2024年上期(4-9月)振り返り&まとめガストロノミーツーリズム編
前回の竹原STORY・次世代ツーリズム編に続きまして、ガストロノミーツーリズム編となります。ちなみに、ガストロノミーツーリズムですが、観光庁によりますと「その土地の気候風土が生んだ食材・習慣・伝統・歴史などによって育まれた食を楽しみ、食文化に触れることを目的としたツーリズム」としています。食に関わる文化を楽しみながら旅をするのは、欧州で特に人気がありまして、ガストロノミーツーリズムに馴染んだ訪日インバウンド向けの企画やコンテンツ造成を行い、訪日インバウンドのお客様にご提供することが主な目的といえます。
2024年度上期振り返り
前回に続いで4つのブランドコンセプトを紹介します。
今回は、②のガストロノミーツーリズムですが、瀬戸内と里山の食材が集まり、酒処でもある竹原市のとっておきの食体験を造成する。
が、コンセプトとなります。
②ガストロノミーツーリズム
−観光&物産プロモーションのための即売会出展
タビマエ対策として、年に何回か国内(特に関西方面や広島県内)でのイベントに出展、竹原市の観光PRと物産品の即売会を行っています。
こういったイベント出張での利点は、その土地の皆様に余裕があればお声がけして色々お話を聞くことができること。特に、日本酒の量り売りなどを行う際は、その場で竹原のお酒を嗜んでいただけるので、竹原市の知名度や印象、過去に来られたことがあるか、開催される観光イベントなどの認知度についてお伺いしながら、ときには話に盛り上がったりします。
旅行に行く際の決め手などの生の声は、我々にとっても重要な指針となります。
季節ものではありましたが、吉名名産ジャガイモの即売会は、大変好評でした。物産のPRは、ふるさと納税のプロモーションに繋がりますので、是非とも続けていきたいイベントです。
−ベジタリアン・ビーガン等の受入環境の整備
前回の投稿で大久野島のガイド養成についてお知らせしましたが、観光で大久野島とその起点となる忠海へ訪れる観光客の皆様には、食に関しても関心がもちろんありまして、広島風お好み焼きなどの地元ならではの食を提供し、なおかつ、受入環境を整備しながら、気持ちよく忠海地区に滞在いただくことで滞在時間を延ばし町歩きも楽しんでいただければと、まずは忠海地区の飲食店事業者様へのヒアリングを8月から開始しました。
大久野島に訪問される観光客は、令和5年度で20万人ほど、そのうち訪日インバウンドは6000人以上訪れています。これからも観光客は国内外より増加する模様ですので、訪問先で対応できる食の多様性は多くの観光客の皆様に歓迎されると理解しています。
大久野島へ訪問される訪日観光客は、欧米とアジアの比率が50:50とさていて、ベジタリアン等の比率では、竹原市のターゲット国の「台湾」が第2位の12.3%、「タイ」「香港」にも該当される方がいらっしゃることがわかります。ターゲット国ではない欧米からのお客様も非常に多いため、ベジタリアン等の受入対応ができる町というメッセージは、日本人を含めた多くの観光客に安心をもたらすかと思います。
2023年度の訪日観光客のうちベジタリアン総数は、約128万人と推計されていますが、竹原市の3つのターゲット国の総計は約61.2万人ですので、実に約48%が対象となります。もちろん、欧米やそのほかのアジアの国からもいらっしゃいますので、こういった試みは海外の方には今後注目されるのではと考えられます。
ブランドコンセプト②のまとめ
食を主題として文化や歴史、町そのものの習慣や伝統を結び付けるガストロノミーツーリズムは、広島県の名産である牡蠣や地域に特色ある広島風お好み焼きなど、すでに確立したものもたくさんあるなか、竹原市の食材を使いながら観光PRを行く事の難しさにも直面し、さらに磨き上げとより特徴あるコンセプトでコンテンツ造成をしなければならないことに気づきました。そこで、地域の食材を使いながら、ベジタリアン・ビーガン・ムスリムが受け入れられるメニューを作ることに下期はチャレンジすることになり、本件を実施する上で専門家より菜食という言葉より「地元の新鮮な野菜を使った」など、キャッチ―な言葉を利用することでどうしても狭まってしまった食文化の見識からの脱却を目指したいと思っております。こうして、地元の食材を口にしていただくだけで、その品質の良さを知っていただく機会を造成したくスモールスタートからの開始ではありますが、何かのきっかけづくりに励むことにより地域の活性化につなげていこうと考えております。次回は、ブランドコンセプト③SETOUCHIプロモーションについての状況をお伝えしたいと思います。引き続きどうぞよろしく願いします。