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多様性を重視する時代では、社会も自立すべき(952)

多様性(ダイバーシティ)とは、「互いに非常に異なる多くの人や物の集まり」という意味です。注意しなければならないのは、LGBTQのような性的マイノリティとか、障害や人種のような生まれ持った特徴だけを指しているのではなく、考え方や価値観の違いといった深層的ダイバーシティもあるということです。
今回は、その詳細については触れずに、ダイバーシティに対応するときの考え方を見つめ直したいと思っています。
 
ダイバーシティへの対応では、「自立」が重要になってきます。「自立」とは「他の援助を受けずに自分の力で身を立てること(生計を成り立たせる)」の意味を持っています。何から自立するかというと、仕事からの自立(自分で考えて業務ができる)、経済面の自立(生活するためのお金を稼げる)、精神的な自立(他に過度に依存することなく、自分で考えて選択や行動ができる)といったものがあります。いわば、確固たる考えを持って、主体的に行動することで生活に見合う収入を得ている、すなわち独立できていることが自立です。
 
似たものに自律がありますが、これは「自分で考えて自身をコントロールできること」を意味します。自分の意志をしっかりと持って、自ら定めたルールに従って行動を選択できる状態です。与えられたことをそのままに自分でやるだけでなく、新たにやり方を創案してやることができる状態が自律です。
 
自立・自律は、他人の意見を無視して、独りよがりの行動をすることではありません。私達は生かし生かされているのだと知って、人の役に立つ行動をすべきなのです。わからないことがあれば、敬意をもって他に頼り、耳を傾けて、正しいと思うものを選んで行動すべきなのです。それができるようになるとき、自立した、あるいは自律的に行動していると言えるようになります。

生かし生かされていることを理解できれば、障害を持っている人とでも相互補完の生活ができるようになります。福祉分野ではノーマライゼーションの思想が知られています。厚生労働省は、ノーマライゼーションとは「障害のある人が障害のない人と同等に生活し、ともにいきいきと活動できる社会を目指す」としています。英語のnormalizationは常態化の意味がありますから、健常者の人が障害を持っている人とでも垣根を作ること無く、障害を持っている人がありのままに健常者とともに生活できるようになるのが「ノーマライゼーション」なのです。すなわち、周りにいる健常者自体が変わっていくことが求められているのです。そうなって始めて、社会も自立したことになるのです。

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