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文言へのこだわりが執着ということ #禅の言葉

私たちの周りに起こっていることは瞬間の姿であって、常に変化していると知るべきだ。諸法に常なるものは無く、無自性・空である。このことを、「一切の相を離れて一切の相に即す」と言う。

百尺竿頭(かんとう)に歩を進めて、十方世界に身を全うす  文言などにこだわらずに、高い竿の頂上からさらに一歩を進めて全世界に全身を発露する。自分の仏心・仏性に身を任す。

無住の本より一切法を立つ   『維摩経』に、「あらゆる存在(一切法)はよるべき基底がない(無住)」と記している。『六祖壇経』では、「われわれの法門は昔からすべて、無念ということをおしたてて宗旨とし、無相を主体とし、無住を基本としてきている」(禅門では、無念を宗旨とし、無相を主体とし、無住を基本としている)と言う。

ここで、無念とは「ひとつの想いにかたよらない心境・無分別の心」、無相とは「ひとつの相にこだわらない」、無住とは「一所にとどまらない・とらわれのない・束縛が無い」(すなわち、人間の本性)ことを意味する。坐禅は、無念と無住になるための方法である。

没蹤跡(もっしょうせき)、断消息(だんしょうそく)  こだわり・執着がない悟りの世界を表す言葉。悟りの世界には跡形もなく、音信もない。さらに、「白雲根(こん)無し、清風(せいふう)何の色ぞ」(どこからともなく白雲がわくが根も葉もないし、清風に色などついていない)と続く。

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