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「たしなみ」とはどういうものなのだろう(912)
「平素は自分が一番下手だと思い、舞台に上がるときは自分が一番であると思う」という言葉があります。舞台の稽古に関する言葉です。よく味わえば、実生活においても役に立ちます。たとえば、仕事でプレゼンテーションをしなければならないとき、準備に準備を重ね、本番では主役として発表するというわけです。
さて、舞台に上がった時に、演じきれないのでは「芸が無い」ことになります。いわば、人に見せるような芸をもっていないと評されるのです。「遊芸(ゆうげい、遊びごとに関した芸能。茶の湯、生花など)のたしなみがない」「つまらない、能がない」とランク付けされてしまいます。
ここで、「たしなみ」とは漢字で「嗜み」と書きます。嗜好の意味を持つ「たしなみ(嗜み)」とは、
1、好み。趣味。 「上品な-」
2、平常の心がけ。用意。 「女の-」
3、つつしみ。節制。 「 -がない」
4、物事に対する心得。特に、芸事・武道などの心得。 「茶道の-がある」 のいずれかを指しているのです。
よくよく見てみると、冒頭に記したことは、称賛されうるような良い趣味ごと、芸事を持っていることなのだとわかります。そのように見てみると「たしなんでいる人」とは、「準備に準備を重ね、本番では主役となる」ことが要求されるわけです。これは芸事に限らず、禅の世界でも同じです。「大憤心(継続心)をもってこつこつと修行する人が最も強くなる」と言われているのです。ビジネスの世界でも同様で、「同じことを3年やればプロになれる」と言えます。
大切なことは、
・ 絶え間なく反復行為をする(修行する、身体に覚え込む)
・ 集中力を高める(コツをつかむ、新しい発見をする)
・ 精神力を磨く(繰り返しの中に楽しみを見い出す)
ことなのです。 繰り返しの作業は、まったく同一の繰り返しではないのです。条件や状況などが逐一変わっているのです。その意味で、その機会が二度と繰り返されることがないという意味の「一期一会」の心構えが重要です。
最後に、能の世界で言われる「守破離(しゅはり)」を補足しておきましょう。
・ 絶え間なく反復行為をして、徹底的に「型」を守って身に付ける。
・ 集中力を高めて、型を破る(新しい発見をする)。
・ 型を離れて、繰り返しの中に楽しみを見い出す。
そのうえで、自分流のスタイルを確立する。
何事も、一流になるためには絶え間ない努力が必要なのです。
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