見出し画像

自分に酔いしれるのはこだわり #禅の言葉

この温めた酒を飲みすぎて乱酔(爛酔、らんすい)する人がいる。この爛の俗字が燗であり、酒を温めることを燗すると言うのだが、酒がうまいからといって泥酔してはならない。実は酒に限らず、自分の考えが最高なのだ(正しいのだ)と一人悦にいるのは自分自身にこだわっていることなのだ。自己満足にすぎない。

自分の考えは、他者に説明して初めて評価される。たとえ畏れ多い人たちが相手でも、恐れることなく雄弁を振るうのが良い。このことを表す言葉に、「説法無畏(むい)獅子吼(ししく)す」がある。

心安きこと海の如く、胆(たん)の量斗(と)の如し  心は不安なく大海のようで、きもが一斗枡のように大きい。本当に自信のある考え方ならば、非常に大胆に説くことができる。その考え方が素晴らしいものであれば、聞いている人は真珠のように光る涙を流すだろう。

正しくて根本的なことは、純粋で清淨なる本性(仏性、仏心)から出てくるもの。そのことを、「我が機を泄(も)らす」(根本的・第一義的なことを丸出しにする)と言う。

その根本的で第一義的なことは、「四句を離れ百非を絶す」ものである。いろいろと分別判断された述語を四句と言い、様々な否定を百非と呼び、四句百非を超えたところ(あらゆる論理を超えたところ)が仏教の第一義の世界なのである。龐眉(ほうび、太い眉から転じて尊者)は、第一義の説法を笑みを浮かべて(笑って)聞くことができる。

 [参考] 四句= 有る 無い 有でもない無でもない 
        有でもあり同時に無でもある
     百非= 何か言い始めると、みなそれを非定(否定)する

****************************************************************
#禅語 #心 #ストレス #あるがまま #関係する人 #正しい見方 #禅 #禅の言葉 #迷いを放下する #新しい自分 #禅的自分学 #含蓄のある言葉 #生き方を究める #考えさせられる言葉

電子本の案内:

●ストレスをなくしてあるがままの「こころ」で生きる Kindle版 など
[Kindle 無料アプリをインストールして お読みください。]

●『「あなた」が変わる古典の言葉』
( https://amzn.to/3HybqFD  [短縮URL])
には、55の禅語を解説しています。****************************************************************

いいなと思ったら応援しよう!