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たけっちの書評集

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記事一覧

みいちゃんと山田さん 第11話(1)「小学生みいちゃん」

注意事項:本記事は、極めて慎重に判断すべき内容に関する思考実験を含みます。

 

はっきり言って、みいちゃんの祖母(以下祖母)は「芽衣子とその兄(以下兄)が知的障害者であることを認める勇気」と「人に頼る勇気」を持ちさえすれば、最善で彼らがみいちゃんを設けることを阻止できたかもしれない。最悪でも、(実際は不可能だろうが)過去の記録を抹消したうえで、みいちゃんを乳児院に預けることができたかもしれない

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みいちゃんと山田さん 第10話(2)「ママ×パパ」

みいちゃんの祖母(以下祖母、名前は不明)は女手一つで芽衣子とその兄(以下兄、名前は不明)を育てたことが分かった([1])。

個人的には、祖母が夫(結果的にみいちゃんの祖父になってしまった)と別れた経緯が気になる。彼女は夫の親族から、兄が軽度~中等度知的障害者であることが分かった以上、そのお守り役として芽衣子を設けるよう言われたのかもしれない。しかし、芽衣子が境界知能~軽度知的障害者と分かった時点

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みいちゃんと山田さん 第10話(1)「ママ×パパ」

芽衣子はその兄と近親相姦することで、みいちゃんを設けた。当然、みいちゃんは「忌み子」として、祖母だけでなく、ムウちゃん以外の近所の人々にも疎まれた([1])。

言い換えれば、芽衣子とみいちゃんの周囲には、「社会常識や善悪を伝えられる」人も、「ちゃんと叱ってくれる」人も、「最初からいなかった」。これはある意味、地獄である…。

また言い換えれば、みいちゃんは生まれた時点で、破滅する運命だったわけで

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みいちゃんと山田さん 第09話(2)「100万回の殴打」

本話はココロによるDVとその対策講座である([1])。しかし、悲しいかな、みいちゃんには、ココロの発言を理解するお頭すらなかった(泣)。

桃花は嫌味だが、DVカップルの本質を熟知しているからなぁ。

参考文献

[1] 株式会社 講談社.“【第9話(2)】100万回の殴打”.マガポケ ホームページ.裏社会・ヤンキー.みいちゃんと山田さん 亜月ねね.2024年12月29日.https://pock

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みいちゃんと山田さん 第09話(1)「100万回の殴打」

はっきり言って、みいちゃんとマオの関係は、共依存というよりは、「ケーキの切れない非行少年たち」同士の共喰いである([1])。

「ケーキの切れない非行少年たち」同士の間には、連帯という概念すらない。あるものは弱肉強食、または、捕食-被食関係だけだ。当然、彼らの間では、ドメスティック・バイオレンス(DV)などの「共喰い」がまかり通る。

「DVの本質は、虐待で、相手人格を尊重せず、支配・コントロール

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みいちゃんと山田さん 第08話(2)「あの女が嫌い」

本話から、社会的弱者間での食物連鎖を連想した([1])。

要は、みいちゃん(知的障害者)にとって、シゲオなどのみいちゃんの客(ASD(自閉スペクトラム症)、特に旧アスペルガー症候群患者)は只の金蔓でしかない。一方、マオ(恐らくASDと注意欠如・多動症(ADHD)の両者に罹っていると思われる,[2])にとって、みいちゃんは只の金蔓でしかない。

発達障害者である弱者男性でも、シゲオの様なASD患者

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みいちゃんと山田さん 第08話(1)「あの女が嫌い」

シゲオに弱者男性の悲哀を感じる人は私だけではないはずである([1])。恐らく、彼も発達障害者であると思われる([2])。だからこそ、彼はみいちゃんに癒し(というか自己満足)を求めたわけである。

シゲオは自分の母親をみいちゃんに介護させようとするなよ。まずは公的機関に相談すべきだね([3])。

年齢は不明だがシゲオの両親、特に父親の世代(恐らく高度経済成長期)は「男性は結婚して家庭をもって一人前

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みいちゃんと山田さん 第07話(2)「普通に生きてきた」

注意欠如・多動症(Attention-Deficit Hyperactivity Disorder:ADHD)などの「発達障害」という概念が社会に認知されるようになったのは、2000年代に入ってからだからね([1],[2])。

発達障害者の精神年齢は、定型発達に比べて3分の2(7割という説もあり)しかないという俗説がある。科学的根拠はないとはいえ、精神科や心療内科の医者がおまじない程度の意味で「

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みいちゃんと山田さん 第07話(1)「普通に生きてきた」

ニナは未診断とはいえ、注意欠如・多動症(ADHD)と自閉症スペクトラム障害(ASD)の内の旧アスペルガー症候群の両者に罹患していると思われる。但し、知的障害者ではない([1])。

はっきり言って、受診前の私である。

ニナに対して言いたいことは只1つ:「つべこべ言わずに、とっとと精神科に行って来い」!何故なら、これが彼女にとっての「たった1つの冴えたやり方」だからだ。

一方で、ニナがみいちゃん

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みいちゃんと山田さん 第06話(2)「夢」

マミは定型発達者だが、恐らく自閉症スペクトラム障害(旧アスペルガー症候群)患者である母親(典型的な毒親)に振り回されてきた教育虐待サバイバーゆえ、自分の欲望に従って漫画、ゲームソフト、および、可愛い洋服を買う時でも常に罪悪感を抱えていた。

一方、みいちゃんは半ば社会から疎外されてきた身ゆえ、常に自分の欲望に従って行動できる。とはいえ、母親の電話番号を書き、朝起きたらすべきことをする程度の知能はあ

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みいちゃんと山田さん 第06話(1)「夢」

生まれたてのげっ歯類(例.ハツカネズミ、ハムスター)や晩成性の鳥(例.スズメ、ツバメ)の生まれたての雛が可愛く見えないことは理解できる([1])。

みいちゃんの夢は「大家族のママになること」であるが、彼女の家は余りにも乱雑としている。ハムカツ用ケージを乗せるための机だけを掃除できる程度の知能はあるとはいえ…。はっきり言って、彼女のような知的障害/境界知能女性が母親になっても、遠藤幸乃(仮名、以下

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みいちゃんと山田さん 第05話(2)「みいちゃんの友達」

地域生活定着促進事業では、2009年度から、高齢または障害により支援を必要とする矯正施設退所者に対して、退所後直ちに福祉サービス等につなげる「地域生活定着支援センター」の整備が実施された。2011年度末に全国47都道府県への整備が完了し、2012年度からは全国での広域調整が可能になった。そして、2021年度から被疑者等支援業務が開始された([1])。

服役以前は、ムウちゃんはみいちゃんと同様、「

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みいちゃんと山田さん 第05話(1)「みいちゃんの友達」

みいちゃんの「男に対するペロペロ」が、「ケーキの切れない非行少年たち」の1人である彼女にとっての唯一の処世術であることに怒りどころか憐れみを覚える([1])。彼女と同級生の女子が彼女を更に嫌うようになったことは容易に推察できる(女子には「ペロペロ」は通用しない)。

ムツミ(ムウちゃん)は風俗嬢(しかも「NGなし」)であった([2])。なお、彼女の体型はX(Twitter)版と異なり、幼児体型にな

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みいちゃんと山田さん 第4話(2)「雪降る日」

みいちゃんは未診断の知的障害者ゆえ、定型発達者よりも知能や精神の発達が遅く、かつ、定型発達者よりも劣ることは仕方がない。

その一方で、みいちゃんは男性に対して性的に媚びることでしか、対等に繋がれない性的どころか社会的弱者であることが分かった([1])。この種の育ちも悪い弱者女性にとって、ルッキズムなど大して役に立たない。実際、彼女はキャバクラの黒服(男性)に「道具」として利用されているだけでなく

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