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漢文の海で釣りをして【第7回】昔のひとが考えたこと

「未だ至らざるを測ることなかれ」
≪訳≫まだ起こっていないことをあれこれ心配しても仕方がない
≪出典≫『小学』敬身

歴史学をやっていると何百年、何千年経っても根本的なところで人間は変わっていないなと感じます。
現代人と同じようなことで喜んだり、悩んだりしています。
今日の出典である『小学』は数百年前にできた本ですが、この一句が言っていることは現代のエッセイや人生相談で見かけても違和感ないでしょう?

古典は私たちと同じような悩みに向き合った人間の記録でもあります。
困ったときに日本、中国といった国を問わず、古典にアクセスできるということは強みです。
学校でテストのために学ぶ古典というのも結構ですが、大人になって試験勉強から離れて読む古典というのもよいものです。
原文に挑む必要はありません。
現代語訳でもマンガでもよいので気軽な気持ちでお気に入りの古典探しはいかがでしょう?

『小学』は朱子学で一番最初に読むべきテキストとされる本です。
いわば朱子学における「学問のすすめ」。
改めて古典との向き合い方について考えたのでした。

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