここまで読んでいただきありがとうございました!