「なぜ今、世界のビジネスリーダーは東洋思想を学ぶのか(田口佳史 文響社)」を読んで
いま、「経済」と「文明」はともに大きな転換期にあるようだ。
インターネットの発達により、世界に行きかう情報の量やスピードは以前とは比べ物にならないほど変化した。
それにより、ビジネスモデルにも変化の兆しが見えた。「モノがなかった時代」に「モノが売れる」のは当然だが、「モノがある時代」に突入したから、「モノが売れなくない」と本にも書かれている。
このような「変化の時代」には、いかに「西洋と東洋の知の融合」のが重要かということが本から学べる。
なぜ「西洋と東洋の知の融合」が必要なのか
「西洋と東洋の知の融合」が必要な理由としては、今がまさに「経済のサイクル」と「文明のサイクル」の転換期が同時に起きているからだそうだ。
■経済サイクル
こちらは、「成長」「安定」「転換」というサイクルが50年に一度訪れ、今はまさに「転換期」とのこと。
この時期に大切なことは、「変化に対応すること」ではなく「変化を生み出すこと」であり、その代表例がスティーブ・ジョブズが生み出したイノベーションの数々であると紹介されている。
■文明サイクル
続いては「文明サイクル」で、200年周期で訪れるようだ。
「文明の転換」が起こると、我々の「価値観」が変わってしまう。当たり前が通用しなくなる。以前作られた「法体系」「政治制度」「経済システム」が通用しなくなるのが転換期。
まさに日本が「憲法改正」について議論しているのは、「文明のサイクル」にあるからなのかと感じる。
そもそも「西洋思想」と「東洋思想」って何?
本から「西洋思想」とはより外向きな思想であり、「東洋思想」とは内向きな思想であると理解した。
具体的には下記のようなイメージである。
ここで大切なこととしては、「西洋思想」に偏重することもなく、「東洋思想」に偏重することもない、まさに「融合」なのだと理解した(「西洋思想」を否定しているわけではなく、あくまで「融合」)。
例えば、「直観」ですべてを決めるだけではなく、きちんと「論理」も考える。このバランス感覚が大切だなと理解し、自身も磨かねばと感じた。
見せかけの充足ではなく、内的満足を手に入れよう
仕事に対して、「ワクワクする」「楽しい」という感覚をもっと求めて、自分自身の「内的満足」に目を向けてみようと思う。
本には、SNSで「イイネが欲しい」「友達やフォロワーが欲しい」というのは見せかけの充足に過ぎないと書かれている。
これは仕事においても置き換えられるように感じる。
仕事をする上で、「人に認めてもらうこと」も大切。上司に認めてもらうことも大切。
だが個人的には、もっと「自分自身が今幸せなのか」というワクワク感をもっと追い求めていきたい。
それが結果として、仕事への好影響も出ると思う。
まとめ
この本は、一気に読むのはもったいないくらいの学びがたくさんある。
そして同時に自分ではまだまだ理解がしきれていない箇所が多くあるに違いない。田口先生の書籍を他にも読み、さらに理解を深めていきたい。
最後に、本を読み学ぶことは、自分にとってはとても「ワクワク」することだなと改めて感じた。