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ちょっといい話

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ちょっといい話です
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#就活

「お前はいったい何をやりたいんだ?」

「お前はいったい何をやりたいんだ?」

「俺も分かったら苦労してねえよ」と思わず言い返しそうになる。今朝、いつも通りに家を出ようとしたところ、親父に呼び止められた。就活の状況についてあれこれ尋ねられたあとに、はっきりと目を見てそう言われた。俺のクソみたいな未来をまるで自分のことのように案じるように。

前にも書いたけど俺の親父はめちゃくちゃ凄い人で、剣道界では名の知れた存在だ。小学校の時から剣道を始め、昨年教職を定年したものの再雇用とな

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何にでもなれるこの時代に、何者にもなれないことが怖いのです

何にでもなれるこの時代に、何者にもなれないことが怖いのです

「最低を経験した俺にしかできない、最高の組織を作りたい」昨年の就活ではそう言っていた。都内某コンサルティング会社。「ひとりひとりの本気がこの世界を熱くする」という謳い文句に惹かれ、インターンに参加。たまたま高校の仲良かった同級生がいたこともありとんとん拍子で選考会を通過し、インターンも通過、何度かの面接を経て内定を頂いた

選考途中で出会った学生たちは気の良い人ばかりだった。求める人物像に、「熱さ

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俺たちが間違ってんのか、社会が間違ってんのか、はっきりさせよう

俺たちが間違ってんのか、社会が間違ってんのか、はっきりさせよう

先輩が会社を辞めた。1年で。

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先輩との話

先輩とは大学時代の部活の1個上の先輩のことで、本当に本当に大好きな先輩だった。家が近かったためよく家に上がりこんだ。どうしても全裸監督が見たくて、毎週ネットフリックス乞食をするために家に通った。一人で徹夜して早朝の焼きたてのパンを買いに行き、寝ている先輩をむりやり起こして一緒に食べた。先輩には彼氏がいたから、のろけ話も彼氏に対

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