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風景印さんぽ #15 災害から復活。頑張って天ヶ瀬温泉!(大分県日田市天ヶ瀬町)

九州一の川、筑後川。上流域では玖珠川と呼ばれます。その玖珠川河畔に湧く
天ヶ瀬温泉。別府、由布院と並ぶ「豊後三大温泉」の一つに数えられています。奈良時代に書かれた
「豊後風土記」にも登場しており、江戸時代末期から川沿いに宿が立ち並んでいたそう。

天ヶ瀬郵便局の風景印。
ちょっと失敗?でも私は気にしません。これも思い出。
天ヶ瀬温泉の風景、天ヶ瀬音頭、キキョウの花。
場所はこの辺り。最寄りは久大本線天ヶ瀬駅。
大分自動車道高塚天ヶ瀬ICから20分。

名湯を襲った豪雨災害。令和2年7月7日。

実は私その日の数時間前、湯布院からの帰り道、この温泉街を見下ろす国道を
通っていました。梅雨末期の大雨で、佐世保に帰れなくなったら大変と、
早めに宿を出発。玖珠川の水量はまだそれ程ではなかった記憶。
家に着いてTVのニュースを観て、本当にびっくりしました。見下ろしてきた
天ヶ瀬の温泉街がひどい事に…

対岸を繋ぐ橋も2つ流され、被害は甚大。
14軒あった旅館のうち8軒が被害を受け、営業が出来なくなりました。あれから4年。
いつもは素通りして来た天ヶ瀬温泉を訪ねてきました。

ちょっと温泉街を歩いてみる。

いたるところに、あの日の水位を記している。

正直なところ、3年経った今でも復活できなかった宿の廃墟などもあるし、
6月の平日だった事もあり街は寂しい印象。

JR久大本線の天ヶ瀬駅。あの「ゆふいんの森」号も停車します。
可愛い。
ここも、被害から復活した和菓子屋さん。
どら焼き、あんぱん、美味しかったー。おすすめ。

今年春に全面復活したお宿、ryokan天龍さんに宿泊。

映像に映っているあの橋を渡って

川沿いに建つ、ryokan天龍さん。被災した8軒の旅館のひとつ。全面リニューアルして
今年の春にオープンしたそうです。

そばランチもやっています。
本が沢山のオシャレなロビー
全8室のお部屋は全部洋室。リノベされたばかりで
気持ちいい。
窓の下には玖珠川。川の流れる音が、心地よい。
貸し切り風呂は湯の花舞う良泉。

玖珠川〜筑後川流域にはいくつか温泉場があって(日田温泉、筑後川温泉、原鶴温泉)
いずれも泉質は凄くいい。天龍さんのお湯はPH8.0。単純泉なんだけど、アルカリ性の
お湯でサラッとしていてお肌に優しい。適温で、いつまでも浸かっていたいお湯。
サイコー。

夕食の会席料理には、自慢のお蕎麦も。

玖珠川の流れる音を聞きながら、その夜はとてもよくねむれました。
温泉のおかげでもあったかな。熟睡。

旅館の朝ごはん、大好き。

この日はおそらく、宿泊客は私らだけ。それにも関わらず、温かいおもてなしとお声がけ、
食事もお湯も気持ち良く整えてくださって、本当に快適に過ごせた。
また、泊まりたい宿です。

こんなところに名爆、桜滝。

宿の方に、「素晴らしいから是非行ってみて」とおすすめされた桜滝。
無料の町営駐車場に車を停めて、整備された遊歩道を5分ほど歩くと…

ほおー。
おおー。飛沫が気持ちいいーー

落差25m、幅15mの立派な滝。滝のすぐそばまで近づけるのがポイント高い。
飛沫が桜の花びらが散るようであることから、「桜滝」って名付けられたとか。
古くは「豊後風土記」にもその名が記されている、由緒ある滝なのです。

さて、風景印に記されている「天ヶ瀬音頭」と「キキョウ」は
調べてみたけど、映像や音源、由来は見つけられませんでした。
この風景印、1954年からなんと、70年もこの意匠で使われているもの。
昔はよく踊られていたのでしょう。
古い風景印には、今はもう見れなくなってしまったものが残っていたりするのが
また、興味深いのです。

おまけ。マチュピチュ?

隣町、宇佐市院内町に最近話題?の「東洋のマチュピチュ」展望台に立ち寄る。
うん。まあそう見えない事もない…かな?(笑

そう思って眺めましょう。
本物。

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