その子になってみる
5年生算数「小数のかけ算」の授業について考えました。
【2.14×3.8の計算の仕方を考える場面】
ちょっと教科書とは違うアプローチで考えることにしました。
まず、214×38を提示します。
子どもたちにも計算してもらい、8132という答えを出します。
その後、
2.14×3.8を提示します。
答えは?と問います。
パターン①
子どもたちからすぐに答えが出てこなかった場合、
「8.132です」と答えを提示します。
どうして、そんなに早く答えを出せるの?という疑問が子どもたちから出てきてほしいですね。
パターン②
子どもの中からすぐに「8.132」と出たら、
「どうしてそんなにすぐに答えを出すことができたの?」と問います。
この学びは、子どもたちに
㋐「かけられる数とかける数の数字が同じで、小数点の位置だけが違う時は、もとにした式と比べて、小数点がいくつ移動したかを考えれば、すぐに答えを出すことができる」ということに気づいてもらいたいという思いがあります。
ここに気づくことができたら、教科書にある活用問題を解き、その後、問題づくりをします。
それぞれが作った問題を解き合う中で、先ほど述べた㋐についての深い理解につなげていきます。
あくまでこれは一つの案です。
もう一つは、授業中、手のかかる子どもについて考えました。
授業中、課題に取り組まない。離席する。・・・
本当は、取り組めないのではないでしょうか。
座っていられないのではないでしょうか。
なぜ、その行動をとっているのか、その子の立場になってみて考えてみたいですよね。
きっと、その子本人が一番困っているだと思います。
どうして他の人は出来るのに、自分は出来ないのだろう・・・
頑張りたいんだけど、もう自分の力ではみんなのいるところにたどり着けない・・・
やりたい気持ちはあるのに、どうやればいいか分からない・・・
きっと苦しいんですよね。
その子の気持ちに寄り添うことで、今まで見えなかったことが見えてくると思います。
また、きっとその子も、その子なり頑張っていることやできていることがあると思います。その頑張っていることやできていることに注目して、どうしてそれは頑張れるのか、どうしてそれができているのかの原因を探れば、その子のリソースも見つけることができると思います。
その子に身になって、世界を見ている
その子の身になって、考えてみる
この感覚が大切なのかなぁと改めて考えさせられました。